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「朝起きたら自キャラになってた」で物語を書く26

1 :ようこそ、ヴァナ・ディールへ。:2007/11/03(土) 01:42:41.19 ID:Vu2EMY0R
朝起きたら自キャラになってヴァナにいた。。。という前提でストーリーを作っていくスレです。
前提さえ満たしていれば、大抵どんなブッ飛んだ設定で物語を展開してもおk!
基本的に作者様毎の物語はそれぞれ別物です。互いに矛盾や理不尽があってもおかしくないです。
(ででおの話じゃないので、スレ名を修正してから随分たちました)

保管庫
ttp://wiki.livedoor.jp/jikyaramatome/d/FrontPage


「朝起きたら自キャラになってた」で物語を書く25.5
http://live25.2ch.net/test/read.cgi/ogame/1189604912/

避難所
朝起きたら自キャラになってた:避難所
ttp://yy10.kakiko.com/test/read.cgi/ff11ch/1155547002/l50

詳しいことは>>2-10あたりや避難所・保管庫へどうぞ。

2 :既にその名前は使われています:2007/11/03(土) 01:43:12.75 ID:Vu2EMY0R
朝、起きたら自キャラになっていたFFXIプレイヤーたち。

ステキに過酷なヴァナ・ディール、笑いと涙の右往左往。

俺たち“来訪者”を排除していく、謎の集団も現れた!

この異世界に出口はあるのか?

リアルに帰還できるのか?

熱血、友情、ラヴ、バトル! 陰謀、シリアス、ギャグ、微エロ!

俺たちの明日はどっちだ!?

3 :既にその名前は使われています:2007/11/03(土) 01:43:16.12 ID:Vd3rNDMj
中国語でアメリカのことを「美国」って書く。

これ豆知識な。

4 :既にその名前は使われています:2007/11/03(土) 01:43:36.05 ID:Vu2EMY0R
(まとめWikiのテンプレより)

キャラ紹介テンプレ

初出: 別スレ同番の人もいるようなので、スレも併せてお願いします
PC(仮)名: / 中の人:
種族フェイス:
ジョブ&Lv:
特記事項:
活動エリア:
あらすじ:

他キャラとの接触:
独自レギュレーション:

5 :既にその名前は使われています:2007/11/03(土) 01:45:08.52 ID:Vu2EMY0R
"リンクしたお話を書いている人向けの"共通設定。これは絶対ではありません。
ある程度共通していた方が、読み手の方も分かりやすいのではという意図のものです。
参考程度に留めて、投下する方が自由に想像し設定してください。

LPは映像付きが多い (例:Yurifina氏のSSでは映るが、Lead氏のSSでは会話のみ)。
冒険者証明書は金属カードで、邪魔にならない所に魔法で入っている。競売は魔法紙で取引されている。
みつめる(/c)はとても嫌な視線扱い。時間感覚はリアルと同じ。tell等のSay・sh・echo以外は念話。
リアルからヴァナに入り込んだ人々の事を「来訪者」と言う。
「来訪者」はリアルの品物を三つまでヴァナに持ち込める、こともまれによくある。
いわゆるGMと同じ姿の連中がいて、「フェイト」という組織を形成し、洗脳した来訪者「黒マント」を使役して
「来訪者」達を狩っている。(マントではない、ただ単に黒装束のやつもいる)

この世界はゲーム内ではない、"実際のヴァナ・ディール"なのかも知れない?

レイズは意識不明(戦闘不能)に有効だが、完全に死んだ者には効果が無い。

6 :既にその名前は使われています:2007/11/03(土) 01:46:36.40 ID:Vu2EMY0R
というわけでテンプレここまでです。

貴方の物語を、聞かせてください。
誰かと共に創る物語でも、貴方だけが紡ぐ物語でも。

7 :既にその名前は使われています:2007/11/03(土) 02:47:31.40 ID:nZDDlleu
>>1乙です
前スレ1000に笑ったwwwwww

8 :既にその名前は使われています:2007/11/03(土) 04:25:19.78 ID:cTOEfzQ0
上げておくか

9 :既にその名前は使われています:2007/11/03(土) 05:07:50.76 ID:/x45yPcv
あれ?ででおの話どこ?

10 :既にその名前は使われています:2007/11/03(土) 10:15:34.84 ID:KDUs1rxX
13スレ目あたりにあったよ。

11 :既にその名前は使われています:2007/11/03(土) 10:59:37.67 ID:XIEp0qPj
スレ盾乙っす

1000は狙ったのかねぇ・・・?w

12 :既にその名前は使われています:2007/11/03(土) 11:01:01.73 ID:MbmndaYX
@

13 :既にその名前は使われています:2007/11/03(土) 12:44:36.39 ID:YzPSb4wD
「新スレ乙だね」
「そうだな。>>1は乙だな」

保守

14 :既にその名前は使われています:2007/11/03(土) 14:56:24.94 ID:YzPSb4wD
「いい秋空ってやつだねぇ……」
「そうだな……ウィンダスティーもおいしい」
「天高く 翔る雲見る 秋の空ってやつだね」
「短歌か。そういえばそういうのはこの世界にないよな……」
「日本が懐かしい気もするねぇ……」

保守

15 :既にその名前は使われています:2007/11/03(土) 17:26:22.46 ID:Vu2EMY0R
まったくの素であり私は無実です。

筆者の皆様の帰還待ちage

16 :既にその名前は使われています:2007/11/03(土) 18:52:27.40 ID:WXlmkqra
新ジョブ学者期待age

17 :既にその名前は使われています:2007/11/03(土) 21:51:37.32 ID:k6LvvYEv
>>1乙です

そして保守上げなのだぜ。やっぱり今晩は板の流れ速いね

18 :既にその名前は使われています:2007/11/04(日) 00:51:58.78 ID:T5GuoRLf
「邪魔するぞー。お、珍しく本読んでるな」
「一番生産的な行動と思ってね」
「合成なんて文字通り生産するけどな」
「俺、新しいジョブになろうかと思うんだ」
「踊り子か。頑張れ」

保守

19 :既にその名前は使われています:2007/11/04(日) 04:40:57.95 ID:4Qpbw1Ay
>>1乙です。
でも前スレの>>999は許してあげないんだからねっ。


20 :既にその名前は使われています:2007/11/04(日) 09:27:02.62 ID:vQkSbiLJ
おはようage

21 :既にその名前は使われています:2007/11/04(日) 12:44:22.12 ID:aGei7//2
アルタナジョブも取らずに終わりそう・・

保守


22 :既にその名前は使われています:2007/11/04(日) 15:01:52.74 ID:T5GuoRLf
「むぅ……」
「なんだ? 本読むのやめたかとおもったら今度は何を作ってるんだ?」
「秘密! 禁則事項! 保守!」
「そ、そうか」

保守

23 :既にその名前は使われています:2007/11/04(日) 15:47:03.92 ID:+zj2b1o+
「GMと赤鎧って違うのな」
「作者によって違うからなぁ、作者色々設定色々」
「うん。この設定から色々摘んで使うってのも手だな…」
「何考えてんだ?」


ホシュ

24 :既にその名前は使われています:2007/11/04(日) 18:34:15.19 ID:T5GuoRLf
「できた!」
「これは……こたつか!」
「これで冬もぬくぬくだっぜ!」

保守

25 :既にその名前は使われています:2007/11/04(日) 21:43:19.91 ID:vgLDzSl6
私がやっとの思いで自分のモグハウスに帰ってくることができたとき、そこにあった光景もまた、自分にとって馴染みの深いものだった。
合成なんか調理31が最大だというのに、何故か5台も置かれたブックシェルフ。
ゲームをやってる限りでは、それは確かにただのオブジェクトだったけれども、今になってこうして、一冊一冊を手にとってめくることができるということを実感すると、なんとも不思議な感慨に包まれた。
「これぞまさしく、本の虫ってやつですね」
まあ、そんな自分自身の蔵書というと、そのへんはやっぱりこの世界の実情に合わせたものになってしまうけれど。
魔法の理論とかが纏められているらしい、まるで数学の参考書みたいな記号や図形満載の本。
バリスタ白大典と赤大典の一部(未使用)の束。何に使うんだこんなの。
ヴァナ・ディール・トリビューンのスクラップを纏めたファイル。リアルのものよりも新聞寄りな構成に感じる。
他にも普通の百科辞典やら、中の国各地の伝承を纏めた本だとか…。
時間さえ許せば、ひきこもりになってでも読んでみたい本がたっぷりある。
まあ、どういうわけか夏祭りイベントに悪名高いあの「囁きの書」まで並べてあったのには閉口したけれど。
――僕は殆ど目を通したんで、内容を知りたいものがあれば記憶を…。
「自分で読むのがいいんじゃないですか! …と、この本なんですか?」
なにやら情緒のないことを抜かすもう一人の自分をたしなめながら、ふと目についた二冊の古めかしい本を手に取った。
「黒い本と、白い本…なんだろう、範囲拡張に、多重詠唱? 他にも色々あるけど…」
――今は絶えた技術。キミや他の来訪者は意識せず行使していますが、本来は奴らによって禁じられた式ですよ。
「ふぅん…。これ覚えたら、今は適当に使ってる魔法も、もう少ししっかり使えるようになりますかね」
どうでしょうね、と近くもなく遠くもない声は言葉を濁す。
まあ、アドリブだけじゃいずれ限界が来るってことで…やり方だけでも見ておくのは悪くないだろう。
私は絨毯の上に腰を下ろし、傍らに黒い本を置いて、胡坐の上で白い本のページを捲り始めた。

26 :既にその名前は使われています:2007/11/04(日) 23:47:07.47 ID:T5GuoRLf
「はぁあぁぁぁ、やっぱりこたつはぬくいな……」
「だねぇ……。たまにはいいもの作るじゃないか」
「まぁね……。あ、そこの本棚から本取って」
「めんどい。自分でとれ」
「めんどいなー……よっと」
「! お前、今どうやって本引き寄せたんだ?」
「んー? 今ジョブ赤になってるからさー。グラビデを応用したんだよ」
「なるほど……。いや、納得していいのか……?」

保守

27 :既にその名前は使われています:2007/11/05(月) 01:26:21.46 ID:kpz1nAZv
>>1よ。乙だ」
闇杖を後ろ手に持ち、やや居丈高に言う男の言葉に、周囲はひそひそと囁きを交わす。
「・・・敵なのに真っ先に挨拶してる」
「この場で一番常識があるのはこの人くらいだからなぁ」
「非常識って自白した!」
むしろ全員非常識だが、もちろんそんなことは棚の上。
「とりあえず手早く今スレでの抱負を。ほれ」
「う、あ。えーと、村人Aからアッサラームのぼったくり商人くらいにはなれますように」
「また微妙なポジションを・・・」
「じゃあ、釣りスキルがあがりますように」
「お前・・・まだ素人じゃないか・・・」
「胸が大きくなりますように、胸が大きくなりますように・・・」
「・・・・・・」
どこからか現れた白い髪のミスラが一心不乱に祈る。
「胸は・・・諦めなよ・・・」
「諦めたらそこで試合終了ですよ!?」
そういう問題じゃない。というかどれも抱負じゃない。
「まあ、なんか解決策でも見つかるだろ。主に虚乳の方向で」
「それ、サイズ偽装って言うんじゃ・・・」
「気にしない、気にしない。今スレも元気に行ってみよう♪」

28 :既にその名前は使われています:2007/11/05(月) 05:50:23.03 ID:FjxRlFl1
保守

29 :既にその名前は使われています:2007/11/05(月) 10:00:38.56 ID:TobqyPQ0
おはようage

30 :既にその名前は使われています:2007/11/05(月) 12:48:59.99 ID:8Wbtb/DG
お昼休み補習

31 :既にその名前は使われています:2007/11/05(月) 15:15:50.82 ID:jIRLPAhM
重々しい空気の中、彼らは言葉少なに意見を交わす。
「赤い鎧や黒衣は既に来訪者たちに認識が広まっている」
「とすると、別の方向から攻めないとダメかぁ」
「NPCに偽装でもしてみるか?」
「前例では、アプルルたん萌えーとか、シャントット様いじめてくださいとか言われたそうだが」
「ウィンはまだいいじゃん。バスなんかこいつ誰?って顔されたしな」
「この提案はなかったことにしましょう」


でもNPC相手だからって攻撃されたらし返すくらいはしそうです保守

32 :既にその名前は使われています:2007/11/05(月) 18:39:24.96 ID:BrzlTR2h
「……」
「……サルタオレンジってみかんよりおいしいな」
「だね。いっぱいあるから食べないと」
「くぽー……あったかいくぽー」

保守

33 :既にその名前は使われています:2007/11/05(月) 20:07:21.29 ID:BrzlTR2h
「あー……」
「動きたくない……」
「くぽー……」

保守

34 :Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2007/11/05(月) 23:11:56.82 ID:oePZxGmz
>>1
スレたて乙でございます。
本日は保守上げのみで失礼いたします。


35 :既にその名前は使われています:2007/11/06(火) 00:28:13.49 ID:BBtTDN8/
「……飲み物切れちゃったな。引き寄せー……。これも空っぽだ。おい、起きろ」
「んー、なんだよー。人がせっかく寝てたのに」
「くぽー……」
「俺の発明品で恩恵受けてるんだから俺のためにちっとは働きやがれ」
「いやだ」
「出たくないくぽ」
「モーグリまで拒否するか。しかたない……。誰かに買ってきてもらおう……」
「ああ、こたつっていいよなぁ……」
「いいくぽー……」

保守

36 :既にその名前は使われています:2007/11/06(火) 01:52:30.97 ID:EBbROi9h
保守

37 :既にその名前は使われています:2007/11/06(火) 04:25:20.58 ID:vaJE+vpH
よし

38 :既にその名前は使われています:2007/11/06(火) 10:28:10.96 ID:/FqHLnsZ
保守

39 :既にその名前は使われています:2007/11/06(火) 11:01:36.65 ID:D6mXBi5O
コタツでグダグダage

激寒い夜中に帰宅、すぐさまコタツON!!で
十分温まった中に潜り込む幸せは誰も譲れまい

40 :既にその名前は使われています:2007/11/06(火) 13:53:53.99 ID:EBbROi9h
ふむ 理解できる 

41 :既にその名前は使われています:2007/11/06(火) 16:14:29.96 ID:GT5ikVgZ
ほう経験が生きたな

42 :既にその名前は使われています:2007/11/06(火) 19:23:37.42 ID:BBtTDN8/
「ぬくい……」
「ああ、ぬくい……」
「くぽー……」
「ダメ人間だね……」
「だな……」
「くぽー……」

保守

43 :既にその名前は使われています:2007/11/06(火) 21:01:05.71 ID:BBtTDN8/
「食い物が尽きたな……」
「なんか簡単に食えるものがいいな……」
「クッキーがいいくぽー」
「じゃあクッキーとほかは適当に頼むか……『あー、クピピ? ロランベリーパイおごるから適当に食料買ってきて。あと飲み物も』」
「お前、いつの間にクピピと」
「ミッション進めてれば会うだろ……」
「クッキー言い忘れてるくぽー……まあいいくぽー」

保守

44 :既にその名前は使われています:2007/11/06(火) 22:51:20.82 ID:BBtTDN8/
コンコン
「お、来たみたいだな……。はいれー」
「お邪魔するなの……空気が篭ってるなの」
「食料持ってきてくださいー」
「くぽー」
「みんなして布団に入って……私もはいるなの」
「クピピの語尾ってそんなんだったっけ……まあいいや。飯だ飯ー」
「「おー」」
「私も混ぜろなの」

保守

45 :既にその名前は使われています:2007/11/07(水) 00:28:37.68 ID:KUXTnLrl
「ぐー……」
「んー、もう朝か……。ほら、クピピ起きろ」
「これ以上ロランベリーはだめなのー」
「馬鹿言ってないで起きろ。仕事じゃないのか」
「うー? んー? ここどこなの?」
「思い出せよ。コタツはいってみんな寝たんだろ」
「あー……そんな記憶もあるようなないような。不覚をとったなの」
「そうだな。風邪ひかなくてよかったな」
「また来てやるなの。換気してまってろなの」
「ほいほい、いってらっしゃーい……俺はもう一眠りするかな……」

保守

46 :既にその名前は使われています:2007/11/07(水) 03:09:06.98 ID:kSOjCxx/
ほしゅ

47 :既にその名前は使われています:2007/11/07(水) 07:06:18.66 ID:bpoE5uBt
サンドリアに銭湯あり、ウィンダスにコタツあり。
…バスは?

48 :既にその名前は使われています:2007/11/07(水) 09:08:47.82 ID:+ZDe6z4P
鉱山区にウホッなサウナ

49 :既にその名前は使われています:2007/11/07(水) 12:07:55.39 ID:+ZDe6z4P
落ちるぞage

50 :既にその名前は使われています:2007/11/07(水) 14:52:53.31 ID:uYzv0LDk
保守

51 :既にその名前は使われています:2007/11/07(水) 16:58:58.17 ID:KUXTnLrl
「ただいまなのー」
「おかー」
「おかー」
「くぽー」
「入れさせろなの。ぬくぬくなのー」
「お前じぶんちに帰らなくていいの?」
「ここのほうが過ごしやすいなの。こんな男臭いところにいてあげるんだから感謝するなの」
「ああ、そう……」

保守

52 :既にその名前は使われています:2007/11/07(水) 18:40:12.15 ID:KUXTnLrl
「飯作らないとな……」
「材料……」
「ないなの……」
「あるものでくぽー……」
「ああ、ダメ人間スパイラル……」

保守

53 :既にその名前は使われています:2007/11/07(水) 18:42:14.34 ID:swExA32K
なんか落ち予感


…おいぃ?

54 :既にその名前は使われています:2007/11/07(水) 20:03:34.91 ID:KUXTnLrl
「よし! 決めたぞ!」
「うぐー?」
「なのー?」
「くぽー?」
「こたつを片付けよう」
「こちら暗黒。ギロティン打てます」
「こちら受付嬢。ロランベリー投げれますなの」
「こちらモーグリ。お湯ぶっかけ可能くぽー」
「ごめんやめtぎゃああああああああ」

保守

55 :既にその名前は使われています:2007/11/07(水) 21:37:14.11 ID:KUXTnLrl
「さむいねぇ……」
「そうなの……。そこのサルタオレンジとってなの」
「はいくぽー」

保守

56 :既にその名前は使われています:2007/11/07(水) 23:47:10.17 ID:KUXTnLrl
「誰もいない……Zzz……」

保守

57 :既にその名前は使われています:2007/11/08(木) 01:51:29.36 ID:lakfJCVz
夜は寝る時間だものhosyu

58 :既にその名前は使われています:2007/11/08(木) 06:36:10.40 ID:QcWTU7II
おはようございます。

59 :既にその名前は使われています:2007/11/08(木) 07:10:39.47 ID:+dDNnasG
おはようございます。11月8日 朝、本日のウィンダスのお天気は晴れのち晴れ…

60 :既にその名前は使われています:2007/11/08(木) 09:53:13.16 ID:f5LTnKSS
それどんな.hack?

61 :既にその名前は使われています:2007/11/08(木) 12:35:03.66 ID:T1zeQVSe
日頃やった事無い仕事をすると新鮮ですな

お昼休み保守

62 :既にその名前は使われています:2007/11/08(木) 14:28:39.55 ID:+F15o+d4
「物語」なんて千年前にネタは出尽くしてる
あとはどう見せるか、だけだなage

63 :既にその名前は使われています:2007/11/08(木) 15:36:00.99 ID:k9OirudE
千年とは大きく出たなw
千年前っつーとヨーロッパなら、惚れ薬抜きに恋愛物は語れない、みたいな時代じゃないか?

64 :既にその名前は使われています:2007/11/08(木) 16:51:17.26 ID:+F15o+d4
惚れ薬がどうとかは知らないが
平安の世も昔、もののふぞ在り、てところか


65 :既にその名前は使われています:2007/11/08(木) 19:19:14.23 ID:QcWTU7II
なんにせよ保守

66 :既にその名前は使われています:2007/11/08(木) 22:15:27.24 ID:bXrQLLT8
「ただいまなのー。なに、読んでるの?」
「とある宗教の本でね。全ての物語はここに記されているって言われているね」
「へええぇぇぇ。アルタナなの?」
「いんや、遠い国の宗教さ」
「ご主人様ー、お茶入れるくぽー」
「緑茶ねー」

「くそっ、なんで俺だけ外なんだ! へっくち!」

保守

67 :既にその名前は使われています:2007/11/08(木) 22:52:59.56 ID:QcWTU7II
私が知っていたそれよりも、ずっと高く、深く、青い空。
夜毎に色を変える不思議な月。
数限りない命を孕む広大な森。
夕日を呑んでいく水平線の弧は心なしかはっきりと感じられる。

全てががうつくしいこの世界は、けれどかつての私には過酷すぎた。
旅をして、戦って、生き延びて。

いつしか、あの白くけぶる空のことも。
月まで届けとばかりにそびえる摩天楼も。
申し訳程度に街を彩っていた緑も、どっかの芸術家が図面を引いたとかいう小さな河原も。

全ては遠い遠い、記憶の彼方へと行ってしまった。

今はこのうつくしい世界だけが、私の全て。

68 :既にその名前は使われています:2007/11/09(金) 00:08:40.44 ID:T1zeQVSe
美しい国「ヴァナディール」

69 :既にその名前は使われています:2007/11/09(金) 00:12:48.73 ID:k33zfUqb
「何読んでんだー?」
「ん?ヴァナの歴史書。ほら、もうすぐアルタナじゃん?」
「へー、勉強熱心だな。何か面白いことでもあったか」
「ああ」
「何だ?」

「竜王SUGEEEEE」
「お前それクリスタル戦争関係ないよな」

(注:91歳でヴリトラをぬっころしたそうです)

保守


70 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/09(金) 02:24:02.58 ID:k33zfUqb
さて皆様方、大変長らくお待たせ致しました。
色々と諸事情がありまして、しばらくこの場を空けておりましたが、今日は久々の投下となります。
なんでも前スレはしっかり1000まで完走したようで、これも偏に皆様の保守のお陰だと思っております。

では、ひとまずお先にテンプレを

71 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/09(金) 02:26:36.79 ID:k33zfUqb
PC(仮)名:シェティ / 中の人:竜騎がゆく◆OGiz5i2nGA
種族フェイス:ヒューム♀4A(現在黒の長髪中)
ジョブ&Lv:竜/白73
特記事項:飛竜のオボロが独立した人格を持っている。
また、戦闘用人格としてアカツキという人格を同時に保有している。
アカツキが表に出ている時は裏仕様の黒い飛竜と化す。
竜の顎を模した黒い槍を所持している。
活動エリア:流砂洞
あらすじ:
ワジャーム森林>東アルテパ砂漠>ラバオ>西アルテパ砂漠>流砂洞
テストを迎えたある日、目が覚めるとオレはヴァナ・ディールにいた。
おかしな夢だと思っていた。でも、全てが現実だと分かった途端だ。オレの意識は今まで演じてきたPCの意識に乗っ取られてしまったんだ。

そして私は、オボロと共にサンドリアへ向けて旅をしています。
でも、その途中でPKに巻き込まれたり、フェイトと戦ったり大変だったんだよ。
しまいには、流砂に落ちて砂の下。そこで、奇妙なゴブリンに出くわして……
他キャラとの接触:微妙にリード氏と……?


72 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/09(金) 02:27:58.68 ID:k33zfUqb
「っ!?うわわ……っ!」
丸腰じゃまずい、まずは何か武器になるものを。
必死に左右に視線を巡らせると、私の槍が壁に立てかけられていた。
それを拾おうと立ち上がろうとした時、ゴブリンはもう私の目の前にいた。そして。
「鍋、食べるか。ニンゲン」
差し出されたのは剣ではなくお椀。どうやらキノコ鍋のようで、とても美味しそうな匂いがした。そういえば、ラバオを出てからロクに食べていなかった。その事を、私の身体も思い出したようで。
私のお腹は、小さく鳴ってしまったのだった。

「はぁ……美味しい」
人間食欲には勝てないもので。そして、ゴブリンの鍋というのなかなかに美味しかった。周りが砂ばっかりの砂漠の下じゃなかったら、もっと美味しかったのかもしれないけど。
食べながら、不本意ながらもゆっくりと心が落ち着いていく。これがMND+10の効果なんだろうかなんて考えたりしてしまった。
話を聞いていると、どうやらこのゴブリンは、流砂に落ちて気を失っていた私を助けてくれたらしい。あのままだったらアンティカ達のエサになっていただろうと聞かされて、思わず震えてしまったりもした。

お腹も膨れて、気分が落ち着いてくると自分がやらなければならないことも見えてくる。オボロをと合流して、サンドリアを目指す。多分オボロは今もまだアルテパ砂漠の何処かにいるはずだから、まずはここを出なくちゃならない。
それに、よく考えたら私はサポ白。オボロを見つけたらすぐにホラに飛んでしまえばいいのだ。そうすれば、これ以上砂漠を歩かずに済む。
お腹が膨れると、やる気も出てくる。さあ、動き始めよう!

73 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/09(金) 02:28:37.84 ID:k33zfUqb
「ええと……助けてくれてありがとう。それから鍋も。私はもう、行くね」
「まて」
呼び止められました。

「オレ、オマエ助けた。飯も食わせた」
ずい、とゴブリンが迫る。表情の読めないマスクのおかげで、なんだか妙に威圧感がある。
「う、うん……確かにそうだよ」
「オレ、オマエ助けた。だからオマエも、オレ手伝え。ニンゲンの言葉、あるだろ。ぎぶあんどてーくだ。」
確かに、命を救われ、鍋まで御馳走になって。一宿一飯の恩とでも言えばいいのだろうか。それを感じていない訳じゃない。それに、オボロならきっと少しくらい砂漠で一人にしていたって大丈夫だろう。なら少しくらい、手伝っていって……大丈夫だよね?
「わかったよ、でも、何を手伝えばいいの?」

聞いた話によると、彼(性別は分からないけど、一応そう呼んでおくことにする)は世界中あちこちを巡ってあるアイテムを集めているらしい。ただ、それは獣人が持ってるアイテムらしくて………。

74 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/09(金) 02:29:36.69 ID:k33zfUqb
「さあ、戦え」
「戦えって……アレ、なんかでかいよ?」
私と彼、二人で物陰から様子を窺う。
目の前には蟻の化け物、アンティカが一体。それも周りの奴らよりちょっと、でかい。
多分、NMだ。オボロ抜きで勝てるだろうか。
正直怖い。オボロと一緒なのが当たり前だっから、一緒にいればどんな相手とだって戦える。そう思っていたから。一人で戦わなくちゃならないって事が、こんなに怖いことだったなんて……。

「ねえ……やっぱり他の事じゃダメ、かな?」
ダメ元で聞いてみる。
「………」
黙って首を横に振られた。やっぱり、やるしかないみたいだ。

「はぁ……ふぅ」
大きく一つ、深呼吸。槍を構えて私は。このまま逃げても良かったかもなんて、今更どうしようもないことをこの期に及んで考えながら。
「てぇぇぇぇぇい!!」
天井すれすれの、それでも低い弾道で跳躍。不意をつかれて振り向いたアンティカの顔面に槍の一撃を叩き込んだ!

75 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/09(金) 02:30:52.22 ID:k33zfUqb
「はぁぁっ!!」
「………ッッ!」
振り抜いた槍は、アンティカの眉間を貫いた。
振り抜かれた剣は、私の兜を弾かれ逸れた。兜も弾かれて飛んでしまい。首にも折れてしまいそうなほど強い衝撃は掛かったけれど。
弾かれた兜の下から、束ねていた黒髪が解けて流れ出た。
結局、自分で切って変にしてしまうのも困る。かといって、髪を切ってくれるような人がこの世界に……いるのかもしれないけど、こんな砂漠の真ん中で会えるとは思わない。
そんな結論に辿り着いて、黒髪は束ねて、兜の中にしまっておいたのだ。

地面に倒れ伏し、まだ微かに痙攣しているアンティカの懐から、何か輪のようなものが転がり落ちた。
「……これ?」
「そうだ、コレで完成だ……外に出るぞ、ニンゲン」
騒ぎを聞きつけて、アンティカ達がやってきたのだろう。足音が聞こえてくる。
「うんっ!」

76 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/09(金) 02:31:24.51 ID:k33zfUqb
薄暗い流砂洞を抜けて、再び砂漠の日の下へ。時刻は昼前といったところだろうか、太陽も高く上り初めて私の身体をじりじりと灼いた。
「……よし、完成したぞ」
「これは……弓?」
「シフート、楽器だ。コレを、こう……やってな」
その弓のような楽器の弦に、彼が棒のような物を沿わせて、引く。
バイオリンか何かみたいだ、そんな風に思ったのもつかのまだった。

ギチギチギチギチ。

響いてきたのはどうしようもなく耳障りな音。でも、どこかで聞いたことがあるような気がする。これってまさか……。
「アンティカの、声?」
声って言えるのかどうかも分からないけど、確かにあのギチギチという音は、アンティカがたてる音とよく似ている。
「そうだ、コレでアンティカと話、する」
「話、できたんだ……アンティカ」
ちょっと、驚いた。獣人にも言葉があって、社会がある。そんなことを今更ながらに、少しだけ思い知ったような感じだった。

「用事は終わりだ、じゃあな、ニンゲン」
「あ……うん、それじゃあ、ね」
そして二人、別々の方向へ歩き出す。……私は一度ラバオへ戻るため。そして彼は、オアシスに行くために。

77 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/09(金) 02:31:58.54 ID:k33zfUqb
しかし、無謀だったかも知れない。真昼の砂漠を横断しようだなんて。
既に手持ちのクリスタル分のジュースは搾り尽くしてしまった。それでも照りつける日は私から容赦なく、体力と水分を奪い取っていく。
地図を見て、コンパスを見て。なんとか自分が東と西との境界へと近づいていることはわかる。だけど、だんだんと意識も朦朧としてくる。
一度オアシスへ戻って、十分水を確保してから行くべきだったかも知れない。。一気に砂漠を横断しようなんて考えないで、どこかの流砂洞を、コロロカを経由して休憩を挟みながら行けばよかった。
どれだけ後悔しても、もう遅い。もう……限界だ。
「……ぅ、ぁ」
熱で灼かれた喉からは、掠れた声しか出てこない。目の前が霞む。
もう、生き残る方法は一つしかない。
「ご……めん、ね。オボロ」
呪文を紡ぐ。掠れた喉が咳き込みそうになるのを堪えて、長い呪文を唱え上げていく。
次の句はなんだったろうか、舌がもつれそうになる。
それでも私は、その呪文を紡ぎ終えた。
「テレポ……ホラ」

78 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/09(金) 02:32:25.61 ID:k33zfUqb
ラテーヌ高原は、雨だった。
「あは……水、水だっ!!」
体中を濡らしながら雨を浴びて。空に向かって口を開いて。少しでも口の中に入る雨の滴を飲み干した。
「はは……は。私、助かったんだ。」
テレポイントの輝きを眺めながら、横たわったままで。
「よかった、よかったよぉ……」
この世界は、本当に死が身近にあるんだ。それを実感した。怖かった。寂しかった。嫌だった。だからこそ今、生きながらえたことを純粋に嬉しく思った。
思わず、我が身を抱いてしまうほど。

「でも……オボロ、置いて来ちゃったな」
ようやく乾きも収まって、身を起こせるようになって。
今もオボロは砂漠で私を捜しているのかも知れない。いくら竜だからって、あんな所にいつまでも居て平気なはずがない。探しに戻らないと。
でも、今の私には再びあの砂漠へ戻る術がない。サポレベルの白魔導師ではアルテパへは飛べないし、そのためのリングも持っていない。となると、最短で砂漠へ戻る方法は一つ。
サンドリアへ行って、OPテレポで砂漠へ飛ぼう。だから、そのためにも。
「サンドリアに、行かなくちゃ……」
私は再び歩き出した。サンドリアを目指して。……今度は、一人きりで。

79 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/09(金) 02:35:02.24 ID:k33zfUqb
さてさて、ここから先はしばし、私自身の完全な自己満足のお話と相成ります。
物語の本筋とは関係あるようで、関係ないような。というよりももはや自分の趣味と申しましょう。
それでもどうか呆れることなく一読くだされば幸いです。
では、始めましょう。

80 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/09(金) 02:35:57.42 ID:k33zfUqb
「……酷い雨だな」
オルデール鍾乳洞へと繋がる洞窟の入り口。私はここで、雨宿りをしている。
ラテーヌ高原を走り始めてしばらく経った頃だ。降り続いていた雨が急に強くなって、私はやむなく丁度通りかかっていた谷を降り、鍾乳洞の入り口で雨をやり過ごすことにしたのだった。
「……止まないな」
呟いてみるけど、声は返ってこない。オボロはいないんだ。
ずっと濡れっぱなしだと、寒い。オボロがいれば、身を寄せ合って暖まることもできたのかもしれないのに。
何かをする気にもなれず、ずっと、ただずうっと雨音だけが響いていた。どれだけの間、雨音を聞いていただろう。十分くらいかも知れないし、もしかしたら一時間くらい経っていたかも知れない。
身体も少しは乾いてきたし、寒さも収まってきたからきっと、随分長いことそうしていたんだと思う。

81 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/09(金) 02:37:56.32 ID:k33zfUqb
雨音に紛れて、沢山の足音が聞こえてきた。
「誰か来る……」
立ち上がり、雨の向こうに目を凝らす。現われたのは……。
「あれは……サンドリアの、騎士だ」
靴の鳴る音がいくつも、こちらに向かってくる。でも何故?私が、サンドリアに何かしたのだろうか?フェイトの差し金なのだろうか。
どうしたものだろうと悩んでいる内に、騎士の内の一人が私の姿を見かけて話しかけてきた。
「君は……見たところ冒険者のようだな」
すっかり濡れきった外套を払いながら、そのエルヴァーンの男は言葉を続けた。
「私の名は神殿騎士エルムマーグ。君はずっとここにいたのか?」
「いえ……少し前に、雨宿りに立ち寄っただけです」
「そうか……誰か、ここを出て行くのを見かけはしなかったか?」
「私がここに来てからは、誰も出てきてはいない……と思うけど」
何が目的なのかは分からないけど、少なくとも今のやりとりで、私を狙ってきた相手ではないということだけは分かって、少し安心した。
「冒険者殿、今は急を要する時、手を貸して欲しい」

82 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/09(金) 02:38:07.50 ID:k33zfUqb
「手を貸して……って、一体何が起きているんです?」
神殿騎士が一介の冒険者に協力を依頼する。よく分からないけど、それって結構大事だと思う。一体、ここで何が起こっているのだろう。
「賊が王城に入り込み、国宝である王錫を盗み出したのだ。そしてその賊は今、このオルデール鍾乳洞に潜んでいるとの情報を得たのだ」
王城といえば、ドラギーユ城になるのだろう。つまり、ドラギーユ城から宝を盗み出した盗賊が、今このオルデール鍾乳洞に潜んでいるってこと。
「だが、相手は一人で王城に侵入するほどの相手、この手数では不安も残る。冒険者殿、手を貸しては貰えぬか?報酬ならば払おう!」
あの城に忍び込んで逃げ出せるような相手、ちょっと相手にするのは怖いけど……ここまで頼まれて断るというのも忍びない。
「わかりました。中に居るんですね?その、賊って奴は」
「どうやら、賊は鍾乳洞の入り口で休息しているようです。自分は捕縛するチャンスだと思います!」
騎士の一人が答えた。
「いや、それは罠だ。きっと我々を誘っているのだろう。鍾乳洞の奥には仲間共が隠れているハズだ」
「なるほど………」

83 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/09(金) 02:38:42.80 ID:k33zfUqb
何やら騎士達は勝手に話し込んでしまっている。奥にいるのは修羅場を切り抜けた大悪党だとか、世界規模で暗躍する盗賊だとか。
なんだか話について行けなくなって、鍾乳洞の奥を見てみると。誰かが出てきた。
鎧を着て、片手剣を一振り差したエルヴァーン。見た目だけ見ると、まるで騎士のようにも見える。
「……さきほどの光は何だったのだ?」
その男は小さく呟いた。
「……いかん!他事を考えてる場合ではない。一刻も早く王都へ向かわねば。この任務にすべてがかかっておるからな。……しかし、なかなかこの嵐は止まぬな」
それでも何やら男は呟いている。流石に気付いた騎士達が、その男を取り囲んで。
「……なんだコイツは?」
「はっ!コイツが不審者です!」
男を指差し、騎士の一人が言うと。その男も何やら驚いた様子で。
「!!神殿騎士か!?しまった、ぬかったか!」
「見たところ騎士のようだが……ん?手配書の顔と違うぞ、どういうことだ!?」
騎士達も、その男も、どちらも酷く混乱しているようだ。
勿論、私だって混乱している。盗賊は?王錫は?

「王錫だと?お前それをもっているのか?ならば早くそれを私に渡すんだ」
エルムマーグが手を差し出すと、男はその手を振り払い。
「馬鹿を言うでない。私の任務は王弟フェレナン公爵に王錫を渡すこと。どんな理由であれ他の者に渡すことなどできぬ。」
さも当然といった様子の男の顔が、いきなり狼狽混じりになって。
「んん、ないぞ!?王錫がなくなっている!」

84 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/09(金) 02:39:07.78 ID:k33zfUqb
「何が、起こってるんだろう?」
よく分からない問答を続けている内に雨も止み、雲の隙間から空が見え始め。
「……このままでは埒があかん。コイツを拘束しろ、城まで連行する」
その言葉に騎士達が動き出す。抵抗するんじゃないかと思ったけど、あっさりとその男は拘束されてしまった。
「な、何をする貴様ら!私はルジーク国王の使いだぞ!丁重に扱わなければ後で泣きを見るぞ!」
やたらとうるさく叫んでいるのだけは変わらないようだ。
「だから、丁重に扱えと言っておる!」
そんな言葉を残して、その男はずるずると引きずられていった。

「冒険者殿、申し訳ない、せっかく来てもらったのだが見ての通りだ。あとはこちらでやる。報酬は後ほど私の方からガードの者に話を通しておこう。手間をかけさせたな」
そう言い残して、エルムマーグも去っていく。よく考えたら、彼らの向かう先は間違いなくサンドリアだ。そして、私がこれから行くべき場所も。
「あの、実は私も今、サンドリアに向かっていた途中なんです。よければ、同行させて貰えませんか?」
「……ふむ、まあそういうことなら構わないだろう。一緒に来たまえ」
こうして私は、サンドリアの騎士達と共にサンドリアを目指すことになったのだった。
……一人の、奇妙な客人を連れて。

85 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/09(金) 02:40:08.20 ID:k33zfUqb
「……何故この私が、ヒュームなどと共に歩かねばならんのだ」
私の隣には、さっきの男がいる。ひたすら訳の分からないことを言い続けているし、サンドリアに戻ることを告げた途端。
「それならば何の問題もない、だが、この扱いだけは承伏しかねるぞ!もっと丁重に扱わんかっ!」
なんて言い出す始末。逃げ出す様子もないし、騎士の人達もみんな扱いに困っていたようで。エルムマーグが私に言った。
「正直、あの男の言うことにはついていけん。そこで冒険者殿、折り入って頼みがあるのだが……」
とどのつまりが、サンドリアに戻るまでの間、この厄介者の相手をして欲しいという頼みだった。別に構わないかな、なんて。安請け合いしたらこの調子だ。何やらこの人は、ヒュームという種族に対して確執があるらしい。
「おい、聞いているのか!そもそもお前は何者だ、ヒュームの分際でサンドリアの騎士と行動を共にするとは……」
こちらから何か話しかけようとしても、出てくる言葉はこんなものばかり。……正直、ちょっと腹が立つ。
「おい、聞いているのかそこのヒューム!この私の話を無視するとはいい度胸を……」
いつまでもこのままというのも癪だ、言ってやろう。
「シェティ。私にだって名前があります。おまえとか、ヒュームとかって呼ばないで下さいっ!」
「何っ!?貴様ヒュームの分際で生意気なっ!」
「ヒュームの分際って……何様ですかあなたはっ!」
口げんかばかりしながら、私達はサンドリアへと向かっていたのだった。

86 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/09(金) 02:40:48.02 ID:k33zfUqb
「よし、ここで一度休憩だ」
東ロンフォール、アウトポスト。サンドリアはもう目の前。だけど、私達はずっと歩きづめで疲れていたから、ここで休憩をとることにしたのだった。
一応、見張っておけと言われた手前、この男の側を離れるわけにもいかないのだけど……。
「なあ、お前」
「………」
答えない。
「おい、聞いているのか」
答えない。
「……ええい、面倒だな。わかった、シェティ」
「やっと名前呼んでくれた。で、何なの?」
「一つ聞きたい、お前……竜騎士だな」
「何でそう思うの?私、竜をつれてるつもりはないんだけど」
「先程、後列がオーク共に襲われただろう。その時放った技。あれは竜騎士のものだ。答えろ!何故ヒュームであるお前が竜騎士の技を修めている!誰に師事したっ!!」
何を言っているんだろう、この人は。少なくともこの世界で、竜騎士という存在は珍しい者ではないはず。たしかに割合で見れば少ない方だとは思うけど……それでも、ここまで言われるいわれはない。
「この技は……誰かに師事して覚えたとか、そういうものじゃない。これは私と……今は居ないけど私の竜、オボロが一緒に戦いながら身につけた技なんだ」
「独学で身につけただと……?そもそもにしてお前はどこの者なのだ?ヒュームにしては、バストゥークの訛りがない。サンドリアの者なのか」
「一応サンドリア所属って事にはなってるけど、別にサンドリアの人間って訳じゃない。冒険者なんて、大体そんなものでしょ?」
「冒険者……?なんだそれは」
どうにもこの人とは話が噛み合わない、誰もが知っているはずの冒険者、男はその存在を知らないと言った。本当に、何者なのだろう。

87 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/09(金) 02:41:28.47 ID:k33zfUqb
「よし、休憩終わり!出発だ!」
そして、私はその男と共に歩き出した。鬱蒼と生い茂る森の中を。
「……ねえ」
流石にただ黙って歩いているのも間が持たない。
「何だ……?」
「名前、教えて」
「ふん、何故私がヒュームなどに名乗らなければならんのだ」
「………」
流石にちょっと、カチンと来た。でも、ここはぐっと堪えよう。
「名前が分からないと不便じゃない。それに、私だって名乗ったんだから、あなただけ名乗らないのは不公平だよ」
「……まあ、いいだろう。本来であればヒュームなどに名乗る名など持ちあわせてはいないのだがな。教えてやる」
鼻にかかるこの態度、話しかけなければよかったと後悔した。
「私の名はヴィジャルタール。ヴィジャルタール・カフューだ」
エルヴァーンらしいご大層な名前だ。そんな風にしか、その時の私は思っていなかったのだった。

88 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/09(金) 02:44:46.70 ID:k33zfUqb
では、今日はこれにて〜

89 :既にその名前は使われています:2007/11/09(金) 08:04:06.14 ID:c5IpGE/U
保守ルヨ!
竜サンキタヨ
Mikanどうなっちゃうの…

90 :既にその名前は使われています:2007/11/09(金) 12:03:14.75 ID:UDmyVNWK
書き手さん帰ってきたのに


お  と  さ  せ  る  か

91 :既にその名前は使われています:2007/11/09(金) 12:33:02.21 ID:phx6elra
お、久々に竜さん帰ってきましたね〜、

メイン竜として/cheerだっ

92 :既にその名前は使われています:2007/11/09(金) 15:22:42.57 ID:CY/BoGoP
>>88
投下乙です!

93 :既にその名前は使われています:2007/11/09(金) 18:28:52.07 ID:CY/BoGoP
そして今一度age

94 :既にその名前は使われています:2007/11/09(金) 20:14:22.10 ID:PCdp6wEY
そこで漆黒の稲妻くるかー
wktkあげ

95 :既にその名前は使われています:2007/11/09(金) 22:36:08.88 ID:1rGIT+Pu
「おい! いい木材が手に入ったぞ!」
「寒い」
「うるさいなの」
「閉めろくぽ」
「そんなとこで閉じこもってると一酸化中毒になるぞ! それよかこの木材を見ろ!」
「木材なんてアローウッドとエルムのどっちが高いかくらいしかしらねーよ」
「私はバンブー材も知ってるなの」
「それは竹くぽ」
「だー! そんなことはどうでもいい! 風呂作るぞ! 木で出来た風呂だ!」

保守

96 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/09(金) 23:04:59.50 ID:k33zfUqb
彼をこのお話に引き込んだのは、半分は趣味です。
あの話に、PCとしてではなく一人の人間として介入してみたい、とまあそんなところです。
前置きはさておき、昨日に引き続き投下していきましょう
前回の投下
>>72-87

97 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/09(金) 23:06:18.76 ID:k33zfUqb
「では、この男の身柄は我々で預かる。冒険者殿、手間をかけさせたな」
ようやく入ったサンドリア。その入り口で。
「……調べてみて、この男が犯人であれば報酬を渡そう。後で城まで来てくれ」
そしてエルムマーグはヴィジャルタールを連れて去っていった。
さて、私も私の用事を済ませよう。
OPテレポで、アルテパへ。……でも、ふと思い立った。
またあの砂漠の中へ行くとして、しっかりとした準備もなしに行ったのではまた二の舞だ。ならばまず、街で準備を整えるのが先決だ。水と食料、それから日差しを防ぐものと、夜の寒さをしのぐための衣類。揃えなくちゃならないものはいくらでもある。
ここは王都サンドリア。店は沢山あるはずだ。

水とは用意したし、長持ちする野菜も教えて貰った。出発する前に買っておけば丁度いいかな。パンも買ったし、干し肉も買った。でも本格的に砂漠の日を防ぐようなものは、ここサンドリアにも売ってないらしい。
バストゥークかジュノへ行けば手には入るらしいんだけど……そこを経由する余裕はない。今ある装備で砂漠を越えるしかない。
そして装備を調えて、北サンドリアのの門の前。少し横を見れば、そこにはOPテレポの人が居るはず……。居た!

98 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/09(金) 23:08:00.62 ID:k33zfUqb
「あの、すいませんっ!ヴォルボーまでお願いしたいんですが」
言葉に男が振り向いて。でも、申し訳なさそうに首を振り。
「残念ですが、来訪者の方はOPテレポをご利用になることができません。ご了承ください」
「そんな、何故ですかっ!」
「来訪者に荷担していると知れては、私共もやりづらくなってしまいますから……どうかご理解ください」
確かに、私が戦った敵、フェイトはある意味ではこの世界の管理者、それに非常に近い存在なのだと思う。
同じくこの世界の存在としては、それに逆らいたくない。……そう考える気持ちも分からないわけじゃない。
「……そう、ですか」
結局私は、とぼとぼとその場を立ち去ることしかできなかった。

途方に暮れて街を歩く。OPがダメなら歩いてでも、砂漠を目指すべきなのに。オボロを探すべきなのに。私は歩けなかった。
荷物を沢山詰めた袋はやけに重く感じられたし、動こうとする気力そのものがまるで萎えてしまったようだった。
「モグハウス、戻って……寝よう」
よく考えれば、今日は朝から歩き通しだったのだ。そう考えると、余計に疲れが増してくる。……オボロには悪いけど、寝よう。
疲れ切った身体を引きずるようにしてモグハウスへ。部屋の中には誰も居ない。
「そういえば、モーグリは白門だったっけ」
でも、そんなことは関係ない。今はただ、疲れた体を休めることができればそれでいい。部屋の隅に置かれたマホガニーベッドに、倒れ込むように身を預ける。疲れ切った身体はすぐに、眠りに落ちていって。
私はずっと。
「ごめんね……ごめん、ね」
呟きながら。

99 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/09(金) 23:08:45.24 ID:k33zfUqb
今日はここまで、他の皆様方の更新も心待ちにしております。

100 :既にその名前は使われています:2007/11/10(土) 00:45:24.74 ID:1cNAoXoF
「やっぱり風呂はヒノキじゃないとな……」
「風呂ならあるなの」
「そうくぽ」
「違う! 湯船だ。お前らわからないのか! ちなみにこれはブラッドウッド材だ」
「銭湯があるくぽ」
「そうなの。来訪者の恩恵なの」
「だからそれをモグハウスに作るんだよ!」
「お前、モグハが借家ってこと忘れてないか?」

保守

101 :既にその名前は使われています:2007/11/10(土) 00:49:47.67 ID:00ewrcQx
そ…早々に尻尾捕まれてる(つд`)
一般人の口から、管理者の存在を認識している主旨の言葉が出ちゃうのも危険な状態の気がするし…。
一体どんな企みが離れ離れになった二人を取り巻いているのか、心配です。

102 :既にその名前は使われています:2007/11/10(土) 05:41:30.66 ID:9N3nC4tu
しかしだ

103 :既にその名前は使われています:2007/11/10(土) 08:37:20.53 ID:nc4JesKS
「土曜に雨とはな」

「ヴァナには土曜もないが、月曜も無いな」

104 :既にその名前は使われています:2007/11/10(土) 11:56:02.20 ID:nc4JesKS
「放置されちった」  「もう、つっこまないでくれ」  

105 :ナココとルーク ◆KmFPUe6PWI :2007/11/10(土) 13:02:16.33 ID:BS/3UaVz
オボロはさっきゴブリンと一緒に美味しくキノコと一緒に・・・
嘘です!冗談です!アンゴンを投げないでください!!

とても遅くなりましたが>>1さん乙です。
そろそろ話の核心に触れたいところですが、もうちょっと引っ張りたいような、
でもいい加減出さないと消化しきれないような・・・
とにかく、投下します。

主人公:ナココ / 中の人 ナココとルーク
種族フェイス:ナココは金髪とオレンジ色のポニーテールタルタル、ルークはいわゆる内藤フェイスです。
ジョブ&Lv:ナココ、ナイト75 白65 ルーク、ナイト65
特記事項:主人公はヴァナ・ディールのごく普通の冒険者ナココで、自キャラになったルークはサブ(?)主人公です。
あらすじ:
 ずっとずっと憧れていた人。本当に大好きだった人。そんな彼が突然、来訪者として帰ってきて数日。
彼はあと七日で元の世界の記憶が消えてこの世界の住人になってしましいます。
彼を元の世界に帰すためには召喚獣の息吹を全て集めなければなりません。
そんな中、ナココも来訪者かもしれないとナココの妹を名乗るニャミコまで現れました。
だけどとにかく今はルークを元の世界に帰してあげたい・・・!

106 :ナココとルーク ◆KmFPUe6PWI :2007/11/10(土) 13:02:34.52 ID:BS/3UaVz
 私はこの世界に干渉をし続けていた。何故?そんなの分かっているでしょう?干渉することで私の目的が果たせるのだから。
私の世界なのに、この世界を思い通りにすることは骨が折れる。本当に疲れる。私の癖に生意気・・・。
にしても、ここまで疲れるだなんて世界の他に、彼にも直接干渉したからかしら?さすがに無茶をしすぎたかも・・・。
でも、彼に干渉しないと始まらなかったのだから我慢しなくちゃね。
 まぁそんなことはこの際いいわ。彼女達は良くやってくれている。何故いるのか分からない彼女達だけど、利用できるならするだけ。
結果的に彼女達が自発的に私のために動いてくれたようだけど、
何もしなかったらさらに干渉するだけだったんだけどね、両方の世界で。

 踊れ、踊れ、私の手の中で、踊って踊って踊って踊って疲れ果てて・・・そして倒れて、
そして私へとゆっくりともたれかかりなさい・・・。私が支えてあげるから・・・・・・

107 :ナココとルーク ◆KmFPUe6PWI :2007/11/10(土) 13:03:03.77 ID:BS/3UaVz
 案の定、ナミちゃんを紹介するとルークは少なからず動揺したようでした。
そして、多分私がルークたちの世界の住人かもしれないと言う事にもです。
 ただ、今まで手伝ってくれたLSのみんなが今日は参加できないので戦力アップは素直に喜ばれました。
「黒魔道士のニャミコです。姉、ナココと皆さんを元の世界に帰すお手伝いをさせてもらおうと思います。
あたしも多分みなさんと同じ世界から来たので力になれることは多いと思うのでよろしくお願いします」
 ルークは彼女の言葉を聞くと目をぱちくりとさせて私のほうを見つめました。
「同じ世界から来たって・・・地球の人間なのか?」
「はい」
 そう言って彼女は頷きました。チキュウ・・・それが本来私がいたかもしれない世界の名前・・・。
「ということは君も帰れなく・・・」
「いいえ、あたしはそんなことないんです。元の世界で眠りにつくとヴァナにいて、目が覚めるとヴァナから帰っている。
簡単に言ってしまえばこの世界を夢見ているような感じなんです」

108 :ナココとルーク ◆KmFPUe6PWI :2007/11/10(土) 13:03:17.59 ID:BS/3UaVz
 そして少し舌をぺロリと出していたずらっぽく笑いました。
「えへへ、だから今は実はむこうではぐっすりねむっています」
「ふーん、随分とルークとは事情が違うんだな。あと、俺は君達の世界からきたわけじゃないぜ。えーと・・・ニャミコさん?」
 ジェリダムが腕を組みいつになく真剣な表情で彼女にたずねました。
「ええ、私はお姉ちゃんからちょっと聞いただけなのでルークさんの置かれている状況を詳しくは知りませんが、
なんだか随分と違うようですね・・・」
「ああ、俺はあと七日後には地球の記憶が全部消えて帰れなくなるらしい」
「ええ、伺いました・・・。あの・・・ルークさん・・・ですよね?」
「ああ、俺がルークでこっちがジェリダムだ」
 ナミちゃんが少しだけ困ったように口をもごもごさせて私を見下ろしました。多分、
彼がこのままだと眠りから覚めなくなる可能性があるということを言っていいものかどうか悩んでいるのでしょう。
 大丈夫、今日、彼は私が絶対に帰すから。ただの杞憂になるだけです。私は彼女を見上げて小さく頷きました。
「最初に断っておきますが、今から言うことは私の予想です。実際は違う可能性もありますが、完全に否定も出来無いと思います。
だから心の片隅に置く程度でもいいので覚えていてください」
 彼女はここが夢の世界である可能性、そして七日後におこるであろう事を簡潔に語り始めました。

109 :ナココとルーク ◆KmFPUe6PWI :2007/11/10(土) 13:03:37.55 ID:BS/3UaVz
「以上で私の話は終わりです。」
 しばらく呆然としていたルークでしたが、しばらくすると静かに口を開きました。
「つまりだ、俺は記憶だけじゃなくて命さえも危ないわけだな」
「・・・はい」
 ナミちゃんが辛そうに、声を絞り出すようにして答えました。
「でもルーク、安心して。私達が今日中にパパーッと残りの召喚獣を倒しちゃうからね!」
「ああ、ナココの言うとおりだ。心配する必要はまったくないぜ?」
 私とジェリダムの声が聞こえないのか彼はしばらくあごの下に右手を当てて何かを考え込んでいるようでした。
「・・・・・・・・・あ?」
 ボーっとした顔で私とジェリダムの顔をワンテンポ遅れてルークが見つめるとすかさずジェリダムがヘッドロックをしかけます。
「おーまーえーなぁ・・・」
 そして拳で頭のてっぺんをグリグリ。
「悪い!ちょっと考えるとこがあって!いてぇ!マジいてぇ!!悪かった!!マジ痛てぇっての!!」
「そりゃ痛くしてるからな」
 ニヤニヤしながら最後に拳をグイッと彼の頭に押し付けた後、彼を放すジェリダム。ちょっと羨ましい・・・。
「っててて・・・ああ、ごめん。ニャミコさん、ちょっとだけいい?少しだけ尋ねたいことがあるんだ」
「ええ、もちろんですよ。なんですか?」
 ナミちゃんが得意げに胸をはるとルークがチラリと私とジェリダムに視線を走らせました。

110 :ナココとルーク ◆KmFPUe6PWI :2007/11/10(土) 13:04:03.15 ID:BS/3UaVz
「その、ちょっと二人きりで話したいんだけどいいか?」
「え゛」
 私が思わず喉の奥から濁った声を漏らした瞬間、私の体がひょいと持ち上げられました。
「いいなーいいなールーク君はいいなーミスラと二人きりでいいなーこっちはナココと二人きりなのにいいなー
ミスラとなんていいなー俺もミスラと二人きりになりたいなーいいなーいいなー」
「ジェ・・・ジェリダム・・・」
 ルークが真剣に困った顔になり、ナミちゃんが頬を染めます。
「そ、そのあたし急にそんな・・・」
「ちょっとぉ!!ナミちゃん!!!!」
 首根っこの辺りをジェリダムに掴まれている事も忘れて思わず大声で叫ぶとジェリダムの大きな手がギュッと私の口を押さえました。
「モゴッ!モガガガガ!!モゲモゴモガガガガガーー!!!」
「うは、おもしれ。んまぁそんなわけだからゆっくり話しておけ。俺とナココはしばらく部屋で休んでるわ」
 ジェリダム!本当に苦しいから!ていうかこの光景はガードを呼ばれてもおかしくないよ!どう見ても誘拐だよ!
「あ、えーと・・・ニャミコさん。そういうことじゃなくて真剣な、向こうの世界の話だから誤解しないで」
 必死なルークの声と愉快そうなジェリダムの鼻歌を聴きながら私は彼のモグハウスへとさらわれました。

111 :ナココとルーク ◆KmFPUe6PWI :2007/11/10(土) 13:07:16.95 ID:BS/3UaVz
以上です。
以前から読んでくださった方には繰り返しになってしまいますが、何故ルークの命すら危ないかを簡潔に説明します。
ニャミコ、ナミちゃんの推理ではこのヴァナ・ディールは夢の世界です。
だからこの世界に入りきってしまう⇒永遠に夢の世界の住人⇒永眠と彼女は考えて、その事を伝えたと言う事です。

もうちょっと上手に本編で説明できるといいんですけどねぇ。。。

112 :既にその名前は使われています:2007/11/10(土) 15:14:57.53 ID:1cNAoXoF
「……なんだったんだ」
「帰ったなの」
「それよかお茶くぽー」
「そういえばあんたも来訪者だったよね。帰らなくていいの?」
「俺には帰る場所がないからな」
「帰る場所?」
「そのうちわかるさ」

保守

113 :既にその名前は使われています:2007/11/10(土) 16:56:31.39 ID:1cNAoXoF
「そういえばお前仕事行く時間毎回同じだな」
「滅多に変わらないなの。たまに残業がでるくらいなの」
「ふぅん……。残業したらその分の手当てもらえるんだろ?」
「当たり前なの」
「いいもんだな……」
「今日は鍋をつくってみたくぽー」

「咳をしても一人、か……」

保守

114 :既にその名前は使われています:2007/11/10(土) 18:29:26.84 ID:1cNAoXoF
「はあぁぁ、やっぱりロランベリーはおいしいなの」
「ロランベリーか……。俺は苦手だけどな」
「このうまさがわからないやつは馬鹿なの」
「そういえばスルメ山のロランベリーって料理があったくぽ」
「スルメ? そんなものがこの世界にあるのか」
「聞いたことあるなの。酒の肴にするらしいなの」
「そういえば最近酒飲んでないな……」

保守

115 :既にその名前は使われています:2007/11/10(土) 20:08:46.93 ID:1cNAoXoF
「Zzz……」

保守

116 :既にその名前は使われています:2007/11/10(土) 21:33:53.17 ID:1cNAoXoF
「Zzz……なの……」

保守

117 :既にその名前は使われています:2007/11/10(土) 23:51:56.93 ID:BS/3UaVz
あぶないほしゅー

118 :既にその名前は使われています:2007/11/11(日) 01:04:06.90 ID:8jS2eqlQ
「コタツで寝たらだめ?」

119 :既にその名前は使われています:2007/11/11(日) 02:26:36.94 ID:CVhHYZo/
「へっくち!」

保守

120 :既にその名前は使われています:2007/11/11(日) 08:57:01.73 ID:8jS2eqlQ
ふむ 経験を生かして保守

121 :既にその名前は使われています:2007/11/11(日) 12:19:54.70 ID:ACWFb/Ok
おちちゃらめぇ

122 :既にその名前は使われています:2007/11/11(日) 12:50:01.72 ID:8jS2eqlQ
スレなど飾りですよ、お偉いさんには分からんのですよ

123 :既にその名前は使われています:2007/11/11(日) 14:43:27.95 ID:+1VfT5c6
アルタナディスクの追加で、書き手さん達の物語に変化があるのかがちょっと興味があるな。
まったく変わらない人も居るだろうし、がらっと変わる人も・・・いるんかな?

124 :既にその名前は使われています:2007/11/11(日) 15:42:21.53 ID:LMTeSN0e
もうアルタナ見越して伏線はってたりしてなage

125 :既にその名前は使われています:2007/11/11(日) 17:46:38.83 ID:CVhHYZo/
「ご主人様ー」
「んー?」
「今日の夕ご飯どうするくぽー?」
「クピピは……遅くなるって言ってたな。仕方ない。適当に繕ってくれ」
「了解くぽー」

保守

126 :既にその名前は使われています:2007/11/11(日) 19:20:37.83 ID:CVhHYZo/
「……」
「……」
「なんだか火が消えたみたいだな」
「いつもだったら三人だったくぽー」
「仕方ない……。あいつでも呼ぶか」
「今頃どうしてるくぽね」
「……そうか。わかった」
「どうだったくぽ?」
「北国で虎を狩っているそうだ」
「ファングくぽ」
「そうだ、ロランベリーパイでも作るか。デザートに。たまには料理しないと腕が落ちる……」
「くぽー♪」

保守

127 :既にその名前は使われています:2007/11/11(日) 20:40:12.04 ID:taFhN5u2
そこでアトルガン発売前から粘着している俺様がぽp!

どうしてアトルガン実装のメンテで全部落ちてリアルに帰ってくる…ってオチにするつもりだったのに、
いつのまにこんな構想ばかりでっかくなってろくに筆が進まない体たらくなのは何故なんだぜ?

128 :既にその名前は使われています:2007/11/11(日) 21:22:16.96 ID:owXYmNsH
リアルと同時進行できればそれもありだが、書き手さんはある意味一般人だから酷なことは言えないし。
リアルの現状と決別してる(日々の流れガン無視とか)物語もあるし、のんびりやればいいいんでない?
〆切とかもあるわけないシナ

129 :既にその名前は使われています:2007/11/11(日) 23:17:24.76 ID:CVhHYZo/
「よっと……ちょっとでかけてくらぁ」
「どこへいくくぽ?」
「クピピんとこ。今頃腹すかしながら仕事中だろ。いってくるぜ」
「ご主人様……まさか……」

保守

130 :既にその名前は使われています:2007/11/12(月) 00:32:17.24 ID:qhcRQbPC
「うー……もう疲れたなの……」
「よぉ」
「な、何しにきやがったなの!」
「差し入れをしに」
「こ、これはロランベリーパイ! ありがとなの!」
「ういうい、気にするな」

保守

131 :既にその名前は使われています:2007/11/12(月) 02:42:26.17 ID:yyULEma0
シンプルに保守

132 :既にその名前は使われています:2007/11/12(月) 07:03:06.92 ID:Z6IHiTo7
月曜日が攻めてきた保守

133 :既にその名前は使われています:2007/11/12(月) 13:06:18.06 ID:VfGX/kYd
マウスが何故か全部ダブルクリックになる保守

134 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/12(月) 13:44:51.25 ID:CvKzcx6L
お昼時でも奇襲攻撃的に投下していきます。
>>105
ナココとルークさん。大丈夫です、彼女はまだ73なのでアンゴンは投げられませんw
しかし、書き始めたときは73だった自キャラも、今ではすっかり竜75になり、道楽とメリポパワーで槍侍を始めてずいぶん経ちました。
時の流れというのは恐ろしいものです。

前回の投下は>>98-99となります。でわでわ。

135 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/12(月) 13:52:10.50 ID:CvKzcx6L
その日、ズヴァール城内郭、外郭においてメンテナンスが行われた。
アルタナの神兵を前に、クリスタル対戦における人と獣人との最後の決戦の場、ズヴァール城でも何かが起こるのではないか、そう考えるものも少なからずいた。
しかし、このメンテナンスの意味はそうではない。その、真実は……。

「ゴーストの捕獲、完了しました」
「よし、上出来だ。それじゃ早速解析を始めよう、いったいこのゴーストが誰なのかを、ね」
STTオペレータールーム。いつものように二人の姿。
「解析班を向かわせました、まもなく判明するでしょう」
それから、ものの5分も経たないうちに。
「……結果が出ました。このゴーストの正体は……っ」
一度、彼女は息をのみ。
「このゴーストの正体は、ヒューム♀、フェイスタイプ4A、名称は……シェティです」
その言葉とともに、モニターにデータが映し出される。
「それって、さ……」
少年の声にも、わずかな緊張の色が見て取れる。
「ええ、つい先ほど一人のフェイトを葬った来訪者と、全く同一のものです」

136 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/12(月) 13:58:31.31 ID:CvKzcx6L
その言葉に、少年はしばし考えて。
(そういえば、ちょうどボクが彼に接触したときだったっけね。ゴーストが現れたって呼び出されたのは……まさか、ね)

「彼と話がしてみたいんだけど、できる?」
少年は彼、と言った。少年にとっての認識では、シェティというPCの中身は男。当然であろう。
「現在ゴーストはこの世界に干渉するための存在を持っていない状態だと考えられます。かりそめの体を与えれば接触は可能だと思いますが……」
「じゃあ、すぐに手配してよ。先に中で待ってるからさ」
そして、少年の姿がかき消える。

「全くあの人は……ええ、私です。ゴーストへの接触を試みるとのことなので、ゴーストに対してNPCデータの27をアップロードしてください」
あきれた様子で呟く女性。どこかへの連絡を終えて、試供品と書かれた札のついた伊達眼鏡を、くいと押し上げた。

137 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/12(月) 14:03:21.82 ID:CvKzcx6L
………。

ずっと、ずっと歩き続けてきた。目的なんて知らない……いや、覚えてない。

目の前に広がる暗い通路をただ、ひたすらに歩いていた。

自分が誰であったのか、何故こんなところにいるのか。頭の中にはまるでもやがかかっているようで、何も思い出すことができない。

時折視界の端に、何か蠢くものを見つけても、呼びかけるための言葉すら……俺は持っていなかった。

歩き続ける理由もわからない。それでも、歩き続けることをやめたら自分が消えてしまうような気がして、歩き続けた。

このまま世界の終わりまで、ここを歩き続けなければならないのだろうか。



………そんなことを考えながら、俺は歩き続けていた。その時までは。

138 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/12(月) 14:04:08.44 ID:CvKzcx6L
次回に続く。

皆様方の投下も心待ちにしております。
でわでわ。

139 :既にその名前は使われています:2007/11/12(月) 16:32:09.75 ID:qhcRQbPC
「邪魔するぞー」
「お、久しぶりだな」
「へへへ、おかげさんで随分と寒さに強くなったぜ」
「そうかそうか。まぁコタツに入れ」
「おう……ああ、幸せ……」
「お土産は?」
「肉だ。今日はステーキだな」

保守

140 :既にその名前は使われています:2007/11/12(月) 19:24:04.47 ID:qhcRQbPC
「変な人がいるなの」
「ひどくね? てかなんで住んでるんだよ」
「コタツがあるからなの。別にあいつと一緒にいたいわけじゃないなの」
「……さいですか」
「ステーキできたくぽー」
「運べよこのやろー」

保守

141 :既にその名前は使われています:2007/11/12(月) 19:26:04.17 ID:eB6bogcB
「まあ、ステキなの!」
 (ぞわぞわっ)
「一気に寒くなった」
「お前コタツに入るな」
「貴様に食わせる肉はねえ」

「ひどいですの!あんまりですの!;;」

オヤジ的保守

142 :既にその名前は使われています:2007/11/12(月) 21:15:29.87 ID:qhcRQbPC
「まあ、ステキなの……はっ!」
「その言動全ては>>141の計画通り!」
「仕組まれた罠! 見通された未来くぽ!」
「んなこといいから食おうぜ」
「「「「いただきまーす」」」」

保守

143 :既にその名前は使われています:2007/11/12(月) 22:24:47.87 ID:qhcRQbPC
「よく食った……」
「もううごけね……」
「なの……」
「くぽー……」

「Zzz……」

保守

144 :既にその名前は使われています:2007/11/12(月) 23:54:11.80 ID:qhcRQbPC
「保守、と……」

145 :Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2007/11/13(火) 00:41:54.15 ID:fY/Izj6r
遅くなりましたが、>>1乙でございます。
レスも100をゆうに越しての投下になってしまいましたが、再開させていただきます。

まとめWikiはこちらでございます。

ttp://wiki.livedoor.jp/jikyaramatome/d/Lead%5f161%20%a2%a1zmxSLEadCU%a1%a1%a4%de%a4%c8%a4%e1


146 :Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2007/11/13(火) 00:43:46.73 ID:fY/Izj6r
初出: 1スレ161
PC(仮)名: Lead、リード / 中の人:161 ◆zmxSLEadCU
種族フェイス: エル♂F4A
ジョブ&Lv: 不明 (片手剣、ガンビスンとガリシュズボン)
特記事項:
 ジョブチェンジ不能。クリスタル合成不能。睡眠が無い。
 「マガシキノロイ」を受けている 。
 はじめは記憶喪失だったが、記憶復活。“赤い鎧”たち管理者組織の裏切り者と判明。
前スレまでのあらすじ:
 コロロカの洞窟を抜け、アルテパへと出た一行。
 焚き火を囲んでの一夜、奇妙なガルカが現れる。
活動エリア: エルディーム→ジュノ→(ホラ・砂丘・機船航路経由)→ウィンダス→サンドリア→オルデール
       →ラテーヌ→ジュノ上層→バタリア→コンシュタット→グスタベルグ→バストゥーク→コロロカ
       →アルテパ
他キャラとの接触:イッチ、マイウ、ゴイス、サン、レップ、ロック、
            メイミィ、クルス、ユリフィナ、タイガー(正体はルーファス)、アオツキ、シェティ?
独自レギュレーション:
 人間は死んだらそれまで。死んだ者は甦らない。一応、瀕死はレイズで息を吹き返す。
 戦闘やアビリティ、呪文や時間等の描写はあいまい。サーチ機能なし。
 基本はSayとShout。LS会話は通話のみ。視界内にいる者同士でtellができる人間もいる。

147 :Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2007/11/13(火) 00:45:16.74 ID:fY/Izj6r
ごぉう、ごおぅ。

遠くでうねる砂の夜風に、俺は沈黙して耳を澄ませた。
百年分の涙を流し尽くしたケンジも、ただ黙っている。
二人の間でゆらめく、消えそうで消えない儚げな炎を、じっと見守っていた。
「・・・・・・」
「・・・・・・」
時間の壁を遥かに越えて遭遇した二人だ。
何か話すべきことがあったはずだ。
彼の持つ未来の終局を聞き出してもいい。
俺が知る顛末を伝えてもいい。
あるいは。
ケンジが、時空の狭間からこちらへ迷い込んだのか。
俺が、座したまま600年前に紛れ込んだのか。
それとも通常であればありえない、もう一つの可能性なのか。
発生した事態の奇妙さと見えざる何らかの意図を、論じるでもいい。
・・・いや。今、俺たちはここにいる。
その事実だけで全てが無意味に思え、俺はわずかに開きかけた口をつぐんだ。

夜明けはいまだ遠く、ごぉう、ごおぅ、と闇が唸っていた。

148 :Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2007/11/13(火) 00:47:52.51 ID:fY/Izj6r
それから、どのくらい時間が経ったのだろう。
ひょう、と東からの風が鳴いて頬を撫ぜた。見上げれば、空が薄く色づいている。
「そろそろ行くとする」
おもむろにケンジが立つ。まるでノイズ混じりのように、彼の姿がぼやけ始めていた。
いっとき重なっていた両者の“時”が、元のあるべき所へ戻ろうとしているのだろう。
「・・・そうか」
「おれはずっと、カミサマみたいなもんに問いかけていた。死ぬまでに答えが欲しいと祈った。
 運命ってやつは決まっているモノなのか、変わるモノなのか、教えてくれって」
ケンジはポツリと独白した。結局ガルカとアンティカは衝突してしまった、と。
しかし彼は表情穏やかに、これから向かう遥か先へと視線を向けていた。
「探していた答えは、ここにあった。説明するにはややこしい。けど、腹の底から言える。
 “人間には、運命を変える力がある”」
俺は苦笑した。苦笑して、人差し指を北極星の方角へ立ててみせた。
「これから、変えに行くのだろう? まだ終わっていない」
そりゃそうだ、とケンジは晴れやかに笑い、荷物を軽々と背負い込む。
「じゃぁな、“トモダチ”」
砂粒を蹴散らし歩いていくケンジが、一度だけ振り返る。俺は軽く手をあげ、彼を見送った。
「“トモダチ”、良い旅を」
永い夜を越え、待ち焦がれていた朝の光とともに。
砂塵の彼方から現れたガルカは、また砂塵の向こう側へと、静かに消えていった。

149 :Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2007/11/13(火) 00:48:05.80 ID:fY/Izj6r
今夜は、以上でございます。


150 :既にその名前は使われています:2007/11/13(火) 02:15:11.04 ID:a9K1mXb2
ぼちぼち来てますな〜

でもねむねむ・・・

151 :既にその名前は使われています:2007/11/13(火) 07:54:22.05 ID:CNNL90Dh
朝来たよ

152 :既にその名前は使われています:2007/11/13(火) 12:05:03.04 ID:7Gl8ERmQ
ひさびさのリードさんキタワァァ

次の展開は子竜発見!?


153 :既にその名前は使われています:2007/11/13(火) 15:02:04.28 ID:mcGWM9nf
投下乙でーす

154 :既にその名前は使われています:2007/11/13(火) 16:53:06.54 ID:MVlxrX7K
「よし!」
「なんだ? どうした」
「酒を造ろう!」
「酒ぇ?」
「飲みたいんだもん」
「さいですか……」

保守

155 :既にその名前は使われています:2007/11/13(火) 18:37:49.93 ID:CNNL90Dh
http://www.youtube.com/watch?v=hqTyEKB64EE

156 :既にその名前は使われています:2007/11/13(火) 19:57:20.44 ID:MVlxrX7K
>>155視聴中……
「……」
「……ふ〜む」
「わかんね」
「同じく」
「ただいまなのー」
「さて飯だ!」
「くぽー!」

保守

157 :既にその名前は使われています:2007/11/13(火) 20:11:01.35 ID:b1GxixM1
巷で噂の垢ハックが怖くて踏めなかった私orz
保守。

158 :既にその名前は使われています:2007/11/13(火) 21:58:50.04 ID:mcGWM9nf
保守

159 :既にその名前は使われています:2007/11/13(火) 22:51:47.07 ID:OV/6/KE3
あげ

160 :既にその名前は使われています:2007/11/13(火) 23:26:57.62 ID:7Gl8ERmQ
死んだわが子に捧げるものは歌しかないというのかage

161 :既にその名前は使われています:2007/11/14(水) 01:39:41.99 ID:aj90vpND
少しだけ、先の話を語りたいと思います。
でも今はお休みなさい。

162 :既にその名前は使われています:2007/11/14(水) 05:55:24.52 ID:pKTUPx0U
おはようございます

163 :既にその名前は使われています:2007/11/14(水) 10:10:20.13 ID:RvFcnBU8
リードさんに拾われたらきっとロクな目に遭わないような希ガスww

164 :既にその名前は使われています:2007/11/14(水) 10:39:25.18 ID:7pVSBeUD
つ 貴重な食料

165 :既にその名前は使われています:2007/11/14(水) 13:22:17.00 ID:pKTUPx0U
食料あげ

166 :既にその名前は使われています:2007/11/14(水) 14:22:03.86 ID:7pVSBeUD
子竜の手羽先揚げ

167 :既にその名前は使われています:2007/11/14(水) 16:36:37.01 ID:RvFcnBU8
逃げてー! オボロたん逃げてー!

168 :既にその名前は使われています:2007/11/14(水) 19:07:39.88 ID:uOs2Mrc9
「ということでタルタルライスを大量に購入したんだが」
「酒を造るのにコメねぇ……。いいんじゃね?」
「で、どうやってつくるんだ? 酒」
「モーグリ! 今日は盛大にコメを使った料理だ」

保守

169 :既にその名前は使われています:2007/11/14(水) 20:32:05.01 ID:uOs2Mrc9
「……」
「……」
「……」
「……」
「正直すまないと思ってる」

保守

170 :Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2007/11/14(水) 21:58:31.63 ID:E1VRJCQD
今後の展開を構想しつつ、保守あげいたします。
OGiz5i2nGA氏にも独自の世界観とストーリー構想があるのでしょうし、
安易に子竜オボロをお借りするわけにもいきませんね。


171 :小ネタ投下:こんな「朝起きたら自キャラスレ」は嫌だ!!:2007/11/14(水) 23:04:40.85 ID:PLAyEoX4
「さて、ここで燃料の意味も込めて、ネタを投下しようと思う」
「name欄にあるとおり、今何やっているかわからない芸人(名前忘れた)が元だな…」
「因みに僕らは上にいる炬燵マッタリ組ではない二人組、こういう口調なんてありふれてるからよく間違えられるもんなぁ」
「まったくだ。種族はヒューム、他には特にはないし、オリジナルの物語もない。ホシュの為だけにいるようなもんか」
「身も蓋もない…ま、いいか、最初の標的はリードさん。君に決ぃめたっ!!」


172 :小ネタ投下:こんな「朝起きたら自キャラスレ」は嫌だ!!:2007/11/14(水) 23:15:38.22 ID:PLAyEoX4
こんなリードさんは嫌だ!!

■■■■■■「身も心も真性オタク(ミスラ属性)」

「初っ端から強烈な…、物語の根本が…」
「しかも何だ、後ろの括弧。メィミィさん、貞操の危機ってレベルじゃねーぞ」
「MNDが瀕死レベルだな、特有の行動力の高さで何処までも追っt…、駄目だ、なんか落ち込んできた…」
「…つ、次行こう、次!! ルーファスさん、君に決ぃめたっ!!」

173 :小ネタ投下:こんな「朝起きたら自キャラスレ」は嫌だ!!:2007/11/14(水) 23:28:27.23 ID:PLAyEoX4
こんなルーファスさんは嫌だ!!

■■■■■■「虚弱体質(骨密度が老人以下)」

「…戦うな、ってことか?」
「今妹さんと激戦中なんだが…どうしろと…モンク選んじゃダメじゃん」
「パンチしてポキッ、振り切ってパキ、防御しても意味ないじゃん…。動くだけで重症なんてどんだけー…」
「後衛ですら勤まらねぇ…、…次も鬱決定か?…フルさん、君に決ぃめたっ!!」


174 :小ネタ投下:こんな「朝起きたら自キャラスレ」は嫌だ!!:2007/11/14(水) 23:41:22.53 ID:PLAyEoX4
こんなフルキフェルさんは嫌だ!!

■■■■■■「最強」

「…はい?」
「………カボチャ粉砕?…瞬殺? 裏のボスも秒殺? これも物語崩壊だよ…」
「ルーファスさん、立つ瀬が…」
「ま、待て!!早まるな!! ヒロさんがいるじゃないか!!君に決ぃめたっ!!」

175 :小ネタ投下:こんな「朝起きたら自キャラスレ」は嫌だ!!:2007/11/14(水) 23:54:56.85 ID:PLAyEoX4
こんなヒロさんは嫌だ!!

■■■■■■「マルトの銃が暴発(バス攻略作戦時)」

「…なんで死亡フラグだよ!!」
「し、死ぬとは…」
「肩に乗っけてんだよ!!それが爆発すんだよ!!死ぬじゃん!!常考!!マルトちゃんと整備しとけよ!!」
「ネ、ネタ…」
「やってらんねぇーっ!!! 今日はこれにて終了!!
 反応次第他順次投下する!!以上!!寝るぞどちくしょおぉっ!!」
「やるかもしれんのかい…」







もういちど
ゴメンナサイ

176 :Loufas ◆TTnPTs4wAM :2007/11/15(木) 00:07:44.22 ID:SXeZnuAe
虚弱体質では無いですが筋肉痛で苦しんでおります…

投下します〜

177 :Loufas ◆TTnPTs4wAM :2007/11/15(木) 00:08:31.42 ID:SXeZnuAe
(468)
「その様子なら、これが何かは知っているのだな」
その問いかけに、俺は黙って頷いた。声を出す事が出来なかった。
いや、正確に言えば俺はそれが具体的になんであるのかは知らない。
だが、その中央に描かれたマークが何を意味するかは知っている。

シュムサザは金属で出来た筒の一つを触りながら、言葉を続ける。
「この筒は、念の為と思い外圧がかからないように作った。おかげで今の私は大した力も持たぬただの人となったが…」
そこで不意に振り向いて、口の端を持ち上げて不敵な笑みを作った。
「私を殺すか?」
それが然したる意味も無い事を理解している、と言った様子でそう言った。
本人は憎まれ口を叩いたつもりなのだろうが、その笑顔には仄かな虚無感が感じられる。
「知らなかったとは言え、実妹とお前を戦うように仕向けた私だ。憎いだろう?」

「エルリッドは元に戻るのか?」
俺は、恐らくシュムサザが話したい事とは別の事を訊いてみた。
その返答は、俺が想像していたものとは大きく異なるものだった。
「…戻る、と言う言い方は正しくない。正しい情報を与え、それを確信する証拠さえあれば彼女の誤解は解けるだろう」

178 :Loufas ◆TTnPTs4wAM :2007/11/15(木) 00:09:10.24 ID:SXeZnuAe
(469)
「なるほど、するとお嬢様は洗脳を受けたという訳ではない、という事ですな」
俺が首を捻っているところへ、爺さんが口を出す。
「洗脳と言うには拙い。彼女が信ずるに足るだけの情報を与えただけだ」
「その与えられた情報を疑いなく信じるのであれば、それはもう洗脳だろう」
シュムサザは苦笑いを浮かべながら、確かに、と言った。

「だがお前がどう思うかは問題ではない。もし仮にお前が彼女の兄であると言う確たる証明がありさえすれば、最初から争わずに済んだのだから」
「エルリッドとは、な」
即座にそう返したが、なんとなく耳が痛いような気がした。
言外に自分のこれまでの生き方を批判されたような気がしたからだ。

「証明する術がなかったら?」
「それがなくとも、復讐の愉悦など儚いものだ。やがて矛盾に気が付くだろう」
本当は俺の過去を全て知った上で嫌味を言っているのではないか、と言うくらい、シュムサザの言葉は的確に俺の感情を揺さぶっている。
だが、とりあえずエルリッドに関しては元の生活に戻れると言う可能性を示唆している訳だから、それはそれで良しとすべきなのだろう。

179 :Loufas ◆TTnPTs4wAM :2007/11/15(木) 00:09:59.25 ID:SXeZnuAe
(470)
「なら、もう特に話すことは無いな。その物騒なものを引き渡してもらおうか」
渡されたところで俺がどうにかできるものでもないが、一先ず爺さんとの約束としてこれは貰って置かなければならない。
「それと、後で一発殴らせろ。それで落とし前に代えてやるよ」
シュムサザは薄く笑ったのみで返答はしなかった。

さっきから外の音が全く聞こえない事に気が付いた。
この倉庫が特殊なのか、それとも外の戦闘が全て片が付いたのか。
ふと外を任せてきた『ジャスティス』の事を思い出した。そう言えば、奴はどうなっただろう。

すこしの静寂の後、シュムサザが静かに口を開いた。
「神は死んだ。だから、その時に神へ冒涜を働いていた者も死んだのだ。人の行いに善悪の判断を下す者など、既にいない」
またそれか、と言う顔をすると、シュムサザはまた笑って見せた。意外とよく笑う男だ。
「だが私はこの世界、この大地への冒涜を許す事が出来なかった。その最たる物がこの筒の中身だ」
「その冒涜を一所に集めたるは貴様の罪じゃ。己が矛盾に気が付かなんだか?」
爺さんが皮肉を言う。確かに、少量であれば俺もそれ程驚きもしなかったのだが…

「許せぬ、というのは私の感情の問題です。私は神などではなく、人間なのですから」
そう言えば、エルリッドと戦っている最中の会話でもそうだったが、シュムサザは爺さんに対しては言葉遣いを変える。
顔見知りか何かなのだろうか。

180 :Loufas ◆TTnPTs4wAM :2007/11/15(木) 00:10:58.18 ID:SXeZnuAe
(471)
爺さんとシュムサザの睨み合いは、敵意と同じくらいの憂いを含んでいるようにも見えた。
正直この二人の間に何かあるにしても、それを知らない俺としては面白い状況ではない。
とは言え、邪魔をする気にもなれない。何とはなしにそのまま状況を見守っていた。

「…貴方とは、話をしても仕方が無いでしょう」
シュムサザはそう言って俺に向き直る。
爺さんは少し不快そうな顔をしたが、少ししてから何かを眼で合図してきた。話を進めろという事らしい。
「まぁ、俺としてはこれを爺さんに引き渡して、エルリッドと一緒にサンドリアに帰れば一件落着なんだが…」
「いや、それでは駄目だ」
間髪入れずに、シュムサザがそれを否定した。

「これは、お前が管理するべきだ。お前にはその責任がある」
「いや、言いたい事は分かるがな… 俺が来訪者だからって言うんだろう? だが、俺が預かったって何の解決にもならねぇだろ?」
実際預かったところで、これをどうすれば良いのか見当も付かない。
「お前に何も出来なくとも、プライマルアーツであれば話は別であるかもしれない。今はそれに賭けたい」
都合の良い話だ。こうなると頑として撥ね付けたくなる。
だが俺がそう言い放つ前に、シュムサザが言葉を続けた。
「先ず、賭けるに値するかどうか試させてもらおう」

181 :Loufas ◆TTnPTs4wAM :2007/11/15(木) 00:11:55.07 ID:SXeZnuAe
(472)
シュムサザの台詞が何を意味しているのか理解するのに少しばかり時間がかかった。
辺りの空気が少し変わったことに気が付いて、ようやくシュムサザが戦いを挑んでいる事に気が付いた。
だが、さっきまでの話を聞いているとどうも悪い奴ではなさそうな印象だ。理解はしたものの首を捻ってしまう。
「やりにくいか? 安心して良い。お前が今から戦うのは、サンドリアで会った時の私だ」
その言葉に、俺はさらに首を捻る。
「お前の妹にやった事を、私自身に施す。お前が戦うのは、悪戯に残酷な手段で来訪者を抹殺する、殺戮者だ」
「救い難い男じゃのう…」
爺さんが呟く。

「自らを貶め、苦しむ事に何の意味があると?」
「貴方とはもう語る言葉も無い… 善悪や意味の有無ではなく、これが私の結論です…」
そう言うと、やや俯くような姿勢になった。どうやら本気のようだ。気が進まないまま、俺も構えを取ってみる。

だが次の瞬間、俺は目の前で起こっている事とは全く別の事に気を取られた。
構えて目線の高さまで持ち上げた篭手が僅かに震えたかと思うと、背後に誰かが立っているのが見えたのだ。
振り返るのと入れ違いに、その姿は俺の横を通ってシュムサザへ真っ直ぐに進む。赤い色だけが目に付いた。

再び正面に振り返ったとき、シュムサザの身体は巨大な両手剣に貫かれていた。

182 :Loufas ◆TTnPTs4wAM :2007/11/15(木) 00:17:33.52 ID:SXeZnuAe
今日は以上です。

どーにも中々話が転がってくれません…w



183 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/15(木) 03:19:31.91 ID:h1FiO5Qu
最近、マウスの調子がおかしいです。
そんなことはさておき、リードさん、ルーファスさん、投下お疲れ様です。

………多分、飛竜は食べてもあんまり美味しくないと思います。
前回の投下は>>135-137です。

184 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/15(木) 03:19:58.19 ID:h1FiO5Qu
そんな時間は、あまりにも不意に断ち切られた。
「………?」
目の前が晴れたかと思うと、そこには殺風景な暗い部屋が広がっていた。
壁に掛けられた燭台が淡い光を放って、辺りを照らしている。
歩き続けるだけの時間は終ったのだ。そして思いだした。自分が何者であったのかを。
「ここは、どこ……だ?」
俺の知る限り、こんな内装のエリアは、無い。
それに俺は、ついさっきまで砂漠にいたはず、なのに、どうして……?

「や、久しぶりだね。オニーサン」
聞き覚えのある声が降りかかり、俺の思考は遮られた。
「お前は……あの時の子供っ!」
そうだ、こいつは砂漠で出会った子供だ。訳の分からないことを言って、俺にナイフを突き立てて……。
「あ、覚えてたんだ。なら話が早いや」
「何を、する気だよ……お前」
今度は何をされるか分からない。俺は知らず後ずさっていた。
「別に何もしないって……とりあえず今はね」
「し、信じられるかっ!さっきだっていきなり、あんな事をしたくせにっ!」
「さっき……?ああ、もしかして砂漠でのこと?」
思い出したように言う子供。

185 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/15(木) 03:22:07.65 ID:h1FiO5Qu
「アレは、オニーサンに真実を認めて貰うためにやったんだよ」
「真実……なんだよそれ、何でそんなことのために俺が刺されなくちゃならないんだ!」
訳が分からない、こいつは一体何なんだ。状況が一切飲み込めない。
「だってさ、オニーサン、夢だ夢だって言うだけで、全然ボクの話を聞こうとしなかったじゃない?」
当たり前だ、夢じゃなくてどうして、こんな馬鹿げたことが起こるって言うんだ。
「それに、さ……あの痛みは本物だったでしょ?夢に痛みがないんだったら、痛みのあるこの世界は何なんだろうね」
そうだ、確かに俺は覚えている。マーリドにはねられた時の痛みも、こいつにナイフを突き立てられた時の痛みも。全部。
「……まだ、夢だと思ってる?」
立ちつくす俺を見上げて、子供が問う。
答えなんて、もう既に出ている。こんな馬鹿げた世界。こんな馬鹿げた世界は……真実なんだ、全て。
俺は既に、それをもう認めてしまっている。だから、俺は小さく頭を振った。

186 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/15(木) 03:22:18.50 ID:h1FiO5Qu

「よし、これでようやくまともに話ができそうだね。オニーサン、今自分がどういう状況か分かってる?」
「お前に刺されたっきりだろ。それから……そうだ、何で俺はこんなところにいるんだ?」
「……覚えてない?本当に?よく思いだしてみなよ。本当に何も覚えてないのかい?」
……いや、違う。覚えている。酷く断片的な記憶が、ある。延々と続く暗い通路。そこを、ただただ歩き続けていた記憶。
「その顔は、何か思いだしたみたいだね」
「……一体どんな顔をしてたんだよ、俺は」
「ぽかんと口を開けて、目を見開いてたよ。ちょっと滑稽だったね」
そんな顔をしていたのか……それはちょっと参ったな。って、そんなことはどうでもいい。
「何をしてたんだ、俺は……」
「……わかった、全部話してあげるよ。オニーサンが今まで何をしていたかをね」
それから聞かされた話は、やはり俄には信じがたいものだった。
だがそんな些細な不信など、最後に見せられたものの前に、いとも容易く掻き消されてしまった。
どうしようもないほどの、怒りに。

187 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/15(木) 03:23:11.17 ID:h1FiO5Qu
「なんだよ……なんだよ、これはっ!!」
「今のオニーサン。……いいや、その片割れと言った方が正しいかな」
目の前に映し出されたものは、元々の俺の姿をした、何者か。
「オニーサンがゴーストとしてズヴァール城に捕われた後、その身体は彼女。シェティを名乗る来訪者として活動してるんだ。そして、仲間を一人殺した」
隣で何やら喋っている声も、俺の耳には入らなかった。
歯がガチガチと鳴っている。身体が震えている。
「アレは俺だ、なのに、なのに何故だっ!何故、あんな女が……」
今までにないほどに、心の底から俺は怒っていた。
この理不尽な状況への恨み。手塩にかけて育てていた、シェティと言うキャラクターを奪われた怒り。
そして何より自分と呼ばれる存在がもう一人いるという事への、同族嫌悪にも似た、相手の存在を否定してやりたいという強い欲求に突き動かされて。俺は映し出された虚像目掛けて拳を突き出していた。
「このっ!お前は俺なんだ、消えろ!消えろよっ!!」
「彼女が、憎いかい?」
「……ああ」
その子供は笑った。とても楽しそうに、まるで、新しい玩具を買って貰った子供のように。
「じゃあ、力を貸してあげるよ。彼女を殺して、オニーサンが自分を取り戻すための力を、ね」

188 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/15(木) 03:24:40.17 ID:h1FiO5Qu
本日は以上となります。
両軸揃ったといったところでしょうか。

189 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/15(木) 03:27:43.69 ID:h1FiO5Qu
追伸。

小ネタ投下の方。
……まだネタが少なくて大変でしょうが、よければ家の子も弄んであげて下さいw

190 :既にその名前は使われています:2007/11/15(木) 09:24:14.83 ID:8suXbdfW
保守

191 :既にその名前は使われています:2007/11/15(木) 12:03:14.40 ID:PSg7KYwh
オボロがおぼろげにほしゅ

192 :既にその名前は使われています:2007/11/15(木) 12:56:28.93 ID:8suXbdfW
オボロの両翼を二人で引っ張りあって
最後まで掴んでいた方が本物

途中で手を離すと頭がおかしくなって死ぬ

193 :既にその名前は使われています:2007/11/15(木) 16:13:30.73 ID:mvO3e6T9
けいたいほしゅ

194 :既にその名前は使われています:2007/11/15(木) 17:48:17.81 ID:c3aAbdGz
「さみぃ……ただいまー」
「おかえりー。
 でもこの辺南だしそこまで寒くないだろ」
「東京の人間だって寒いと思うことはあるだろ。北海道の人間だって寒いと思うことはあるだろ。
 つまりそういうことだ」
「意味がわからん……。ところで何買ってきたんだ?」
「ん? ああ、怪しい露天があったからいろいろと……」
「見せてみろって……。ってこれリアルのものばっかじゃん」
「イエスイエスイエス! もしかしたら来訪者だったのかね……」
「ビニール傘にハンガーに……これは冷蔵庫の取り扱い説明書じゃないか」
「もしかしたらそこから冷蔵庫作れるかもと思ってね。それよか目玉商品はこれだな」
「ん? 蒸留水っぽいけど微妙に青いな……。なんだこれ」
「リアルに戻れる薬」
「え?」
「リアルモドレールって薬だよ」

保守

195 :既にその名前は使われています:2007/11/15(木) 19:07:02.02 ID:c3aAbdGz
「まさかな……」
「試す価値はあるんじゃね?」
「……リアルか。考えもしなかったな」
「どうせ俺は帰れないしお前が飲め」
「……」
「ただいまなのー」
「飯にするか。今日は寿司だな」
「魚切るくぽー」

保守

196 :多分その名前は既に使われているんじゃないんですか:2007/11/15(木) 20:19:09.55 ID:ImtvMj4q
>>189
当然じゃござんせんか!!






ホシュ

197 :既にその名前は使われています:2007/11/15(木) 22:53:01.61 ID:mvO3e6T9
あげあげ

198 :既にその名前は使われています:2007/11/15(木) 22:53:05.00 ID:0y46LS52
とりあえず保守

199 :既にその名前は使われています:2007/11/15(木) 22:58:10.85 ID:N+wB8bFh
マトリックスは赤と青のカプセルだったな

200 :既にその名前は使われています:2007/11/16(金) 00:19:05.32 ID:72SZlJ/e
「Zzz……」
「Zzz……なの……」
「Zzz……くぽ……」
「……リアルか」

保守

201 :既にその名前は使われています:2007/11/16(金) 05:11:31.72 ID:69dHIqBn
そろそろ夜明け保守

202 :既にその名前は使われています:2007/11/16(金) 09:53:19.01 ID:1wCFHvBF
HPが100回復しそうだな

203 :既にその名前は使われています:2007/11/16(金) 12:07:58.91 ID:+zVuyetJ
「……なの」

「?」

「もういいくぽ」

204 :既にその名前は使われています:2007/11/16(金) 15:59:26.02 ID:+zVuyetJ
ピキーン!!


「ふぅっかぁつッ」

205 :既にその名前は使われています:2007/11/16(金) 17:51:15.82 ID:k2AP2Xzx
むすっとしたまま、書き損じた保守書類をぐしゃぐしゃと丸め込む。
何事かと思い黒髪の兄弟を見やると、死角にうまく入り込むように、書類のボールの山ができていた。
「お前・・・」
「・・・・・・」
彼の溜息にも、不機嫌を隠そうとしない。その理由は分からなくはなかった。
まったくの不確定情報だが、この世界とはまったく違う、それなのにまったく同じ世界に関する情報がわずかだが入ってきている。
もしかしたら。その情報を得た時、確かにわずかな期待が込められていた。
だが、あまりにも不確定要素が多すぎる。その上で何に期待すればよいのか。
「もう少し待てよ。もうちょっと情報が入ってからでも遅くはないだろ?」
「だとして・・・新しい情報を得て、何か変わるか」
「変わらないかもしれないし、変わるかもしれない。焦るなよ」
「・・・・・・」
ぎり、と。歯を軋らせる音がした。
彼の意識の底に眠る、もはや目覚めることのないその意識が、今もなお求めているのだろう。

かえりたい。

帰れたとして、あいつは目覚めるのだろうか。世界に絶望して、耳も目もふさぎ、ついには己自身にまで絶望したあいつは。
思い、苦笑する。それこそ過ぎた期待だ。"彼"がこうして振舞う以上は、もう、目覚めることはない。
けれどわずかに期待することは・・・罪なのだろうか。あの世界に戻ることも?

206 :既にその名前は使われています:2007/11/16(金) 19:47:32.78 ID:72SZlJ/e
「ふむ……」
「なんだこの大量のビニール傘は」
「とりあえず量産してみたんだがな……アルミだと高くつくわけだ」
「というか鉱物は全部高いだろ」
「骨でも作ってみたんだが……」
「ところでビニールの原料はなんだ?」
「ん? ああ、それ布」
「だめじゃん……」

保守

207 :既にその名前は使われています:2007/11/16(金) 21:53:20.28 ID:xQ/hzdOk
人生には笑いと酒が必要ってどこかで聞いたような気がする
age


ヴァナには酒といえばワインしか思いつかん。
サンドのスタート時の縄文イベントとヨアトル産ワインとか…
サンドはワインでいいとして、バスはビールで、
ウィンは米酒(清酒ではなくにごり)のイメージだが、タルタルが酒飲むイメージねぇなぁ…

まぁ、それだけ

208 :既にその名前は使われています:2007/11/16(金) 22:01:26.87 ID:4Q7s6Cnn
樽なら樽ビール飲みながらタルタルバーガーw

ナウでヤングなミスラならバーでカクテル、スナックで水割りで逆ナンщ(゚ロ゚щ)

209 :既にその名前は使われています:2007/11/16(金) 22:30:34.45 ID:6gwqb+ny
忍術クエで確かノーグの海賊が酒飲んでた気がするな。
そして海賊と酒といえばラムしか浮かばない自分がいる。

210 :既にその名前は使われています:2007/11/17(土) 00:04:08.94 ID:72SZlJ/e
「Zzz……」
「クピピ風邪ひくぞー」
「なの……Zzz」
「だめそうだな」
「モーグリもダウンしてるし。酒も飲んでないのになぜ……」
「さぁな……」
「んで、飲むのか? あれ」
「……」
「お前が飲まなければ違う来訪者に飲ませればいいさ。俺は飲めないんだしな」
「でも……俺が帰ったら……」
「ま、この生活も悪くない。リアルに戻ったら線香の一本でも上げてくれ」

保守

211 :既にその名前は使われています:2007/11/17(土) 00:25:53.24 ID:i8eHSY3K
いま友人たちとカラオケちゅ
自キャラスレ的リクエストある?w

212 :既にその名前は使われています:2007/11/17(土) 00:30:18.30 ID:IfJYg3p2
暁に祈る

213 :既にその名前は使われています:2007/11/17(土) 00:50:08.91 ID:i8eHSY3K
軍歌かyp!@joyサウンド

214 :既にその名前は使われています:2007/11/17(土) 00:51:15.12 ID:1kA4ylF0
女性なら 原田知世 - ロマンス
     木村カエラ - Snowdome

野郎なら 絢香xコブクロ WINDING ROAD




ごめ、普通に書いた

215 :既にその名前は使われています:2007/11/17(土) 01:17:17.44 ID:i8eHSY3K
レス待ちきれずに
奈落の花
いきましたw

216 :既にその名前は使われています:2007/11/17(土) 01:18:50.67 ID:i8eHSY3K
友人が
ごっすんくぎ
ボスケテw

217 :既にその名前は使われています:2007/11/17(土) 01:49:52.89 ID:i8eHSY3K
ロマンスめためた!orz

218 :既にその名前は使われています:2007/11/17(土) 04:42:54.36 ID:vniRPWyy
寝る前保守!

219 :既にその名前は使われています:2007/11/17(土) 09:10:35.91 ID:/+1yd2MA
おはようございます。

220 :既にその名前は使われています:2007/11/17(土) 12:36:55.20 ID:OyzgDo1h
保守

221 :既にその名前は使われています:2007/11/17(土) 15:05:54.80 ID:N9v5znzu
「さて……」
「決めたか」
「おう」
「あっちのことはよろしくな」
「おう」
「んじゃあ……イッキイッキイッキイッキ!」
「アルコールの一気飲みには注意だっぜ! ぐぃーっと」
「……」
「まずいな……」

保守

222 :既にその名前は使われています:2007/11/17(土) 16:34:52.85 ID:N9v5znzu
「気分はどうだい? ボブ?」
「HAHAHA! 良くもなく悪くもないぜトム!」
「そろそろボディーがリアルにバックホームするんじゃないか?」
「OH! なんとなくボディーがインビジブルに……」
「…………なにやってるくぽ」

保守

223 :既にその名前は使われています:2007/11/17(土) 18:12:20.43 ID:N9v5znzu
「さて……」
「高かったよ……」
「いくら?」
「一個300万」
「ばかだろ。お前」
「ただいまなのー」
「さて、今日はチャーハン作るよ!」
「300万……」

保守

224 :既にその名前は使われています:2007/11/17(土) 19:34:10.36 ID:N9v5znzu
「チャーハンうめー」
「どこの料理なの?」
「遠いよくわからない国の料理さ」
「おいしいくぽー」
「もうちょっと海鮮系がほしいな」
「エビかカニかだよな……」
「野菜もほしいなの」
「スープもほしいくぽ」

保守

225 :既にその名前は使われています:2007/11/17(土) 20:49:44.98 ID:N9v5znzu
「腹いっぱいだ……」
「くぽー……」
「デザートも入らないなの……」
「だな……」
「ところでなんでお前微妙にインビジしてるんだ?」

保守

226 :既にその名前は使われています:2007/11/17(土) 21:47:46.41 ID:nmjC+RX+
デザートは別薔薇 保守

227 :既にその名前は使われています:2007/11/17(土) 22:44:14.04 ID:N9v5znzu
「ん? ……あれ? ほんとだ」
「新しい魔法なの?」
「かけた覚えがないが」
「だんだん消えていくくぽ」
「おいおい大丈夫か」
「や、止まらない。ちょtt」
「……消えたなの」
「いなくなったくぽ」
「まぁ魔法が解けたら出てくるだろう」

保守

228 :既にその名前は使われています:2007/11/18(日) 00:10:01.42 ID:w4rETLv0
「ほら、布団入れ」
「んー……ねむーなのー……」
「くぽー……」
「あいつ帰ってこないな……」

保守

229 :既にその名前は使われています:2007/11/18(日) 01:51:45.12 ID:q5N/rVbO
ほしゅほしゅ


230 :既にその名前は使われています:2007/11/18(日) 10:17:34.70 ID:DyeIaAAS
もう、帰ってこないのかな。

231 :既にその名前は使われています:2007/11/18(日) 12:09:23.13 ID:w4rETLv0
「最近寒くなってきたしそろそろ本格的な冬服を用意しないとな……」
「裁縫できるくぽ?」
「まぁそこそこ……。手作業ならスキル関係ないぜ」
「モグのもつくってほしいくぽー」
「あいあい、あとはクピピのと……俺のだな。材料買いに行くぞ」
「くぽー!」

保守

232 :既にその名前は使われています:2007/11/18(日) 14:15:37.73 ID:w4rETLv0
「さて、競売に来たわけだけど……」
「くぽー」
「品揃え悪いな……。でもましなほうか……。どれにしようかな」
「絹布くぽー」
「それもいいな。んー……糸買って織るかな」

保守

233 :既にその名前は使われています:2007/11/18(日) 16:08:03.94 ID:w4rETLv0
「皮もいいな……」
「皮細工もできるくぽ?」
「ああ、そこそこな」
「オールマイティーくぽ」
「天才ですから!!」
「馬鹿いってないで買うくぽ」

保守

234 :既にその名前は使われています:2007/11/18(日) 17:32:00.20 ID:w4rETLv0
「ああ、今日の夕飯も考えるか……」
「コメを使った料理くぽ」
「…………おにぎりでいいか」
「だめくぽ」
「しかたない。オムライスだな……」
「くぽー」

保守

235 :既にその名前は使われています:2007/11/18(日) 17:55:16.49 ID:IbMo+q4V
ならば究極のオムライスとやらを食わせて見せろ!
文字入れは「雄山くんへ(はぁと)」でお願いします!

保守

236 :既にその名前は使われています:2007/11/18(日) 19:20:18.37 ID:w4rETLv0
>>235……ふぅむ」
「どうかしたくぽ?」
「美味しんぼ知らないんだよな……」
「なにいってるくぽ? 早く卵割るくぽ」
「あいあいさー」

保守

237 :既にその名前は使われています:2007/11/18(日) 20:38:14.25 ID:w4rETLv0
「こ、これは……!」
「うまいか?」
「おいしいなの! おかわりなの!」
「わかったくぽー」
「そうそう、服作るから後でスリーサイズ計らせてくれ」
「スッススススリーサイズ?」
「俺と同じでいいならそれでいいが」
「馬鹿!」
「でも大体一緒くぽー……おおおおおやめるくp」

保守

238 :既にその名前は使われています:2007/11/18(日) 20:39:53.17 ID:Kz3rkR3P
「ト、トイレはどこ!?;;」

239 :既にその名前は使われています:2007/11/18(日) 22:37:24.44 ID:w4rETLv0
「……ここはこういう刺繍がほしいなの」
「防寒具なんだからそんなことしなくていいだろ」
「おしゃれ心は必要くぽー」
「むー……仕方ないか」
「あとポケットもほしいなの」
「意外に苦労しそうだ……」

保守

240 :既にその名前は使われています:2007/11/18(日) 23:42:45.51 ID:w4rETLv0
「今日はここまでっだ!」
「Zzz……なの……」
「Zzz……くぽ……」
「寝てやがる……! 俺の努力は一体……!」

「月が綺麗だな……うちから見える月もこんな感じだったっけな。色はついてないけど。
 ……あいつは今なにやってるんだろ……帰れたのかな」

保守

241 :Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2007/11/19(月) 00:00:12.22 ID:TNh5QmiN
皆様、投下乙でございます。

前回の投下は >>147-148

まとめはこちらでございます。

ttp://wiki.livedoor.jp/jikyaramatome/d/Lead%5f161%20%a2%a1zmxSLEadCU%a1%a1%a4%de%a4%c8%a4%e1



242 :Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2007/11/19(月) 00:02:40.63 ID:OPWJfbCs
日が昇ってからほどなくして、グンパ、そしてメイミィの順に目を覚ました。
朝食もそこそこに、出発の準備を始める。
これで昨日の昼と夜、そして朝と、同じメニューが三度目だった。
もううんざり、といった顔のメイミィやグンパの気持ちもわかる。
今日の夕食はラバオで何か仕入れて、美味いものでもおごるとしよう。
グンパと友人の再会祝いもかねて、だ。

荷物をまとめるとはいっても、あきれるほど簡単なものだった。
むしろ、これから砂漠を渡るための、ターバンを巻くことに費やした時間のほうが多かった。
黒く、丈の長いマントですっぽりと身を隠し、同色の長い布を頭からぐるぐると巻く。
可能な限り肌の露出を避け、目だけ出すような覆面のスタイル。
メイミィには、なるべく肌触りの良い生成りの布を用意していた。
頭の上に耳があるからか、・・・いや俺がシロウトだからだ。うまく巻くことができなかった。
結局メイミィにはフードを深く被ってもらい、顔の下半分を三角に折った布で覆う形になった。
「なんかギャングみたいです」
「まだー?」
さすがというか、グンパはすでに自分で器用にターバンも巻き終わっている。
準備はできた。
俺たちは、徐々に暑さを増し始めたアルテパの砂漠へ踏み出した。
無理はせずとも、今日のうちにラバオの町に辿り着けるはずだ。

243 :Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2007/11/19(月) 00:02:58.07 ID:TNh5QmiN
今夜は以上でございます。


244 :既にその名前は使われています:2007/11/19(月) 01:48:45.20 ID:Gwr4XVMD
不器用なリードさんにモエス

245 :既にその名前は使われています:2007/11/19(月) 03:34:49.20 ID:u9QAYYLO
ageるぜ

246 :既にその名前は使われています:2007/11/19(月) 09:32:00.09 ID:CJ+kZvwE
お このスレは良スレ セルビナにも来て来て保守

247 :既にその名前は使われています:2007/11/19(月) 11:50:11.14 ID:ADch+Grl
もうセルビナ行ってるぜage

248 :既にその名前は使われています:2007/11/19(月) 13:34:02.47 ID:duJZ7Y7P
砂嵐とかになると、ミスラとかタルタルの耳の中は砂だらけになるんかいな



age

249 :既にその名前は使われています:2007/11/19(月) 16:07:27.12 ID:SiUEzC5B
ホシュ

250 :Kiesel ◆nu123wJPbk :2007/11/19(月) 17:31:48.59 ID:PtB4RhYj
前スレまでのあらすじ。
サンドリアで勃発したメイド戦争は、遠くアトルガン皇国までその波紋を広げていた。
キーゼルが旗印を掲げるお姉さんメイド派は、神殿騎士ティア率いるドジっ子メイド派や頭角を現したカイの甘えん坊メイド派と、熾烈な戦いを繰り広げることとなる。
しかしその裏で新たなる戦い、執事聖戦が行われていようとは、誰もが予想できないことだった。

※このあらすじはフィクションです。実際の本編とは関係がありません。



メイドさんはくるぶしまでのロングスカート派の私です。
前回は前スレ>>988-992でした。
それでは続きを少し。

251 : ◆nu123wJPbk :2007/11/19(月) 17:36:02.82 ID:PtB4RhYj
「報告書には書かなかった情報がある」
重々しい表情で言う男に、眉を寄せる。
ひとつのテーブルを挟んで向かい合う互いは、その髪の色を除けば鏡で映したように同じだった。
「あいつはキーゼルじゃない。見た目だけはキーゼルだけどな」
「・・・では、『あれ』は何だ」
「分からない。ユーリと同じ『定義』はされているな。ティアの報告でも裏付けされている」
「では・・・」
「やっぱり、キーゼルはいないんだよ」
どこか寂しげな色を含んだ言葉に黒髪の男は視線を落とした。わずかな期待はあった。そう、本当にわずかな。
南サンドリアの競売所前で、長い間行方が知れなかったキーゼル・ソルニエが発見された。
キーゼルは彼らにとって部下であり、そして弟のような存在だった。勿論公務において贔屓するようなことはなかったが、私生活においては家族も同然だった。
だからこそ、連絡もなく行方知れずだったキーゼルが発見された。それもサンドリアにいると聞いて、互いに言い知れぬ喜びを共有したのだ。
だと言うのに。
「あの子を見て・・・気付いた。キーゼルじゃない。不思議そうな顔をして、それから、警戒した。・・・こいつはキーゼルじゃないと、気付いた」
「普段のあいつなら逆だもんな。いつもぴりぴりした表情で、オレたちの前でだけ力を抜く。見た途端に分かったさ」
それは彼らの記憶。来訪者となる前、あるいは来訪者となった後に、あの小柄な少年と過ごしてきた記憶。
その中には、かつて来訪者であった"彼ら"の記憶も、いくらかは雑ざっていた。
だからこそ。
「こいつがキースじゃないなら、本物のキーゼルはどこにいるんだろうな、って、期待しちまった」
火のついていない煙草を手に、ここではない場所を見つめる。

252 : ◆nu123wJPbk :2007/11/19(月) 17:39:22.71 ID:PtB4RhYj
「だが、初めて会った時のキーゼルと同じだった」
初めて顔を合わせた時のあの少年は、やはり硬い表情で彼らに接してきた。彼女のように笑うようになるには時間が必要だった。
「始めから、キーゼルはあいつを受け入れるつもりだったんだろうな。でなきゃ、この世界で目立たないように動けない」
来訪者の中には、モグハウスの中で魔法やアビリティを使おうとしたり、競売所やバザーの利用方法が分からず騒ぎを起こす者がいる。
彼女はきちんと競売所を利用でき、バザーから買うことも難なくこなした。モーグリに対しても比較的自然に接していた。
システム上ならばただボタンやキーを押して決定するだけのそれらの行為をこなせるということは、来たばかりの来訪者としては充分評価できる。
だがそれは、彼女自身の力ではない。無意識下で"キーゼル"がサポートした上でのことだ。
「宰相閣下と話した時のことを覚えている」
ふと。
「閣下と話していた間は、硬い表情だった。だが、閣下が退室されてからは、年相応の表情をした」
「分からんなぁ。だとしたらやっぱり、キースは自分を犠牲にしたいのか」
「来訪者にとって優先するべきことを優先しただけだろう」
「お前もそうだったのか?」
問いに彼は、視線をあげた。それまでとは違う、明らかな表情で。
「"私"に問うか。"彼女"は戻ることを望まなかった。私は、"彼女"の望み通りにこの世界で生きる」
「わがままだよ、本当に。オレのことなんざ考えもしねぇ」
苦笑にも似た笑みを受け、彼はそっと、兄弟の髪に唇を寄せる。
ごめんねと、か細く哀しい少女の声が聞こえた気がした。



253 :Kiesel ◆nu123wJPbk :2007/11/19(月) 17:53:42.79 ID:PtB4RhYj
今回は以上です。
そして本編どころか前回までからいきなりシーンが飛んでいるのは気にしない。


初出:指定避難場所123
PC(仮)名:キーゼル(Kiesel)/中の人:Kiesel◆nu123wJPbk
種族フェイス:ヒュム♂F4金
ジョブ&Lv:自称戦士。でももしかして赤じゃない?ともっぱらの噂。サポ不明。だったのがこのたび正式に赤確定しました。
特記事項:中の人は知識も技能も村人A。小さい。キーゼルとシオンは別アカ。
活動エリア:サンド→コンシュ→バス→タロンギ →ウィン
前スレまでのあらすじ:ウィンダスに到着した"私"は、突然にタルタルから攻撃を受ける。
"私"のかつての友人ティアが間に入り戦闘は回避されたが、しかしティアは"私"ではなく"凶鳥"の覚醒を促す。
ティアの言葉に動揺する"凶鳥"。そして、新たに現れた男を前に、"凶鳥"は刃を向けた。
他キャラとの接触:なし
独自レギュレーション:ヴァナに順応した来訪者による、新規の来訪者のサポートを行う機関がある。
来訪者を狙う組織らしいものが存在する。何らかの方法で、リアルとヴァナをつなげることが目的のようだ。
まとめ:ttp://wiki.livedoor.jp/jikyaramatome/d/Kiesel%20%a2%a1nu123wJPbk%a1%a1%a4%de%a4%c8%a4%e1

254 :既にその名前は使われています:2007/11/19(月) 20:26:34.54 ID:YJLBUab+
最後に笑うのは、だれだろう

255 :既にその名前は使われています:2007/11/19(月) 20:56:11.08 ID:ADch+Grl
人間が右往左往するさまを観賞してるカミサマ


256 :既にその名前は使われています:2007/11/19(月) 22:43:18.43 ID:0xkudsQy
「で……できた!」
「おおー! かっこいいなの!」
「気に入ってもらえたら嬉しいよ……まぁ普通のコートなんだけどな」
「これがリアルでは普通なの?」
「ああ、学生とかが良く着てるな。暖かいし」
「リアルは進んでるなの……」
「あったかいくぽー」

保守

257 :Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2007/11/19(月) 23:04:08.28 ID:TNh5QmiN
投下乙でございます。

前回の投下は >>242

まとめは

ttp://wiki.livedoor.jp/jikyaramatome/d/Lead%5f161%20%a2%a1zmxSLEadCU%a1%a1%a4%de%a4%c8%a4%e1

でございます。


258 :Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2007/11/19(月) 23:07:18.55 ID:TNh5QmiN
天気は快晴。風も凪いでいる。
なにしろ徒歩だ。無理は禁物。
メイミィが熱除けの呪文を施そうとしてくれたが、止めた。
確かに砂漠の熱射にも効果はあるしありがたいのだが、有効時間など知れたもの。
これから何時間もある行程で、彼女にひたすら使い続けさせるのは現実的ではなかったからだ。
日が昇りきる前にラバオとの中間点ともいえる洞窟へ逃げ込み、そこで夕方まで待つ。
強烈な陽射しがかげり、暑さが和らいだところで、出発する。
気がかりは、アンティカに敵意むき出しのグンパのことだが、それも問題はない。
徘徊する仇敵が彼の視界に入らないよう蛇行して進んだとしても、夜には余裕で町に到着する。
バストゥークからの追跡者がいたと仮定しても、ルートを判別しにくく、一石二鳥だ。
俺たちはラバオの新鮮な湧き水で身体を洗い、美味いディナーにありつく予定だった。

だが、思わぬトラブルはどこにでも転がっているものらしい。
それは砂が溜まり込んだ洞窟を抜け、休憩場所として出口近くまで来たところだった。
「リードさん、あれ!」
メイミィが彼方を指差す。ラバオの方向。
俺は、はじめ狼煙かと誤認した。
「木材? 燃えてます。それに、いやな臭い・・・」
フードをはねあげた彼女の、両耳が、鼻がピクピクッ、と何かを探るように動き続ける。
毛並みが逆立った尻尾が、危険な気配を察知していることを如実に物語っていた。

259 :Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2007/11/19(月) 23:07:49.03 ID:TNh5QmiN
今夜も短くて申し訳ないのですが、これにて。


260 :既にその名前は使われています:2007/11/20(火) 00:38:13.83 ID:Zghtixqf
「冬将軍到来……布団増やさないと」

保守

261 :既にその名前は使われています:2007/11/20(火) 01:29:00.84 ID:Cla3H2jZ
Lead氏のまとめ通して見てたらこんなん時間
読むのとまんなかったー!早く続きをー
やべぇこの人の作品やべぇ(良い意味で



262 :既にその名前は使われています:2007/11/20(火) 03:06:21.49 ID:Ht6iQvc5
寝る前保守

263 :既にその名前は使われています:2007/11/20(火) 06:57:32.37 ID:JRradXeX
>>261
そうだろう、そうだろう(作者じゃないのにニヤニヤ)

264 :名無しさん@LR改訂議論中:2007/11/20(火) 09:11:22.97 ID:8mqXY1QM
ダウンロード まだ終わらない;;
寝落ち名人のあの人に逢えない

265 :既にその名前は使われています:2007/11/20(火) 11:18:51.04 ID:Cla3H2jZ
ほっしゅほしゅにしてやんよ!

266 :既にその名前は使われています:2007/11/20(火) 14:04:32.87 ID:Zghtixqf
「さてと、ちっと出かけてくるわ」
「どこいくくぽ? そんな仰々しい装備して」
「ああ、少し狩りにな」
「なんでまた?」
「両手装備がどのくらい弱くなったかためしにいくんだよ……」
「ご愁傷様くぽ」

保守

267 :既にその名前は使われています:2007/11/20(火) 16:31:54.60 ID:Zghtixqf
「…………」
「…………」
「モーグリ……」
「くぽ?」
「真っ白に……燃え尽きたよ……」
「生きろくぽ」

保守

268 :既にその名前は使われています:2007/11/20(火) 18:50:06.73 ID:Zghtixqf
「ただいまなの……この灰みたいな人は誰なの」
「そのコートを作ってくれた人くぽ」
「……なんだかわからないけど何事もミルクを飲めば大丈夫なの」
「それはおかしいくぽ」
「とりあえず飯なの」
「手伝ってくぽ」

保守

269 :少しだけ先の話をします。 ◆MwNTY7GtwI :2007/11/20(火) 20:17:25.40 ID:nMkrHYIy
皆様投下おつです。少しずつ、少しずつ話が広がっていきますね。

ところで、ヒロさんルーファスさん、ごめんなさい。
バストゥーク決着編はひとまず置いといて、
たまりにたまってどうしようもなくなった先のことを少しばかり、吐き出させてくださいまし。

「くっくっく…無印ト○イガンの三巻が出ないうちにトラ○ガンマキシ○ムの連載が始まっちゃった的な、
そういう居心地の悪さを味あわせてやるぜ」
「いや…最終完成系がちゃんと出ましたし、そのたとえはそぐわないかと」
「む…そうか」

そういうわけで、まとめはこちらになります。
http://wiki.livedoor.jp/jikyaramatome/d/256%5fFurcifer%20%a2%a1MwNTY7GtwI%a1%a1%a4%de%a4%c8%a4%e1
22スレ目以降未編集ですごめんなさい_| ̄|○ あとでやります。

サンドリアでの出会い、バストゥークでの戦いと…そして、別れ。
もとの世界へと繋がる手掛かりを求め、あるいはついに誰にも語らなかった目的のため、
二人にして一人の青年は、新たな決意をもって、世界の中心たる国へと降り立つのだった。

なんつったりして。

270 :256_Furcifer ◆MwNTY7GtwI :2007/11/20(火) 20:19:09.53 ID:nMkrHYIy
自分を取り巻いていた、空間の歪む気配がだんだんと晴れていく。
虚空に融けていた、地を踏む感覚が戻ってきたのを確かめて、私はゆっくりと目を開けた。
そこに広がっていたのは、白い石畳をベースに組み上げられた、洗練された景観の空中庭園。
私…いや"僕"がホームポイントに指定していながら、長らく帰ってきていなかった、
ジュノ大公国の中枢、ル・ルデの庭である。
時刻は早朝。どこからか鳥の囀りも聞こえてくる。
「テレポの時も思ったんですけど、魔法ってすごいですねぇ…」
私がしみじみとそう一人ごちると、近くもなく遠くもないところから、それに答える声があった。
――今更何を、と言いたい所ですが…それがキミの本来ある場所では当然の感性なのですよね。
 …キミがそのことを口にしたのが今でよかった。僕もまだまだって所か。
そんな風に一人で完結している彼…いや、"僕"は、名をフルキフェルと呼ぶエルヴァーンの青年。
そして私は、その人物に扮して架空の世界ヴァナ・ディールに遊ぶ、
一人のどこにでもいるしがないFFXIユーザー、のはずだった。

朝起きたら自分が操っていたキャラの…「フルキフェル」の姿でヴァナにいた。
何を言ってるのかわからねーと思うが私も何をされたのかわからなかった。
わざわざジョジョ風に言うことの意味はないけど、他の言い方をしてもこの事実は変わらない。
しかも放り出されたのがラテーヌ高原だったものだから、
私は必死こいて、とりあえずサンドリアまで走ったのである。
そこから…僅か数日だけど、色々な、本当に色々なことがあった。

271 :256_Furcifer ◆MwNTY7GtwI :2007/11/20(火) 20:22:07.83 ID:nMkrHYIy
「とりあえず、レンタルハウス申請して、モグさんにもこっち来てもらいますか」
独り言が多そうな人だと思われそうだ。
周囲をくるくると見回し、それから後ろを振り返ると、ゲーム内でも馴染んだ景色がそこにあった。
鋼鉄鎧を着込んだタルさんと、リアルのものとは大分違うエレベーター。
冒険者証を取り出して見せると、タルさんは笑顔で応対してくれた。
礼を言いながら手渡した冒険者証を返してもらい、裏を確かめると、
確かにモグハウス所在地がジュノへと書き替わっている。
柱に嵌った四角いスイッチをカコン、と見た目よりも軽い音を立てて押し込むと、
床の下で何かの機構が作動したような振動が伝わってきた。

昇降機から降りて、扉や大きな窓が並ぶ廊下…と言うよりは広めの回廊を進む。
時折、どこかから帰ってきたようなくたびれた冒険者や、
普通に仕事や散歩に出かけていくような街の人々とすれ違った。
よく見れば外にある特産品店や競売とも違うような、雑貨屋さんみたいな商店もあったりする。
ジュノ大公国の居住エリアは、かつてゲーム内で入り口を覗き込んだときから
その巨大さを窺い知れたものだったけど、実際あれの中を歩いてるのだと思うと、
なんだか不思議な気分になってくる。
アーコロジーってこんな感じかしら、とふと全然関係ないことが頭を過ぎった。
…ヴァナにアーコロジーって概念は、まだ世界観的に早すぎるような気もするけれど。
――その、モグハウスなんですけど、一つ申し訳ないことが…。

272 :256_Furcifer ◆MwNTY7GtwI :2007/11/20(火) 20:24:28.82 ID:nMkrHYIy
私の足音に混じって、遠慮がちというか、少し消沈したような囁きが届いた。
「なんですか、申し訳ないとかいきなり」
――実は…バストゥークで小さいキミが奴に攫われたじゃないですか。
 そのあと、三日間はたとえ僕本人が帰ってきてもモグハウスには入れるな、って…。
奴というのは非常に説明しづらいのだけど、まあ"僕"の天敵にして推定GMもどき…の一人らしい。
色々あって私が捕虜の憂き目に遭っていたとき、大部分はヒュム♂の姿でいたけれど、
"僕"の姿にそっくり化けたこともあれば、ミスラの姿だったこともあったし、本当の顔は分からない。
「あー、まんまと入られた挙句朝ごはんまでしっかり食べて行かれましたしね…。
強行突入とか強盗紛いの事されたり、部屋のなかにいきなりテレポしてこられたりしないんなら、
妥当な指示だったんじゃないですか?」
バストゥークで起こった出来事を反芻し、私はそう返す。
この世界の彼らGMもどきは、実際のFF11のGMほどに万能で絶対的という訳ではない、らしい。
現に私は、この世界にやってきてから、二人のGMもどきが、力尽き倒れる様を目の当たりにした。
――ひどく矛盾していますが…奴の「管理者」としての良識に期待することになりますがね。
つまりフルさんの中では、良識あるGMもどきと良識のないGMもどきが存在してるってことなのか。
「……とりあえず、モグさんの無事を確認するために、行くだけ行ってみましょ。タイタンって北でしたっけ?」
――南です。ちなみに北がオーディン、西がシヴァ、東はリヴァイアサンですよ。
「うーん…意外と忘れてるもんですね。ごめん」
そういうわけで、私は折角歩いてきた回廊を回れ右することになった。
もう少し早く教えてくれたっていいのに…。

273 :256_Furcifer ◆MwNTY7GtwI :2007/11/20(火) 20:25:52.47 ID:nMkrHYIy
上層〜港の階段にガイドストーンがあるのと同じように、
廊下には一定間隔ごとに、今ここが居住区のどのあたりかを示すプレートがかかっていた。
大変分かりやすい。さすがに古代種族が暗躍して育ててきた国は違う…とか言ってもいいのだろうか。
ほどなくして、私に割り振られたレンタルハウスが見つかった。
冒険者証の裏と、扉にかかったプレートの部屋番号を照らし合わせる。うん、間違いない。
私は一度深呼吸をしてから、扉を軽く二度ノックした。
「どちら様ですクポ?」
扉の向こうから、ぽわぽわした声。ああ、なんかこの声聞くと安心する…。
と、和んでいる場合じゃなかった。
「フルキフェルです。ただいま…と言いたい所ですけど、まだ三日経ってないですよね?」
「おかえりなさいクポー! でももうすぐ三日ですクポ!」
元気のいい声と共に向こう側からドアノブが回されるのを、慌てて押さえつけた。
「ちょ…待って待って! また私が偽者だったらどうする気ですか!」
「でもでも、三日間の話はモグとご主人様だけの約束クポ! 今度は間違えないですクポ!」
普通は逆だろうに、内側から開けようとするモグさんと外側で開けさせまいと踏ん張る私。
けど、ここまで無条件に好意と信頼を寄せてくれる相手がいるというのは、
今の私たちにはとても得がたい事のように思えた。
遠くも近くもない気配が、はぁ、とため息をつく。
――なんだかモグさんも自信たっぷりだし、実際今度は間違ってないわけですし…。
 折角ですし、お言葉に甘えちゃいましょうか?

274 :256_Furcifer ◆MwNTY7GtwI :2007/11/20(火) 20:27:08.18 ID:nMkrHYIy
ちょっと日和ってる。まあ気持ちは分かる。
実際できる事なら今すぐ取り掛かりたい用件も残っているし。
「…ありがとう、モグさん。じゃあ、改めまして…ただい」
そこまで、言いかけたときだった。
「フルさん!?」
そう横から呼びかけられ、ん? と振り向く。
そこにいたのは、竜騎士のAFを纏ったミスラさん。
額にバンダナだか飾り紐だかを巻いて、後ろで金髪をふたつに結ってる、いわゆるF8さんだ。
ああ、かわいいなぁ、でもどっかで見た顔だなぁと思った瞬間、
どこからか湧いてきた焦燥と恐怖が、私の感情の全てを塗りつぶした。
――逃げて!!
その叫びに弾かれるように、手はドアノブを振り捨て、"緑よ"と口が勝手に言霊を紡ぐ。
緑の宝珠が嵌った杖が、すぐさま私の手の中に喚び出された。
「"大気の鎮と成せ"!」
目の前のミスラさんにグラビデを撃ち込み、レジストも確かめずに駆け出した。
「フルさん、どうして逃げるニャ!? みんな、フルさんいたニャー! 居住塔三階!」
背後では私…いや、"僕"のことを呼び止めつつ、LSか何かに向けて仲間を呼ぶ声だけが追いかけてくる。
どうして逃げるって? そんなこと、私じゃなく"僕"に聞いてくださいよ。
――駄目なんです。僕はもう、皆の所へは戻れない…!
答えたのは搾り出すような、呻くような声。

275 :256_Furcifer ◆MwNTY7GtwI :2007/11/20(火) 20:28:28.25 ID:nMkrHYIy
事情は分からないけれど、彼女をどうやって撒こう? もう一回デジョン?
いや、集合をかけたってことは、私がジュノに来たって大まかな事はもう知られている。
ホームポイントを押さえられていたとしたら、ワープアウトした瞬間捕まるのは目に見えてる。
考えを巡らせながら、回廊を駆け抜ける。と、前方から別の足音が反響してくる。
上下の階に伸びる階段の前で立ち止まった。
どちらに上り下りしても、三階…ここに向けて集まる人とかち合う可能性はある。
スリプガぶちこんで抜ける? でも、あまり騒ぎになったら、警邏の人とかが来てややこしい事に…。
――インビジやスニークでも、かわせるかは五分ですね…。
 魔物や獣人共はともかく、勘のいい人間には確実に気づかれます。
「…思ったんですけど、なんか別に捕まってもいいんじゃないですか?
よーく思い返してみると、あのミスラさん、別に私たちを憎んでいるとかそういう感じじゃなかったし」
そう私が妥協案を今更ながら提案してみても、"僕"は強い声でそれに否を唱えた。
――だからこそ、駄目なんです。この世界のありようの裡にあり、普通に暮らしている人間を、
 こんなバカげた話に巻き込むわけにはいかない。分かりますか?
 世界の在り様を壊してしまうことと、世界に無用の混乱を招くことは全く違うんです。
「…なにそれ、何の話ですか?」
突然突拍子もない話をしだした"僕"にうろたえながらも、
一か八かインスニで居住塔の外まで脱出しよう、そう思ったときだった。
「やっぱり、困ってましたね。私とこの鏡まで置き去りにしていくからですよ」
階段の上から聞こえてきた、涼やかな青年の声ともに、白い魔力の光が私を取り巻いた。

276 : ◆MwNTY7GtwI :2007/11/20(火) 20:31:44.00 ID:nMkrHYIy
ということで、「少しだけ先の話」今日はここまでです。
バス編ラストは…【ごめんなさい】【まってろ】…ということで、ひとつ。

アルタナ実装前夜ですね。
沢山寝て、沢山働いて、沢山遊ぼう。

277 :既にその名前は使われています:2007/11/20(火) 20:58:34.49 ID:Cla3H2jZ
続きキタキタ!
【喜び】
リード氏の続きも読みたい早く〜

278 :既にその名前は使われています:2007/11/20(火) 23:05:45.88 ID:Zghtixqf
「俺はよぉ……心底両手武器を愛してるんだ!」
「はいなの」
「はいくぽ」
「強化されたときいたときはよぉ……狂喜乱舞した!」
「はいなの。そこのミカンとってくぽ」
「はいくぽ」
「しかしよぉ……この仕打ち! なんだそりゃ!」
「この酔っ払いどうにかしろなの」
「ヤグドリで酔うなんて人初めてみたくぽ」

保守

279 :既にその名前は使われています:2007/11/21(水) 02:00:02.84 ID:gpPPBdrF
神様の都合ってのを
いちいち押し付けないで欲しいもんですな

280 :既にその名前は使われています:2007/11/21(水) 03:30:41.07 ID:exeMrcu0
保守だな

281 :緑茶 ◆vUu2nK2xdY :2007/11/21(水) 06:22:35.62 ID:JPoo48w6
久しぶりなので先にトリップテスト

282 :既にその名前は使われています:2007/11/21(水) 06:26:49.55 ID:eETYOTh8
しかし保守

283 :緑茶 ◆vUu2nK2xdY :2007/11/21(水) 06:35:20.48 ID:JPoo48w6
おはようございます、はじめまして、お久しぶりです。

前回の投下から半年ぐらいが経っていますが、それとなく投下したいと思います。

まとめwiki内の緑茶話はこちら↓
http://wiki.livedoor.jp/jikyaramatome/d/%ce%d0%c3%e3%20%a2%a1vUu2nK2xdY%20%a4%de%a4%c8%a4%e1

今回もいつもと変わらず一話完結形式(?)のお話になっております。あらすじも本編中でわかるようになっております。
ネタが一ヶ月遅れなのは書いてるうちに一ヶ月たってしまった為です。
そこそこの長さになってしまったので、途中で投下が止まったら連投規制にひっかかったと思ってしばらくお待ち下さい。

「帰りたい男」 第九話 ハロウィン編 の投下です。

284 :緑茶 ◆vUu2nK2xdY :2007/11/21(水) 06:39:20.63 ID:JPoo48w6
 枕が代わると眠れなくなるという話を聞くが、では何日代わった枕で夜を過ごせば眠れるようになるのだろう
か。夏も終わりを告げ東の空が曙色に染まる頃、ベッドの中で夢うつつ俺はそんな事を考えていた。
 子供だった頃の家族旅行や修学旅行、それに両親の実家へ帰省なども、その日程は二泊三日か三泊四日
ほどで枕に慣れるなんてことはなかった。もちろん海外留学などしたことがあるはずもなく。幸か不幸か生まれ
てこの方、ベビーベッドなるものを卒業してからというもの俺の根城は自宅の自室から変わらなかった。
 唯一……現在進行形の今を除いて……。
 思えば一人暮らしを考えたことも無くは無かったが、家計の懐事情と長年構築してきた自室の本棚や雑物など
の配置を弄るのは心苦しくもあり、そして通学などにも全く問題のない自宅位置であったので……まぁ、詰まると
ころ特に煩くも言ってこない両親の元で漫画やゲーム、それに少々の勉強をするには何の問題もなく、普通な
日々を普通に過ごしていたのだ。
 そうだ、この何の問題もなくゲームが出来てしまう環境こそが今の俺の現状というか惨状というか、悩みの種、
言うなれば枕が代わってしまったことの起因となるのだろう。
 俺の枕が自室のものから頭の下にある枕に代わって彼是一年ほどになり、今ではこの枕でも問題なく眠れて
しまっている。それが喜ばしいことなのかと尋ねられれば、俺は首を横に振らざるを得ない。
 どんな奇特な状況に居るのかと首を捻る方もきっと居るだろう。何しろ自分自身が一番捻りたいぐらいだ。
 自宅の枕からどこの枕に代わったのか? それは、急に石油王の娘が結婚を申し込んできて近東へ連れて
行かれた訳でもなく、亡国からの諜報員に拉致された訳でもなく、放浪癖の果てに北極や南極へ辿り着いた訳
でもない。そもそも地球上のどこかなどという甘っちょろいものでもない。付け足して言っておくが宇宙人にさら
われてしまったわけではない。いや、むしろ理由がハッキリしている分、そっちの方が良かったかもしれないな。
 誰もが夢見、誰もが降り立つことの出来なかった此処はロイヤリティに多少煩いネズミもびっくりな、剣と魔

285 :緑茶 ◆vUu2nK2xdY :2007/11/21(水) 06:41:42.79 ID:JPoo48w6
法の世界、めくるめくファンタジーが広がる冒険の世界、Final Fantasy XIと呼ばれる俺自身も遊んでいたゲー
ムから作り出されたヴァナ・ディールと呼ばれる世界そのものだった。
 そりゃあ、現実世界からこっちに来てすぐの時なんかは心浮かれもしたさ、それ自体は実に自然でなんの変哲
も無い行為だ、問題はそれからだった。
 正確に言うと問題が起こらなかったことが問題だった。異世界モノのアニメや漫画でありがちな展開が全く自分
の所に訪れなかったことだ。例えるなら世界の平和を救ってくれなどと頼まれたり、さらわれた姫を助けろと頼ま
れたり、悪の手先が問答無用に襲ってきたり、そんなことはこれっぽっちもなかった。
 無かったおかげで、のうのうとベッドの中で寝返りも打てるというものなのだが、それは要するにやる事が無いの
だ。誰が俺をこんな世界に連れ込んだのかは知る由も無いが、やる事がないなら俺は帰りたいのである。
 一つもアトラクションの置いていない体験型テーマパークや、特に興味も無いジュエリー製品の展示会に滞在す
るぐらいなら家に帰って流行の新譜でも聴いていた方がよっぽど歳相応の日常を謳歌していると言えるだろう。
 これですぐさま帰れるのであれば、異世界に行ったと友達に話しては少々電波的な何かを受信して夢見がちな
男として見られたのだろうが、悲しいかな枕に慣れてしまうほど時間が経ってもこのヴァナ・ディールの世界から
帰ることの出来ないのが俺の現状であった。
 さて、やることのない世界で何もしていなくても人間というのは不便で腹が減るものだ。ゲームのキャラクター
なら特に何を食べなくても活動し続けられたのだが、生憎のところ俺にはそれが当てはまらなかったらしい、
なんとも都合の悪い世界とも言えるな。そんなわけで異世界のベッドで一人寂しく餓死などという笑えない最期を
迎えない為にも、このベッドから這い出て朝食を摂らねばならない。が、人を引き離さない朝のベッドに宿る魔力
的な何かは現実世界でも、ここヴァナ・ディールでも変わることはなく、俺はマホガニーベッドの手中にまんまと
嵌っていた。

286 :緑茶 ◆vUu2nK2xdY :2007/11/21(水) 06:44:41.26 ID:JPoo48w6
 ちなみに今日の朝食はブリームのリゾットだ。これがまた築地魚市場に負けず劣らずな海鮮食材が揃う漁師ギ
ルドから昨日調達してきた一品で昨晩の内に下拵えも終っており、あとは火を通すだけだ。味の方はもう保障し
ても良い。何せ自らお魚ソムリエと名乗っていた子猫のオススメの一匹だ。魚を品定めする眼だけは俺も信頼して
いる。
 あれやこれや考えているうちに俺の眠気エンジンはアイドリング状態を経て停止し、体はすっかり覚醒状態となっ
ていた。あとは毛布を剥いでベッドから出れば一日の始まりである。
 枕元に置いてあるウィンダス連邦国公認の冒険者の証を手に取り見つめた。俺の現実世界での名字は珍しいも
ので、そのままゲームキャラクターの名前にしても違和感がない。それで昔からゲームの主人公の名前にしてき
て、そしてこの冒険者の証にも刻まれている俺の名前は――。
「おっはようにゃー! おおうッ!? まだ寝てるにゃッ! おっきるにゃーッ!!」
 ゲームの世界での自分の名前を悦に入りながら確認していた所に、ドアをノックしてから入るという諸礼儀をリトル
ワームほども感じさせない勢いで扉を開いた人物が、どこの体育会系の発声練習かと思うほどの声を張り上げ、
朝日という後光を背に立っていた。
 人物と言ったが逆光に立つそのシルエットには、頭の上にネコのような耳とお尻から生える尻尾が付いている。
所謂ネコ人間たる彼女らの事をゲーム上ではミスラと呼称されており、そのミスラ族の子供の一人が扉を開け放っ
て仁王立ちしているのである。その彼女こそが自称お魚ソムリエのその人であった。
彼女とも出会って一年ほどになる。俺は体よく遊び相手にされているというか、何やら保護者的立場に立たされて
いる気がしなくも無いが、そこに俺の幼女趣味などが無いということを付け足しておかねばなるまい。あくまで知り
合った中で受動的に相手をしているだけである。
 そんな子ミスラのハイテンションぷりは今にも必殺技あたりを繰り出してきそうなほどの勢いで、何故朝から

287 :緑茶 ◆vUu2nK2xdY :2007/11/21(水) 06:46:35.47 ID:JPoo48w6
あのテンションで居られるのか不思議でならない。それがどこから来るのかと俺は彼女のテンションと反比例す
るかのように上半身すら起こさず、訳あって多少煤けた天井を見つめながらぼんやりと考えていた。
 天井を見上げる視界の中に大きな影がスライドしてくる。俺の直上で失速したそれはゼオルム火山に生息する
と言われるダハク族ドラゴンも目を見張るであろうボディプレスを仕掛けてきた。
「おい。ちょっと待て……」
 しかし、この世界にもしっかりと物理法則があり、待てと言って待てるものでもなく、そもそも子ミスラに待つ気が
あるはずもなく、重力はその小さな体を自然落下させた。
「いつまで寝てるにゃー! 起きて朝ごはん食べるにゃッ!」
 寝起きの一発としては十分すぎるほどのクリティカルな一撃を俺に叩き込んだ子ミスラは、寝ている人の上で
満面の笑みを作り跨っている。何というか子供とは言え女の子としての恥じらいは彼女にないのだろうか。無邪
気でいたずら好きな子ミスラもらしくて良いが、大和撫子な子ミスラもたまには見てみたいと思う。だが、傍から
見ればエクササイズ乗馬マシンで遊んでいるのかと勘違いされそうなほど体を上下に揺らしている彼女にそれ
を要求するのも土台無理な話だろう。
「ぶつぶつ言ってないで起きるにゃ〜」
 もちろん俺もこのまま貴方に馬乗りにされたままトランポリン台と化している気もさらさらないです。
「今日からトリック・アンド・トリートだから遊びに行くにゃッ」
 なるほど。どうやら朝からハイテンションの理由は部屋の外にあるようだ。今年もウィンダスと呼ばれるファンタ
ジーな世界に相応な魔法国家の街でも現実世界と同じようにパンプキンヘッドをメインモチーフとしオバケが
主役のイベントであるハロウィンが行われているらしい。
「それとアンドじゃなくてオアな、オア。お菓子も悪戯も一緒じゃ普通に迷惑なだけだぜ」

288 :緑茶 ◆vUu2nK2xdY :2007/11/21(水) 06:48:51.47 ID:JPoo48w6

 外の様子を見に行く前に、まずは朝食を済まさねばなるまい。俺の腹時計も間違いなく朝食の時間だと訴え
かけている。
 下拵えした食材に火を通している間、子ミスラは一丁前に自前エプロンを首から掛けて、食器や飲み物の配
膳をやっている。傍から見れば仲の良い家族にでも見えるだろうが、俺にはミスラの血は流れていないし、子ミ
スラにも現代人の血は流れていないだろう。良いところ人種を越えて結婚した若夫婦といったところだろうか。
 ……いや待て俺、相手はまだ子供だぞ何を考えている。そもそも人種どころか種族やら何やら色々壁は多い
……って、だから違うんだ、落ち着け自分。
「食器並べ終わったにゃーッ!」
「お、おう、今もっていく……ちょっと待ってろ」
 危なかった、何やら各種法律に抵触しそうな妄想が頭の中でループするところだった。確かにあの子ミスラは
無垢で無邪気で見ているこっちが微笑ましくなってしまうほどの笑顔を振りまく存在だが子供は子供だ、俺は大
人の対応をもってして接しなければ。
「お腹空いたにゃーッ!!」
 はいはい、今持って行きますよっと。そもそも何故この子ミスラは毎回俺のモグハウスに来て朝食をとるのだ
ろうか。ここはワンテーブルレストランではないぞ。
 まぁ、一人分も二人分も然して変わらない量ではあるし、特に問題があるわけではないから気にしなくても良
いか、何より自分で作った料理を誰かに美味しく食べてもらうというのは心地良いもので、味については嘘をつ
かない子ミスラの感想は次のメニューにも活かせる。今日の朝食の仕上がりも上々で、食欲をそそる湯気を
香れば今日一日を活動する気力も湧いてくるというものだ。

289 :緑茶 ◆vUu2nK2xdY :2007/11/21(水) 06:50:59.71 ID:JPoo48w6
 テーブルにつけば子ミスラがスプーンとフォークを両手に持って今か今かと待ちわびていた。
「んじゃ、食べようか」
「いただきますにゃーッ!」

「あのマネキンさんは、いつになったら直るにゃ?」
 食事中、何気なく子ミスラが部屋の片隅に置かれたマネキンを指差して聞いてきた。
 部屋の片隅にマネキンが置かれているというのは、なかなか違和感のある光景だが、基本的にはここはファン
タジーの世界であり、マネキンといっても甲冑等を飾っておくための素体である。だが、剣道着の蒸し暑さだけで
もノーサンキューだった俺には、中世ヨーロッパを基調としたガッシリとした鉄製の甲冑などを着込むのは以ての
外である。ならば、何故そんなものを手に入れて部屋に置いてあるのかというと、このマネキンは俺がゲームの
世界にやってくる前に買ったもので、その時は何故だか我先にと通貨が飛び交いマネキンを集めて作るのが流行
っていたのだ、今思うと中々シュールな流行といわざるを得まい。
 そんな大枚を叩いて手に入れたマネキンがどうして壊れているのか。それは同じウィンダスに住むある博士の
手によるものなのだが、その原因責任の追求をしたところ博士もその過失を認めて直すと約束してくれたは良い
が、「折角直すのならわたくしの納得の良くようにさせてもらいますわ」と言う無茶な主張に対し首を縦に振って
しまったので。材料と準備が整うまで少し待たされることになった。――が。
「確かに頼んでから随分経つな。マネキンとはいえ万の神様って言うし、このままじゃ可哀そうだよな。今日の
ハロウィンのついでに博士の所にいってみるか」
 ……正直なところ、あの博士とはあまり関わりたくないが、そうも言っていられない。問題の先送りは更なる問題
の発生が生まれることを現代の政治が教えてくれている。

290 :緑茶 ◆vUu2nK2xdY :2007/11/21(水) 06:52:42.01 ID:JPoo48w6
「ヨロズノ神様?……って何かにゃ?」
「んー、何と言うか、簡単に言うと全てのものに神様は宿るって感じだったかな。だから何でも大切にしろって
ことだ」
 違ったかな……まぁ、子ミスラに物を大事に扱えという教えになれば良いか。
「なるほどにゃー……マネキンさんは神様だったのかにゃー」
 どうやら教えにはならなかったようだ、軸がぶれていてピントが外れているのを忘れていた、子供のミスラに
十を教えられる気もないので関心を示してもらえればそれでいいと自分を納得させよう。
「神様が直ったら、友達になってくれるかにゃー?」
 ううむ、なんとも子供らしい発想だ。俺だったら神様に会ったのなら現実世界へ帰えらせてくれと開口一番で
要求したいね。
「まあ、そうだな。きっと神様にも悩み事だってあるだろうし、そういう時に相談に乗ってあげれば友達になれるん
じゃないか?」
 きっと俺みたいな無茶な要求をする奴が沢山いるだろうし、悩みの一つも抱えているだろう。
「そうにゃ、神様も赤身のお魚と白身のお魚どっちが美味しいにゃんて決められないにゃ。どっちも美味しい
にゃ〜、悩むにゃ〜」
 子ミスラはうっとりとした表情で悶えながら悩んでいるが、もし神様がそんな事で悩んでいたらその世界は、
平和すぎて悩み事のない世界か、混沌としすぎて神様すら現実逃避しはじめた世界かのどっちかだろうな。
 俺なら今しがた食べ終わったブリームのリゾットのように少々スパイスが効いたぐらいの世界で丁度良い、
アクセントは多すぎず少なすぎずが料理の基本だ。
「ごちそうさまにゃッ」

291 :緑茶 ◆vUu2nK2xdY :2007/11/21(水) 06:54:47.56 ID:JPoo48w6

 寝食を過ごし自室となっている宿舎施設モグハウスから出ると、眩いばかりの日差しが降り注いでいる。ここ
ウィンダス連邦国は東南アジア諸国を思わせるような自然と風土をもち、おあつらえ向きの古代遺跡なども国内
外に点在している。
 街に住む人々はタルタルと呼ばれている小人族と、ミスラと呼ばれる猫人間が大半を占めていて、実にわかり
やすいファンタジーな世界だ。それがこの世界がどう考えても現実ではない異世界だとも教えてくれている。
 しかし、この日街に出て見たのはタルタルやミスラではなく、骸骨男や幽霊、半透明の亡霊や人に害する獣人
達だった。遂に魔法都市ウィンダスも魔物の手に落ちたか……と言えばそうではない。異常なまでのリアルさを
誇る各モンスターもハロウィンのイベントの一環でありイリュージョンと呼ばれる魔法の一種である。つまり、タル
タルやミスラが変身してあの格好になっているということだ。
 それにしても魔法という可能性を持ちながら戦闘と各種イベントのお祭分野でしかその鱗辺を見たことがないの
だが、生活に役立つ魔法を模索しているのかと他人事ながら心配になってくる。
「にゃにゃにゃ〜……にゃにゃッ!?」
 それよりも心配なのが、俺の脚にひっついて服の裾を引っ張っている子ミスラだ。ハロウィンのモンスターが
怖いのか、扮装した人が近くを通る度に俺の影に回りビクビクと観察するように周囲を見回している。朝のハイ
テンションっぷりが嘘のようで、遊園地のオバケ屋敷に勇んで入った子供が中で怖がるようなものだ。肝試しな
ど賞味期限切れの肉や卵を食べるときぐらいで十分だというのに、わざわざ自分から怖い思いをしに行く必要は
ないだろう。
「これからどこへ行くにゃ?」
「ああ、とりあえずマネキンの修理の……話を聞きに……」

292 :緑茶 ◆vUu2nK2xdY :2007/11/21(水) 06:56:43.51 ID:JPoo48w6
 軽く前言撤回せねばなるまい。
今向かっている場所は、人によってはオバケ屋敷よりも何十倍も怖いと言える屋敷である。住んでいるのはモ
ンスターでもオバケでもない唯一人のタルタルであるが、一部からは『連邦の悪魔』、『歩く破壊衝動』、『高嗤い
のお局様』とも言われていて、ドラゴンも跨いで通りそうな人物であり、その名をシャントットと言う。彼女は魔法
において天才とも言われており、幼少の頃に初めて覚えた魔法で自宅を丸ごと焼いたとも噂されている。つい
でに言うと、先日俺のモグハウスも彼女の所為で軽く焼かれた。
 つまるところ、あまり足を運びたい相手先ではないということだ。

「……と言うわけで、出来るだけ早くマネキンを直して欲しいんですが」
 当たり前の主張なのだが、何故かシャントット博士を前にすると気が引けてしまうのは俺だけではないだろう。
「アナタの言いたいことはわかりましたわ。ですがアタクシも暇人ではありませんことよ。それはもう材料を揃え
る時間も惜しいぐらいに……」
 この流れは何か嫌な予感がする……。
「そこで、ロランベリー耕地のグーブーよりも暇そうなアナタに材料の調達を任せてさしあげますことよ」
「いや……あの、マネキンの材料と言われましても……」
「神様のレシピにゃッ!」
 子ミスラの食い気は神様すら食そうと言うのだろうか、台所で神様なりマネキンなりが出来るなんて聞いたこと
すらない。呆れていた俺に対してシャントット博士は何やら鋭い眼光を子ミスラに向けていた。
「なかなか面白いことを言うオチビちゃんですことね」
「てれるにゃ〜」

293 :緑茶 ◆vUu2nK2xdY :2007/11/21(水) 07:04:33.35 ID:JPoo48w6
 いや、褒めてないだろうに。錬金術あたりならその発祥は台所とも言われているが、マネキンに錬金術が必要
などとは聞いたことが無い。
「よろしい。ご褒美にハロウィン特性キャンディーを差し上げましょう」
 博士から渡された小袋を子ミスラが受け取り中を覗くと中には指先大の透明なパンプキンヘッド形の飴が何粒
か入っていた。なるほど確かにハロウィンっぽいキャンディーではあるな。しかし、褒められるほど子ミスラは
面白いことを言ったのだろうか……。
「トリック・アンド・トリートにゃッ!」
 だからアンドじゃなくてオアだ。子供の間違いは後学の為にも博士から直すべきだと言って欲しいのだが……。
「そうそう、材料のことでしたわね。手の院に材料置き場を確保してさしあげましたので、このレシピ表と見合わ
せて足りない分を揃えておきなさい」
 レシピ表を見ると……なんでこんな物が必要なんだとクエスションマークを付けたくなるようなものが盛りだ
くさんだ。
「あの……これ必要なんですか?」
「暇人は四の五言わずにさっさと動くが吉ですことよ。オホホホ……」
 と、あれよあれよとシャントット邸を追い出されてしまったが、元々あまり長居するつもりも無かったし、俺の横
では子ミスラがキャンディーを貰って幸せいっぱいのようだ。収穫が零ではないだけマシだったと言えよう。

 それでも釈然とはしないが、立ち止まっていても日は昇りやがて沈むだけであり、何もしないよりは高がマネ
キンの事とは言え、現実世界に帰るための布石になるものだと自分を思い込ませ行動したほうが精神衛生上も
良さそうである。

294 :緑茶 ◆vUu2nK2xdY :2007/11/21(水) 07:07:33.63 ID:JPoo48w6
 つまり、そんなわけで。俺と子ミスラは手の院へと向かい歩き始めた。
 街中は先ほどと変わらず、そろそろランチタイムともなる真っ昼間から仮装モンスターがうろついている光景
が続いている。これを前にすれば誰だって軽く自己暗示をかけたくなるに違いない。何が面白くて畏怖すべき
相手の凶悪なオバケやモンスターの格好をするのだろうか、流行や祭行事というものの恐ろしさを感じせざる
を得ない。
 まあ、流行で柄にも無くマネキンを買った俺の言えることではないかもしれないが……。いやいや、全国のマ
ネキン職人の匠たるその技術に感服したとしておこう。
 マネキンではないがウィンダスにも人形工房がある、カーディアンと呼ばれ魔道の力で動くそれは国の至ると
ころで働いており、現実世界的に言えば汎用人型ロボットといって差し支えないのだろう。その制作や管理を
任されているのが手の院になっている。
 なるほど。たしかにウィンダス国内でマネキンを弄れる人物がいるとすれば確かにここにしかいないだろう。
あのシャントット博士よりも相当の信頼がおけると言える。
「カカシさんが一杯いるにゃッ!」
 手の院の前まで来ると子ミスラがカーディアンを指差してはしゃぎ始めた。カカシの名はカーディアンの俗称
である。見た目が同じ様なカカシであってもその働き振りは日長一日田んぼの畦道に立っているだけのカカシ
とは大違いだ。
 何の目的だかは知る由もないが、発声練習をしている魔道人形に子ミスラは興味津々と言ったところだが今日
の目的は社会科見学でも何でもなくマネキンの補修用材料の確認である。
 子ミスラの首根っこを捕まえ、扉を軽くノックしてから開けると。室内に所狭しに整備中らしきカーディアンが
置かれている。言い知れぬ威圧感が漂う部屋である。

295 :緑茶 ◆vUu2nK2xdY :2007/11/21(水) 07:09:03.58 ID:JPoo48w6
「何とも……凄いなこれは」
「ふにゃわぁ……」
 俺と子ミスラと二人して中身の無い感嘆の声をあげていると、それに気付いたのか手の院の院長であるアプル
ルさんが話しかけてきた。
「ああ、君がシャントット博士のいっていた冒険者君ね、全く君も変わっているわねぇ。ほら、そこの一角を材料
置き場にしていいからジャンジャン揃えちゃって、したら私らが腕によりをかけて直してあげるからッ」
 明瞭溌剌なタルタルさんである。小人族ということもあって背自体は子ミスラとほとんど変わらないのだが、
ウィンダスにおける社会的地位は月とスッポン、真龍族とスライム族ぐらいの差があるだろう。
 しかし、一つだけ気になることがある。彼女が今指差したそこの一角というのは俺にも分かった。確かに部屋
の一角はそこにあるのだが、それ以外何も無いのだ。シャントット博士が足りない分を用意しろと言ったのは
つまり……。
「全部用意しろってことか……よ」
 再度レシピを見てがっくりと肩が落ちたのは言うまでもあるまい。ウィンダスの競売でも全部揃えるのは難し
そうであり幾つかは自前で取りに行かねばなるまい、実に骨の折れる作業が目の前に広がっているのである。
「どうやらシャントット博士に一杯食わされたみたいね」
 俺の落胆ぶりを見てかアプルル院長が労いの言葉をかける。
「まぁ、ある程度予想はしていましたけどね」
 苦笑いで俺は受け答える。もう少しライトな結果であって欲しかったのは敢えて口にはしないが……。
「してたにゃッ!」
 いや、お前は何も考えてないだろう。と、突っ込むほど俺も大人気なくはない。その代わりに大きなため息が

296 :緑茶 ◆vUu2nK2xdY :2007/11/21(水) 07:11:42.37 ID:JPoo48w6
今にも口から漏れそうである。
「代わりといっちゃなんだけど軽くランチでも如何? と言っても、サンドイッチとウィンダスティーぐらいし
か出せないけどね」
 そこまでしてもらっては申し訳ないと丁重にお断りしようかと思ったが、既に子ミスラが差し出されたサンド
イッチに手をつけていた。全く食い意地だけは人一倍だ。
 人数分のティーカップをカーディアンが運んでくると、それぞれにウィンダスティーを注ぎ始めた。洋ナシ体
型の外見からは想像できないような器用さと手際のよさで、なるほど魔道人形の性能の良さを実感できる。
ウィンダスの魔法技術が各種イベントやお祭の為だけで無いことが分かり少し安心したとも言えよう。
「それにしても今時マネキンなんて珍しいわよね。私とかは別に気にしないけど、巷じゃ忌み嫌われている人形
なのに……」
 何でもこのヴァナ・ディールで昔あった戦争でマネキンを載せた運搬船が獣人に襲われ、奪われたマネキンの
頭部がさらし首のようにあちこちに捨てられたという話を聞いたことがある。それからと言うものマネキンは獣人
の琴線に触れるという事もあり一時期の間、その製作法が封印されていたということらしい。
「とは言え、一度作ったものですからね、ちょっと壊れたからと言って直せるならそれに越したことはないです
よ。それに冒険者ってのは良い意味で無頓着ですからね」
 自分のことを冒険者というのは我ながら白々しいと思ってしまう。現代社会でのうのうと暮らしていた自分が
ある日を境に冒険者と呼ばれるなんて、現代の地球の秘境を冒険する本当の冒険者に失礼な気がしてならない。
……まぁ、ゲームの中の異世界も秘境と言えば秘境になるのかもしれないが。
「そうよねぇ、実によくわかるわぁ。カーディアンも昔は色々種類があったんだけど、戦争で壊れたあと直す前に
終結しちゃって、組立に必要な魔法が禁呪扱いになって直せないのよねぇ」

297 :緑茶 ◆vUu2nK2xdY :2007/11/21(水) 07:13:18.40 ID:JPoo48w6
 なるほどカーディアンにもそういう問題があるのか。
「ゾンパジッパのサーカス団っていう十体のプロトタイプカーディアン聞いたことある? これがザルカバード
会戦で大活躍だったのに。簡略化と量産化の波に押されて今では作ることすらできないのよ」
 子ミスラは会話の内容を理解するのを諦めて今やサンドイッチとウィンダスティーの虜である。
「六足形や一足形、さらには禁呪であるレビテトを使った空中浮遊型なんてのもあったのよ、他にも四腕で魔法
剣を振りかざしたり、双頭タイプがあったり……憧れるわよねぇ」
 もしかして、アプルル院長は自分の話し相手を確保するためにランチの場を用意したんだろうか。こちらの相
槌すら待たずどんどん喋り続けているんだが、どうしたものか。
「流石に禁呪に手を出すわけにはいかないし、今出来る範囲で新しいのを作れないかと模索しているんだけど、
なかなか良いアイディアがなくてね」
 今俺が置かれている現状を体験したいなら、身近な大学教授あたりを食事につれて軽く研究内容を聞くときっ
と子一時間喋り続けてくれるだろう。手っ取り早い方法としては誰か俺と交代してくれても構わない、いや、むし
ろ変わってくれ……。
「これからは新しい技術を取り入れて……」
 魔法構築理論の話まで来ると俺の理解度ではサッパリだ。
「アストラル物質の陰性効果の抑制は……」
 はぁ……俺はいつ現実世界に帰れるのだろうか。
「錬金術の観点から新しい動力源を……」
 昼飯はこれで済ませるとして夕飯どうしようかな。
「それで、ここからが大発見で……」

298 :緑茶 ◆vUu2nK2xdY :2007/11/21(水) 07:19:18.88 ID:JPoo48w6

 俺と子ミスラがアプルル院長の延々と続くトークから開放され、手の院の外に出られたのは西の空が赤く染まり
夕焼け雲が一日の終わりを告げる頃であった。
「疲れたにゃ……」
「俺もだ……」
 話をただ聞くだけではあったが、流石の子ミスラも沈み往く夕日を見つめながら棒立ちである。これが現実の
下町ならば烏が遠くで鳴き、豆腐屋あたりが何ぞ笛でも吹いていそうな雰囲気だ。
「そうだな、夕飯はすき焼きあたりにでもするか」
 モグハウスに帰る前に競売と調理ギルドに寄って材料揃えて……先に調理ギルドに行くか、競売と違って現代
のコンビニが如く二十四時間営業ではないからな。売り切れてないと良いけど、まぁそのときは有りあわせの物
で作れば良いか。そうそう、豆腐を忘れずに買わないとな。
「ほら、いつまでも立ってないでいくぞ」
 俺が手を差し出すと、子ミスラがその手をじっとみつめてきた。どうしたのだろう、別に何も着いてないと思う
が。一瞬の間の後、先ほどまで疲労困憊といった子ミスラの表情が返り咲き、はた迷惑な元気さ一杯に、
「手つないで帰るにゃッ!」
 と、俺の手をかじる様に掴むと満面の笑みで歩き出した。
 夜色が天を蓋いはじめ、沈む夕日を背に手を繋いだ俺と子ミスラ二人の長い影が地面に伸びる。その光景は
まるで……この光景はまるで俺が子供の頃母親と手を繋ぎ夕焼けの中家へと帰った時のようだ。
 その頃は理由もなく赤く染まった夕焼けの中を歩くのが楽しかったな。今横で自分の影を見て笑っている子ミス
ラも同じなのだろうか。いつしか俺にも親になって子供を連れて歩く日がやってくるのではと思ってはいたが、

299 :緑茶 ◆vUu2nK2xdY :2007/11/21(水) 07:21:14.03 ID:JPoo48w6
ちょっと早すぎるだろうに……しかも頭には猫耳がついているし……。それでも俺が握り返す手で彼女の心が幸
せで満たされるなら、それも悪くはないか。
 調理ギルドで必要な材料を買い、次に競売へ寄って足りない分を購入する。何ともコンビニライクな競売で便利
なことこの上ない。
「豆腐も買ったし買い残しは……あぁキノコ類買ってなかったか」
「にゃーッ! キノコ嫌いにゃーッ! 入れないで良いにゃッ!」
 そんな事言われてもキノコの入ってないすき焼きなんて、次回予告のないアニメ番組ぐらい味気ないものだぞ。
「それにな……」
「好き嫌いしていると大きくなれないぞ。おチビちゃん」
 と、俺の言いたい事を的確に代弁してくれたのはラコ・ブーマ隊長であった。ミスラの彼女はウィンダスの国と
冒険者の橋渡しや自警を負かされているガードという役職についていて、何度かここ森の区で会ったことがある。
心身ともに強い人という印象だ。
「ふにゅ〜……大きく……確かに大きいにゃ〜」
 子ミスラがブーマ隊長を下から順を追うように見つめ上げると、その視線が彼女の胸の所で止まった。って、
おい、いや、まぁ確かに大きいがそういう事でもないだろうに。
 ブーマ隊長は子ミスラの視線の先が自分のどこに向いているのか気付いていないようだ。まずい、何かしら話を
逸らさないと俺まで彼女の胸に視線が行ってしまう。
「あー、隊長さんも競売に何か買出しですか?」
「ん? うむ、夕食用の材料が少し足らないらしく……いや、足らなくてな」
「隊長さんも料理するんですか。今度ご馳走してくださいよ」

300 :緑茶 ◆vUu2nK2xdY :2007/11/21(水) 07:23:03.41 ID:JPoo48w6
 と、適当にお世辞的な事を言ってみたのだが、何やら近くで話を聞いていたであろう競売長でミスラのハエ・
ジャッキヤさんが俺達の方を見て何やら苦笑している。
「そ……そうだな。だが、私もガードの仕事が忙しくて……な。そう、それに、新入りの子がなかなか料理のセン
スが良くて最近はもっぱらその子が料理当番なんだ。だから、私が料理の腕を振るう機会はそうそうないよ」
 ブーマ隊長はにこやかに喋っていたが、俺の視界の奥にその台詞を聞いた競売長が腹を抱えて肩で笑っている
姿がある。俺は何か変な質問をしたのだろうか……それとも隊長の方が何か笑える答えを返していたのだろうか。
 謎は深まるばかりだが、俺の第六感がこれ以上深追いするなと警告を発している。そして流石に腹も減ってき
たし、隊長とのトークも程ほどに競売で買い物を済ませ、未だに隊長の胸に視線が行っていた子ミスラを引きつ
れてモグハウスへと撤収した。
 多少ながらも隊長の胸をじっくりと見つめていた子ミスラが羨ましいと思ったのは、俺がどこにでもいる一般
的な健全男子であるという事だと納得してもらいたい。もし、そのことについて俺を責めるなら、まず成人ミスラ
の露出の多い服装を何とかしてからだと俺は声を大にして言いたいね。
 まぁ、そんな現代人的ツッコミが出来る人がいるなら、むしろ俺の所へ来てこのファンタジー世界から現実へ
帰る方法を一緒に模索して欲しいものだ。それこそ、今晩鍋をつつきながらでも俺は全然構わないぜ。

「ご馳走様でしたにゃッ!」
 当たり前だったが、そんな現代人の来訪者が俺のモグハウスに来ることなく夕飯は滞りなく終った。変わった
ことがあったとすれば、子ミスラが好き嫌いなく食事を平らげたぐらいだろうか。
「好き嫌いせずに全部食べたにゃ! これで大きくなるかにゃ? なるかにゃッ!?」
 まぁ、残さず全部食べたのは偉いが、一朝一夕で大きくなっていたら今頃世界中の人間は光の星からやってき

301 :緑茶 ◆vUu2nK2xdY :2007/11/21(水) 07:25:26.53 ID:JPoo48w6
た巨人ぐらいの身長になっているぞ。
「そうだな、毎日ちゃんと食べていれば成長するさ」
「にへへへへ〜、ブーマ隊長ぐらいの大きさになれると良いにゃ〜」
 って、もしかして胸の成長の事を言っているのか……ううむ、この子ミスラが成長した姿か……ミスラ族は
基本的にスタイルは良いし、あながち隊長ぐらいに……おいおい、何を考えているんだ俺は、しかも子ミスラが
そんな年齢になるまで俺はヴァナ・ディールに居続けるつもりなのか、いやいや、流石にそんな事は無いだろう
……というかあって欲しくないぜ……。
「そうだにゃッ! 博士から貰ったキャンディー食べてみるにゃッ!」
 ああ、あのパンプキンヘッドの形したキャンディーか。寝る前に甘いもの食べるのも何だが、今日は好き嫌い
なしに食べたし別に咎めないでも良いか。
「じゃあ、俺は向こうで食器の片付けでもしてるか」
 二人分の食器を洗っている俺の背中の向こうで子ミスラは飴の甘さに酔いしれているようで、
「にゃ〜。あっまいにゃ〜」
 などと言う声が聞こえてくる。
 しかし、今日も一日現実へ帰る為の手掛かりがこれっぽっちも見つからなかったな。せめて同じ境遇の人間で
も居れば少しは進展しそうなものだが一体どうすれば良いんだろうか。
「にゃッ……にゃにゃにゃッ!?」
 はぁ……子ミスラは気楽で良いなぁ。
 そういえば俺がヒュームという種族、いわゆる一般的な人間タイプでゲームをやっていたから特に身体的変化は
ないがミスラでゲームをやっていたら体もミスラになっていたんだろうか……まぁ、考えても仕方ないか。

302 :緑茶 ◆vUu2nK2xdY :2007/11/21(水) 07:27:42.52 ID:JPoo48w6
「にゃっはーッ」
 明日からはマネキンの材料集めをしながら現実へ戻る方法を探すか。物を壊して帰ったんじゃ名折れも良いと
ころだしな。
「美味しそうにゃ〜」
 いやいや、キャンディーはもう口の中に入っているだろ。美味しそうじゃなくて美味しいだろ。
 よし、取り敢えずは前向きに物を考えていこう。ポジティブシンキングというやつだ。暗く悲観に陥ったところで
解決策は生まれて来ない。やれることから解決していけば良いのだ。
 と、そんなわけで目先の食器の片付けが終って子ミスラの方へと振り向くと……。
「……ええと……あの……どちら様ですか?」
 そこには何故か、俺の記憶が確かならばラミアと呼ばれる獣人が涙目になってうずくまっていた。いや……これ
はメローと呼ばれる方だっただろうか。
 取り敢えずそのどちらもがここウィンダスより遥か東にあるアトルガンと呼ばれる皇国に敵対する獣人で、その
容姿は人魚を思い浮かべてもらえれば相違ないだろう。そんな遥か遠方のモンスターが俺のモグハウスにいき
なり現れるなどありえない。
「い……いたかったにゃ……」
 ラミアの第一声は下半身の尾ヒレ部分をさすりながらのものだった。その部分を見ると噛んだあとがある。
「その姿は……おそらくシャントット博士から貰った飴の所為か」
 姿かたちは獣人そのものだが、どう考えても中身はあの子ミスラである。なるほど、子ミスラの言っていたトリッ
ク・アンド・トリートは間違いでもなかったようだ。街の人達が使っていたハロウィン用の変身用魔法の一種なのだ
ろう。だが、シャントット博士の適当なイメージで作ったのか、ラミアとメローのどちらとも言い難く、

303 :緑茶 ◆vUu2nK2xdY :2007/11/21(水) 07:30:12.75 ID:JPoo48w6
細部が所々異なった、どっちつかずな獣人になっている。
「ということは、その歯形は……」
「美味しそうだったにゃ……だから、ちょっと齧りたくなったにゃ……」
 魚好きにも程があるだろう。どこの世界にそんな理由で自分の足を齧る奴がいるんだ。体が成長しても、頭の
中身が子供のままじゃ折角のラミアの妖艶な色気が欠片もないぞ。……って、そうか。
「おおおおう、胸がおっきくなってるにゃーッ! 頑張って食べた甲斐があったにゃッ!」
 いや、それは違う。違うが確かにラミア改め子ミスラの胸が豊満と言わんばかりのものになっている。本物の
ラミアは確か貧乳だったような気がしなくも無いが……。
「たゆんたゆんしてるにゃ。すごいにゃ〜」
 このイリュージョンという魔法で変身した場合は触ったり出来るんだろうな、幻影の類ではないように見えし、
実際に触ってみたいが、いくらラミアな子ミスラとは言え女性の体に自分から触るのは何か抵抗があるな。
「っは! 鏡で見てみたいにゃ」
 そういって立ち上がろうとした子ミスラミアが人魚的な脚というかヒレで十分に立てるわけもなく。
「にゃにゃにゃぅッ……へぶッ」
 といった具合に背を伸ばして立つことすらもままならず、再び床に張り付いていた。
「ところで、それどうやったら元に戻るんだ?」
「はにゃ? ……わかんにゃいにゃ」
 ゲーム中ならばイリュージョン効果を画面上に並ぶアイコンを消せば元の姿に戻ったが、俺の視界にそんな
各種アイコンが現れた事があるわけでもなく、きっと子ミスラにも無いだろう。さて、どうしたものか。
「万能薬……で治るわけがないか。勿体無いしな」

304 :緑茶 ◆vUu2nK2xdY :2007/11/21(水) 08:13:44.98 ID:JPoo48w6
 他に治す方法と言えば……時間経過による効果切れか。あのキャンディーで効果が現れたのならば、時間が経
てば元に戻ると考えられるか。
「ま、一晩も経てば治るか」

「……で、何で一緒のベッドで寝ているんだ、お前は」
 モグハウスの明かりを消してベッドで寝ている俺の横には未だラミアの状態でいる子ミスラが、さも当然かという
ように潜りこんでいる
「にゃー。この足じゃお家に帰れないにゃいから今日は一緒に寝るにゃ」
 この半年程の間の約半分ぐらいは俺のモグハウスで子ミスラは食っちゃ寝を繰り返しているのだから、今更駄目
とは言う気もないが……何と言うか……その……。
「今日は疲れたにゃ……もう寝るにゃ」
 こら、ちょっと待て、抱きついて寝るな。今までは子供なお前が横で寝ていたとしても別に何ともないが、今日の
お前はラミアの体だ、程よく張りと弾力のあるお前の胸が当たって気になるんだ。そして、下半身のヒレを俺の脚に
絡めるな。
「にぃぅ……むにゃむにゃ」
 って、こいつ寝るの早いな……。オーケー、落ち着け俺。姿は違えど相手は子ミスラじゃないか、気にする程の
ものでもない。こいつだっていつもと変わらない寝息を立てて寝ている。そうだ、いつもより身長がある所為で、
濡れた唇から漏れる彼女の吐息が俺の首筋にかかっているが、それも気にするほどの事じゃあない。
 しかし、本当に背がある所為で顔が近いな、少し頭をずらせば二人の唇が重なってしまいそうな程に……。
 ……って、おいおい。何を考えているんだ俺は。相手は子ミスラな上にラミアだぜ、色んな意味で危ない一線

305 :緑茶 ◆vUu2nK2xdY :2007/11/21(水) 08:16:27.76 ID:JPoo48w6
を越えるわけにもいかないだろう。冷静さを取り戻すんだ。
 ああ、そうさ。これは何の因果か仕組まれた俺に対するハロウィンの悪戯なんだ。そんなトリックに引っ掛か
って堪るか。無心で眠ってしまえば俺の勝ちなのだ、それこそ寝る事など毎晩やっている事なのだから至極
簡単な事だ、勝ったも同然である。
 何も考えずに目を閉じれば、あとは時間が解決してくれる。
 ……枕元に置いてあるバストゥーク製の蒸気時計が数えるのも億劫になるほどの秒針を鳴らした時、一つの
疑問が俺の頭を横切った。
「どうやったら眠れるんだっけか……」
 あまりにも馬鹿らしい自問は、思わず口から漏れてしまう程だった。
 その問いの答えを出すべくベッドの中で悩んでいた俺が睡魔という魔物の手に落ちたのは夜明け前の空が白く
染まり始め、気の早い朝鳥が鳴き始めた頃だったのだろう。恐らくその時には既に横で寝ていた子ミスラも元の
姿に戻っていたような気もする。

――翌朝、らしい。
「朝だにゃーッ! おっきるにゃーッ!」
 昨日の夜の事など全く何事も無かったかのように元気一杯な子ミスラの第一声で俺は起こされた。いや、どう
見ても俺が寝てから数時間も経っていない。これでは日中、寝不足になること必至だ。
 まったくこの世界は俺に何をさせようとしているのだろうか。子ミスラも問題なく元に戻っている様だし、もうハロ
ウィンもトリック・アンド・トリートも懲り懲りだ。せめて今日ぐらいは……この眠り慣れた枕で……。
「もう少し寝かせてくれ。ヴァナ・ディール」                                    〜おわり〜

306 :緑茶 ◆vUu2nK2xdY :2007/11/21(水) 08:30:19.31 ID:JPoo48w6
以上、「帰りたい男」 第九話 ハロウィン編でした。
長かったですね15000文字ぐらいあります。暇な時に気が向いたら読んでください。

今回もシリーズ物のが好きなのだぜ?という方への配慮として、「帰りたい男」シリーズ中の
ちょっとしたストーリーの積み重ねと、他のウィンダスが舞台の緑茶話と多少リンクさせてあります。

読んだ感想なんかをレスしてくださると、緑茶の中の人がうねりながら一喜一憂するかもしれません。

次回作などが出来ましたら再びお邪魔しに参ります。ではでは。

307 :既にその名前は使われています:2007/11/21(水) 11:11:11.48 ID:7J8jSbvX
うねる緑茶さんモエス
いつにない大作でびっくりしました。
でも、なんかお変わりなく平和に暮らしてると思うと、安心感がありますね。
ある日突然来てしまったときのように、ある日突然何の前振りもなく帰れてしまったら、
それこそかえってどうなってしまうのか、心配でもありますがw


あと…私事ですがいきなり激しい誤植をやっちまいましたorz
「東がシヴァ、西はリヴァイアサン」が正解です。
ちゃんと確認せぇよ自分…まとめ収録の際になおしときます(ノД`)

308 :既にその名前は使われています:2007/11/21(水) 11:30:47.45 ID:yTQrUnIM
そう、封印せされし世界は答えを求めている


異物であるはずの、在ってはいけない僕らに対して


でも、そうだ


いつだって、どんな時だって、小さなきっかけで


世界はこんなにも変わる

A stormy chance that a small,
pretty butterfly flaps was it.


309 :既にその名前は使われています:2007/11/21(水) 12:25:10.58 ID:rwvriTgt
英検三級の俺が本気で訳すと
「子ミスラのくしゃみで世界が滅ぶ」
age


310 :既にその名前は使われています:2007/11/21(水) 15:20:11.34 ID:1QVAB0uT
クシャミの拍子でコードに足を引っ掛けたり

311 :既にその名前は使われています:2007/11/21(水) 17:42:53.10 ID:JMq2qcll
「ただいまなの……まだ燃え尽きてるなの」
「……俺は真っ白に燃え尽きたよ」
「なんだか試合後の人みたいくぽ」
「今日は魚の煮物なの。漁師ギルトで新鮮な魚買ってきたなの」
「煮物とはまたハイレベルくぽ。煮崩れしないように味をしみこませるのは難しいくぽ」
「これもリアルの料理らしいなの。そういえば漁師ギルトに変わった夫婦がいたなの」
「変わった夫婦くぽ?」
「なの。子ミスラが魚を選んでそれを後ろで見てたなの。でもあれじゃあ……」
「犯罪くぽ」
「なの。野菜切るの手伝ってなの」
「合点承知くぽ」
「……ぶんぶん両手鎌楽しいなぁ……剣もあるよぉ……」

保守

312 :既にその名前は使われています:2007/11/21(水) 19:23:27.35 ID:JMq2qcll
「結構おいしいなの……」
「成功くぽ」
「…………」
「黙って食ってないでなんか言えなの」
「……りょうt」
「黙れなの」
「ええい! ヤグドリだあああぁぁ!」
「また始まったくぽ」
「放っておくなの」

保守

313 :既にその名前は使われています:2007/11/21(水) 21:34:11.01 ID:JMq2qcll
「ひっく……」
「酔っ払いなの……」
「危険くぽ」
「うー……てりゃああああ」
「おお! おもむろに何か書き始めたなの!」
「どうしたくぽ!」
「保守だ! 保守だ!」
「ああ、ついに脳みそがかわいそうなことになったなの……!」
「うるさい! なってねーよ! この悲しみをこの二文字にこめて封筒に詰めて……!」
「どうするくぽ?」
「モーグリ! 適当に転送しろ!」
「もうこの人だめくぽ……」
「いいんだよ! 畜生ッ! うっぷ……」
「わかったくぽ、送るくぽ。吐くなくぽ」

保守

314 :既にその名前は使われています:2007/11/21(水) 23:07:52.06 ID:JMq2qcll
「ひっく……Zzz」
「こいつ風邪ひくなの」
「布団でもかけておくくぽ……お?」
「どうしたなの?」
「さっきの手紙が……いつの間にかなくなってるくぽ」
「転送を自分でしたんじゃないなの?」
「してないくぽ。そもそも転送したら転送証拠の手紙が……来たくぽ」
「ほら、転送したなの。あんたまでぼけないでほしいなの」
「……ちがうくぽ。送ってないくぽ」
「証拠があるなの。名の通り証拠が」
「これ……みてくぽ」
「なになに……これどこの時間なの?」
「それはヴァナディールの時間のはずくぽ……」
「どこかでミスが起きたなの。天晶歴はこんなに進んでないなの。そもそも宛先名も……読めないなの」
「くぽ……」


『転送完了 転送先2006ー10ー29 00:30:00  HsH』

保守

315 :Kiesel ◆nu123wJPbk :2007/11/21(水) 23:30:23.04 ID:XuspvsmX
久しぶりに緑茶さんの投下!
人が喜ぶ言葉など知らないので、「待ってました」の一言だけで許してもらえればと思います。
べ・・・別に喜ばせてあげようなんて思ってないんだから!


既に退去命令が出ていそうな私ですが本編を少し。
前回は>>251-252でした。


316 :既にその名前は使われています:2007/11/21(水) 23:32:23.04 ID:fOc+Y+L9

87 名前: 既にその名前は使われています [sage] 投稿日: 2006/10/29(日) 00:30:56.69 ID:e4xbZpdV
朝起きるといつもの家ではなかった。
季節はずれのクリスマスツリーが三本とタイムピース、そして今寝ているブロンズベットだけの部屋。
どうやらここは俺の部屋ではないらしい
「ご主人様、手紙が来てるクポ」
「ん、ありがとう」
おれはいつもよりか長い腕でそれを受け取った。
封を切り、ひっくり返すと一枚の紙が出てきた。そこには大きく二文字が書かれていた
保守、と


317 : ◆nu123wJPbk :2007/11/21(水) 23:35:44.72 ID:XuspvsmX
「!?」
はっと顔をあげ立ちあがる。その表情が一瞬揺れ、ふいと消えた。
突然のことにカイが首を傾げ、それから彼へ声をかける。
「キーゼルさん?」
「・・・俺から離れるな」
低く落とした言葉を受け、反論もなく従う。
食事の後居住区に戻ってきて以来、何故かキーゼルはレンタルハウスに戻らずカイの側にいた。
初めは何か話があるのかと思ったが、しかし何を言うでもなく、目の院の図書室から借りてきた魔法関係の本を黙って読んでいるだけだった。
やましいことをするつもりはないが、プライベートを誰かに見られるのもあまりよい心地はしない。だからカイも、お茶を飲みつつ読書をしていた。
しかし、突然に言い出したその言葉の真意が分からず、ただ言われたままに従うも不安ばかりがふつふつと湧き上がり、耐えられずに口を開く。
「キーゼルさ」
「ッキーゼル!!」
名を言い切らぬうちに、だぁんっ!!と高らかな音を立ててドアが開けられ、真紅の装束をまとったミスラが飛び込んできた。
いや。
「ッ!!」
勢いよく、その顔を目掛けてオレンジが飛んだ。
一瞬飛び散る色彩。
「・・・き、キーゼルさん・・・?」
恐る恐る呼ぶと、眉間からオレンジ色の滴を流しながら、ヒュームの少年はくぅともきゅうとも聞こえた声をこぼした。

318 : ◆nu123wJPbk :2007/11/21(水) 23:37:36.07 ID:XuspvsmX
「・・・何をするんだ」
額をごしごしと袖で拭いながらの抗議にそのミスラ、シオンが唸る。
「何をじゃない!!お前、彼女はどうした!!」
「彼女はランクスが、」
鬱陶しげに応えかけて気付く。ランクスが、『いない』。
「・・・嘘だ」
何故、あいつが?約束が違う。あいつは、
ぐっと歯を食いしばり、テーブルを殴る。あいつは、いない。それでも、監視がいないわけではない。
「・・・彼女の側にはティアがついている」
「あいつは彼女の中の『存在』を呼び起こそうとしているんだぞ!?もし何かあったらどうするんだ!!」
「"あれ"を起こしたとして、刺激しなければ害は与えないはずだ」
「あいつ以外が刺激したらどうする!!」
叩き付ける言葉に、ようやくキーゼルは表情を変えた。近くにいる"奴ら"が、刺激を与えないはずがない。
"奴ら"もまた、"あれ"の力を狙っている。
「ランクスが安定材料となるはずだ」
「『はず』なんて言葉はたくさんだ!!」
悲鳴にも似た言葉を叩きつけ、シオンは不意に部屋を出ていく。
どこへ?彼女の元へ。あれだけ嫌っていたのに?
「シオン・・・」
弱く名を呼び、カイも部屋を出ていった。

319 : ◆nu123wJPbk :2007/11/21(水) 23:40:45.32 ID:XuspvsmX





何故彼女の元へ行こうと思えないのだろう。
彼女は守るべき存在だ。
彼女を意識するようになってから、いつもそれを心掛けてきた。
なのに何故、今すぐにでも彼女の側に行こうとしない?
分からない。こんな感情は初めてだ。


彼女は彼にとって、守るべき存在ではない?
では、"あれ"は誰だ?
本当に守るべき"彼女"はどこにいる?






320 : ◆nu123wJPbk :2007/11/21(水) 23:46:00.05 ID:XuspvsmX
「・・・シオン、ねえ」
「何だ」
「よかったの?」
早足に先を行くミスラは、その問いに速度を落とすことなく応えた。
「キーゼルは彼女を守らない」
「でも、キーゼルさん、何かあったんじゃ・・・」
「いいか、カイ」
突然に足をとめ、シオンがカイに向き直る。ぴっと指を立て、胸を反らして言った。
「それまで平然としていたのが急に用事ができただの都合が悪くなっただの言い出したら、それは確実に自分で用事を作り都合を悪くしているんだ」
「・・・そ、そうなの?」
やけに力説しているけど、何か嫌な思い出があるんだろうか。思ったが口には出さず、再び歩き出したシオンの後を追う。
大体シオンが苛立っている時に口出ししたり何か問いかけると、大抵言葉以外での応えが帰ってくる。
それはやだな、と思いながら心の中でそっと溜息をつき、そして足をとめた。
「シオン?」
立ち尽くす彼女の名を呼び、視線の先を見る。
東方装束に身を包んだヒュームの男が、こちらを見ている?
凝視するほどの間もなく男はふっと姿を消し、まるで初めからそこに誰もいなかったかのような静寂。
見間違いだったかと目をこすり、それを確かめようと再びシオンを見ると、震える声がわずかに小さく口にした。
どうして、と。
疑問を抱いたとして、それは決して答えを与えられることはないだろう。少なくとも、望んだ答えは。

321 : ◆nu123wJPbk :2007/11/21(水) 23:47:46.62 ID:XuspvsmX
「何で・・・あの人がここに・・・」
小さな呟きがこぼれ、カイは小柄なミスラを見た。誰なのか、知っている?
シオンは唇をきゅっと引き結び、ぐっと拳に力を入れる。うつむいた先に、真紅のシャポーで表情が隠された。
「嘘だ・・・」
「嘘・・・?」
「あの人が・・・ここにいるわけない」
応えるでもなく、虚ろに言う。
いないと知っているなら、何故彼女は動揺するのか。いや、あるいは、
仮定がよぎった瞬間。
「!?」
遠くで、激しいが鈍い音が響いた。






322 :Kiesel ◆nu123wJPbk :2007/11/21(水) 23:53:26.05 ID:XuspvsmX
今回は以上です。
そろそろ色気も出したいなぁとか。
前回投下時のテンプレの特記事項がものすごく適当だなぁとか・・・うーん。


>>316
割り込んでしまってすいません・・・orz


323 :既にその名前は使われています:2007/11/22(木) 01:38:56.25 ID:JA8Ac8g7
883年という認識
ある意味正しく、またある意味では全く間違っているもの。

324 :既にその名前は使われています:2007/11/22(木) 01:39:31.04 ID:r8YHTBM0
マクロ整理おわんねage

325 :既にその名前は使われています:2007/11/22(木) 04:28:45.29 ID:rvVIbQja
アルタナ発売直前ですね。
新しい世界で、何かを見つけることができるでしょうか。

326 :既にその名前は使われています:2007/11/22(木) 08:03:25.45 ID:VXTwBOUk
おはようございます。

327 :既にその名前は使われています:2007/11/22(木) 11:32:33.05 ID:JA8Ac8g7
862年、か…

328 :既にその名前は使われています:2007/11/22(木) 13:57:10.62 ID:HCSGIHlm
ここらで保守

329 :既にその名前は使われています:2007/11/22(木) 16:28:11.85 ID:HjrTY2u+
「た〜だ〜い〜ま〜」
「おかえりくぽ。お医者さんいったくぽ?」
「悪化した気がする……」
「今日は早めに寝るくぽ」
「そうするわ……」

保守

330 :既にその名前は使われています:2007/11/22(木) 18:39:59.30 ID:HjrTY2u+
「ただいまなの〜。今日は仕事楽だったなの」
「おかえりくぽー。なにかあったくぽ?」
「なんだか過去がどうとか踊り子がどうとかで冒険者があんまり来なかったなの」
「なるほどくぽ」
「あの馬鹿は?」
「あっちで寝てるくぽ」
「やれやれなの……ご飯食べるなの」
「くぽー」

保守

331 :既にその名前は使われています:2007/11/22(木) 18:50:34.78 ID:ongVOQ0/
>>309で思いついた。

へくちっ!!
貫けるようなウィンダスの青空にマヌケなクシャミが響く。
「…ずず…、風邪、引いたかにゃ…?」

…コオオォォォォ―――――――
誰も気付かなかったが、この時空気の流れが少し、
変わった。

332 :既にその名前は使われています:2007/11/22(木) 18:51:07.17 ID:ongVOQ0/


「…エリア893、f-56、及びASD794地点で気流発生、…こりゃ荒れますねぇ」
いかにも機器が所狭しと並んでいるルームでありそうな報告だが、ここまで浮いた報告もなかった。
主な理由は部屋の様相が原因である。
リアルでの、ベルサイユ宮殿さながらの豪奢で、煌びやかなこの大部屋では、この報告はふざけてるようにしか聞こえなかった。
そしてその中央、これまた大いに浮いているステンレスの机に座っている、赤鎧二人も負けずに違和感を醸しきっていた。
「今度の原因はなんだ?」やや大柄のヒューム族の男が問う。
「…ミスラ族の女の子、子ミスラのクシャミです」こちらは先の男よりやや華奢、優男といった風貌である。
「よし」意を決したように音が踵を決める。 がしっ 
「はい、何処行くんですか」優男が男の鎧を引っ掴んだ。意外そうに振り向く。「そりゃ、対処し…」
「ここで出来るって知ってますよね。何しにいくんですか」男は俯き長々と溜息をついた後、胸を張った。
「子ミスラのクシャミで出来るレア嵐だぞ、行って雨風嵐その他諸々、全身に浴びないと損だろが!!!」
「あんた成長中の暴風真っ盛りの中心部に突撃するつもりか」「レアだよ!レア!!! てゆうかぶっちゃけ待ってた!!!」
優男が盛大に溜息をつく。「…いや、あのですね、出て行く理由がことごとく『ミスラ』関連っていうのはd」
「まさに神の息!!宇宙のラビリンス!!あの愛らしい小花(鼻)から放たれる息!!意気!!!粋!!!!」
「むしろそのまま逝き、曰く逝ってくれるとこちらとしては助かr」
「完璧!!素晴らしきぱーふぇくとっ!!ぱーっふぇくっと、ぶ!!!! れぇぇぇすうううううっ!!」
立派な変態である。立派と言っていいのかはどうかと思うが。

333 :既にその名前は使われています:2007/11/22(木) 18:52:19.47 ID:ongVOQ0/
「…騒がしいな」二人とは別の声が荘厳な部屋に響く。「おんや、帰ってらしたんですか」「ああ、丁度な」
男より小さく、優男よりもがっしりした青年が扉を開けて入ってきた。
「丁度いい!!アンタも一緒にぱーふぇくと浴びにいk」「いや、遠慮以前にお前とは行きたくない」
「このところこういう現象が多発してますねぇ、どうも安定しないです。やっぱり来訪者が一因ですか」「いや」
優男が不思議そうに振り向く。へたり込み、壁にもたれかかる男を最初からガン無視の方向で。
「最初からだ」「この世界が『固定』される以前ですか? 僕、この『世界』しか知らないですけど、
 こういうモンって大抵こうなんですか?」「違う、我々が手を入れ始めて以来からだ」
カチン 画面上の小さな点が掻き消えた。
「…ゴメンですからね、僕。この仕事しかしたことないから、解雇なんて」

「神に祈っとけ」
「どこに。神なんていないじゃないですか」

334 :既にその名前は使われています:2007/11/22(木) 20:57:04.23 ID:YCAJSfSM
出張延長で、リトライ祭参加できねぇ!!!!!!!!! 保守

335 :既にその名前は使われています:2007/11/22(木) 20:58:07.82 ID:HjrTY2u+
「くぽ……」
「どうしたなの? 皿洗う手を休めないでほしいなの」
「今、天気予報を聴いてるんだk」
「な! 卑怯なの! 私にもよこすなの!」
「はいくぽ」
「えっと……よし! なになに……嵐が発生。戸締り注意……怖いなの」
「さっさと片付けるくぽ。家の戸締り確認くぽ」

保守

336 :既にその名前は使われています:2007/11/22(木) 20:59:02.75 ID:e/cyaQ8Y
朝起きて会社に行ったら「POL-0011」

337 :既にその名前は使われています:2007/11/22(木) 22:49:00.36 ID:HjrTY2u+
「これでよしっと……」
「頭いてぇ……」
「お、おきてきたなの。ゾンビなの」
「ゾンビくぽ」
「ひでぇ……」
「顔が死んでるなの」
「実は体も死んでたり……」
「ん? 知ってたのか」
「え?」
「くぽ?」
「俺、リアルで死んだんだよ。雪山で知らない人に殺されたんだよな……」
「まじなの?」
「まじもまじだぜ。ちょーおおまじ」
「……とりあえずおかゆくぽ」
「お、さんきゅ」

保守

338 :既にその名前は使われています:2007/11/23(金) 00:06:57.65 ID:HmRhTnKz
「Zzz……」
「雪山でねぇ……」
「本当かわからないくぽ」
「でも雪山で人に殴り殺されて自分はエルだったって思いっきりヴァナなの」
「錯乱しているくぽ」
「とりあえず寝てるし今日はここまでなの」

保守

339 :既にその名前は使われています:2007/11/23(金) 02:28:49.88 ID:k9c75l3Y
もはや帰るべき処がない人もいるというのは、不幸な話である。

340 :既にその名前は使われています:2007/11/23(金) 03:46:48.29 ID:HZkJJGmM
一応保守

341 :既にその名前は使われています:2007/11/23(金) 09:18:10.72 ID:HZkJJGmM
そして出掛ける前にage

342 :既にその名前は使われています:2007/11/23(金) 12:22:16.80 ID:HmRhTnKz
「おはよう!」
「爽やかに挨拶してももう昼すぎくぽ」
「いや〜! いい天気だね!」
「人の話聞けくぽ」
「ちょっと出かけてくるな!」
「いってらっしゃいくぽ……頭見てもらったほうがいいくぽよ〜」

保守

343 :既にその名前は使われています:2007/11/23(金) 15:05:22.04 ID:HmRhTnKz
「……今日は静かくぽ。お掃除も済んだし昼寝でもするくぽ……」

「Zzz……」

保守

344 :既にその名前は使われています:2007/11/23(金) 17:28:43.46 ID:HmRhTnKz
「ただいま〜って寝てるし……。俺も寝るか」

保守

345 :既にその名前は使われています:2007/11/23(金) 17:29:00.75 ID:eLxC0YUe
アルタナの神?へぇー ほしゅ

346 :既にその名前は使われています:2007/11/23(金) 19:28:19.63 ID:HmRhTnKz
「ただいまなの〜……って寝てるし! 起きろなの! 夕飯なの!」

保守

347 :既にその名前は使われています:2007/11/23(金) 20:45:52.67 ID:kEg/9jgJ
小さくあくびをこぼす銀髪の兄弟に、黒髪の彼は首をかしげた。
「かえってこないね」
「かえってこないな」
合わせたように同時に時計を眺め、そしてお互いを見る。
「おとーさん、はやくかえってくるっていったのにな」
「おーくなんかたおしちゃって、かえってこないかな」


「過去への扉?」
赤髪の騎士の報告に、銀髪の彼は眉をひそめた。
「はい。何でも、その、水晶大戦と思しき時代を経験したと言う冒険者が幾人かいるらしく」
「馬鹿馬鹿しい」
一言で切り捨て、退出を促す。
慌てて出て行った騎士を見やりもせずに、溜息をついた。
「ったく、ほんっと冒険者ってのは情報がはえーな」
「そりゃそうでしょ。フラゲインストリトライ祭り。今回はメガがっかり砲だったみたいだけどね」
「あらま、そいつぁかわいそうに。っつっても、俺ら『NPC』にゃあんま関係ないけどな」
追加ディスクの名前はアルタナ、ねぇ。呟く彼に、金髪の男はくすくす笑う。
「でも、見てみたくない?"自分"の過去」
「冗談じゃない」

348 :既にその名前は使われています:2007/11/23(金) 22:52:42.51 ID:HmRhTnKz
「あー、そういえばご主人様」
「なに?」
「あの手紙。へんな時間に届いたみたいくぽ」
「手紙? なんのこっちゃ」
「こいつ忘れてるなの……!」
「ご主人様自分で書いたクポ」
「まじで? 覚えてないわ」
「だめだこの人。早くなんとかしないとなの……」

保守

349 :既にその名前は使われています:2007/11/24(土) 00:37:44.18 ID:GxktG8Ao
今日も元気に保守いってみよー^^

350 :既にその名前は使われています:2007/11/24(土) 02:30:37.08 ID:r4E78Y+e
ホシュルヨ

351 :既にその名前は使われています:2007/11/24(土) 04:25:34.08 ID:GxktG8Ao
ネタも無いのにあげちゃうよ!

352 :既にその名前は使われています:2007/11/24(土) 06:25:18.52 ID:groMFEQr
おはようございます。みんなのアルタナは無事かな?

353 :既にその名前は使われています:2007/11/24(土) 11:35:56.47 ID:cDlJVJra
そろそろお昼age

354 :既にその名前は使われています:2007/11/24(土) 13:09:45.86 ID:groMFEQr
ピクシーがレイズ

355 :既にその名前は使われています:2007/11/24(土) 14:49:44.31 ID:QeEHGRK0
「どぅーゆーのーみー!?」
高らかな笑い声とともに、長躯のエルヴァーンが現れる。
「ちょっ・・・・・・だ、誰かあいつを止めろ!止めろ!!」
「は、はいッ!!」
銀髪の騎士の言葉に、金髪の青年が慌てて追いかけた。黒髪の兄弟も後を追う。
以前から、『過去から来た存在』の話はされていた。そして過去へ行ったという冒険者の話も聞いている。
で、だ。
「・・・あの男は一体何なんだよ・・・!?」
『現在』では見かけない鎧をまとう男には、全力で走っているにもかかわらず、追いつけない。
チョコボに乗っているわけでもない。だと言うのに異様に足が速い。とは言え、シーフのような俊足でもない。
と言うか、何だあのわけの分からなさ。『Do you know me?』じゃねーっつの。
「俺らの給料を守るため・・・じゃない、世界のバランスを守るためにも、あいつを捕まえろーッ!!」
「わはははははは!!甘い、甘いぞ!!その程度でこの私が捕まるとでm」
言いかけ、しかしまるでその場に縫いとめられたようにぴたりと足をとめた。
男は不思議そうに足元を見、そしてぜいぜいと息を荒くしている青年を見る。
「・・・ッ、ち、近付けなかったら、近付かなくていいんです・・・ッ」
手にしているのは細身の杖。そうか、彼は術士。
「た、体力はないですけど、これくらいなら・・・」
「よくやった」
ぽんぽんと青年の頭を撫でてやる銀髪の彼は、いい笑顔を浮かべていた。

356 :既にその名前は使われています:2007/11/24(土) 17:16:30.43 ID:DDkz7pmM
「……なにやってるくぽ?」
「いや、無重力ってどんな感じかなって」
「で、どうやって浮いてるクポ?」
「こう……グラビデの逆バージョンみたいな」
「馬鹿やってないで飯をつくるなの」
「お、おかえり」

保守

357 :既にその名前は使われています:2007/11/24(土) 19:39:31.72 ID:groMFEQr
「…どしたのくぽ?」

「お前が無性に憎いんだ」

「(汗 生き物を憎しむのは自然な感情だくぽ」

「……冗談だ、忘れてくれ」

358 :既にその名前は使われています:2007/11/24(土) 22:42:32.89 ID:DDkz7pmM
「今、思ったなの」
「どうしたー?」
「この部屋全体にファイアかけたら温かくなるんじゃない?」
「それは危険くぽ」
「やってみる価値はあるな」
「そうなの。やってみるなの」
「ええっととりあえずこっちに……」
「やめろくぽおおおおおおおおお」

その日とあるモグハで火事があったそうだ

保守

359 :既にその名前は使われています:2007/11/25(日) 00:43:44.04 ID:n6i0T22x
age

360 :既にその名前は使われています:2007/11/25(日) 01:20:04.89 ID:BzuJQlLR
「キャリーたん、あたらしいわざおぼえたにゃ〜」
「おめでとう!で、どんな技なんだい?」
「えーっと・・ひきつけろっていうのにゃ」
「どんな事するんだい?」
「【ぱーちぃー】?でたげまわしするってえらいひとがいってたにゃ・・」
「俺とお前でタゲ回しすれば良いんだな?」
「ちがうにゃ!【ぱーちぃー】でつかうのにゃ!」
「その【ぱーちぃー】って何だい?」
「しらないにゃ」
「・・・・・」

361 :既にその名前は使われています:2007/11/25(日) 03:43:54.61 ID:n6i0T22x
レジコオンラインが倒せないage

362 :既にその名前は使われています:2007/11/25(日) 11:16:07.96 ID:VIJA0CGX
 朝起きたら、そこに在るべきものが…いや、いるべき人がいなかった。
 呼べど叫べど、何処まで流れを辿っても、応えもなければ痕跡さえ見つけられない。
 まるでアルテパ砂漠で味わったあの喪失感を思い出すようで、
 眩暈とこみ上げる絶望感に襲われながら、モグハウスへと戻ってきた。
 ベッドに倒れ伏し、あふれ出そうとしてくる何かごと、意識を闇に沈めてしまおうとしたその時。

 ――いやー参りましたよー。ディスクが届いたのが夕方頃で、
  そのあとレジコ通すまで一時間もかかっちゃいまして。
  あー、でもかかってる人はもう朝から9時間とかリトライオンライン再び、らしいですし。
  私は多分かなり運がよかった方ですね。…あれ? フルさん、フルさーん? 大丈夫ですかー?

 遠くもなく近くもない場所から聞こえてきたその声に、僕は安堵と共に意識を手放したのだった。


「という夢を見たわけですよ」
「…願望が出てるな。君の、たまにはアイツを困らせてやりたいって願望が。いい傾向だ」
「ていうか新ディスク出てたんですね…新ジョブ、新装備いいなぁ…」
「そう心配しなくとも、程なく繋がるさ。君が望む限り、必ずね」

363 :Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2007/11/25(日) 13:56:54.92 ID:oWnWPXCR
投下ならびにリトライオンライン乙でございます。
毎度毎度、スクエア・エニックスの運営姿勢には呆れ果てますね。


前回の投下は >>258

まとめは

ttp://wiki.livedoor.jp/jikyaramatome/d/Lead%5f161%20%a2%a1zmxSLEadCU%a1%a1%a4%de%a4%c8%a4%e1

でございます。



364 :Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2007/11/25(日) 13:57:15.20 ID:oWnWPXCR
洞窟からそれほど遠くない距離に、その残骸はあった。
周囲を警戒しつつ近づくと、くすぶり燃えていたのは隊商の荷物類だった。
冒険者の持ち物らしき装備も散在している。
辺りの踏み荒らされたような複数の足跡が、砂の上でかろうじて風に消されずに、激しく争った痕跡を示していた。
「・・・古代、あるいはガIV。おおよそ、30分前か」
やや強めに残留している魔力が、少し前に起きたであろう惨状を物語る。
アルテパをうろつく者でそれが可能なのは、人間か、アンティカくらいだ。
現場の状況から俺が見て取れたのは、その程度だ。
一方、メイミィは地面に顔を近づけて、残された手がかりをつぶさに観察していた。
そうして、俺よりもより多くの情報を読み解いていた。
「人数は大人のヒュームとガルカのサイズが六人・・・か。あ、七人。タルタルさんかな、小さい足跡もあります。
 歩きで、何頭かのチョコボに荷物を運ばせていたようです」
では、当事者たちはどこへ行ったのか?
もう一度、周囲を見渡した。
まぶしさに目を細めて彼方を探すが、何もない。誰の姿もない。
どこまでも続く砂の海と、点在する崩れた遺跡のみ。
「テレポで逃げたかな」
「冒険者がいたようですし、ありえます。残された足跡から―――」
予想はしていたが、続く言葉に、グンパがヒクリと身を震わせた。
「アンティカに襲われたみたいです」

365 :Lead_161 ◆zmxSLEadCU :2007/11/25(日) 13:58:09.99 ID:oWnWPXCR
ひとまず、以上でございます。

366 :既にその名前は使われています:2007/11/25(日) 17:47:29.72 ID:dIsc98f4
平和になった途端に調子に乗った蟻には確実な死が待っていた

367 :既にその名前は使われています:2007/11/25(日) 20:23:10.33 ID:n6i0T22x
保守


368 :既にその名前は使われています:2007/11/25(日) 22:30:31.13 ID:vTQTB7+Y
「あー、モグハって結構早く直るもんなんだな」
「結構お金かかってるくぽ」
「というか家買えなの」
「だってそうしたらモグいなくなるじゃん!!」
「だめ人間くぽ」
「なの」

保守

369 :既にその名前は使われています:2007/11/26(月) 00:06:17.18 ID:9GA7GsHf
「今日は〜月曜日〜」
「どうかしたなの?」
「いや、どうもしない……寝るか」

保守

370 :既にその名前は使われています:2007/11/26(月) 05:49:51.00 ID:l3dInTbn
ぐっどもーにんぐ じゅのー

371 :既にその名前は使われています:2007/11/26(月) 10:10:18.61 ID:XmJHUyzU
過去世界に飛ばされたキャラの話をリクエストします!

372 :既にその名前は使われています:2007/11/26(月) 12:24:55.24 ID:0zL7UqZi
過去世界の話ならば、エルメス天国になるのは確定的に明らか

373 :既にその名前は使われています:2007/11/26(月) 13:52:22.71 ID:XmJHUyzU
どうしてエルメスだらけになるのかkwsk


374 :既にその名前は使われています:2007/11/26(月) 16:12:02.02 ID:hrQ/aSZc
「はい」
差し出された資料を眺め、眉を寄せる。これは・・・
「過去世界の資料か」
「大変だったよ。神殿騎士団じゃ動けないから、フレを引っ張り回してきた」
「お疲れさん。つっても、好きに動かせないのは王立騎士団も変わらないぜ?」
「今回の件、分からないことが多すぎるからね」
しばらくすれば、情報が入ってくるだろう。だが、その情報によってどう転ぶかは分からない。
まあ、今は分からないことがあってもそのうち冒険者たちによって情報は入ってくるのだから、そう焦る必要はないか。
「これで、リアルに戻るための情報が手に入りゃあいいんだが」
とんとんと書類を叩き、ふと顔をあげた。
金髪の男は、薄い笑みを浮かべている。
「帰れないのに?」
「・・・帰れる奴らのための可能性を捨てる気はねぇよ」
溜息混じりに応え、書類にサインを施す。
ウィンダスの協力を得て開発された、来訪者以外には読むことのできない特殊な魔法を含んだサインだ。
「やれやれ。いつからオレはお人好しになっちまったんだか」
笑って、書類を『要保守』のタグが付けられた棚に何気ない仕草で放り込む。
諦めたわけではない。だが、諦めきれないからと不可能を可能にできるとでも?

375 :既にその名前は使われています:2007/11/26(月) 16:16:50.24 ID:9GA7GsHf
「くぽー、お手紙が来たくぽー」
「へぇってずいぶんぼろいな……誰からだよ」
「元同居人Aからくぽ」
「あいつリアルに戻ったんじゃないのか……なになに……
『拝啓 そろそろ寒くなってきた頃じゃないかと思いますが適当にすごしていますか。
 今、俺はウィンダスにいます。ただし天晶歴が368年です。丁度俺が来た頃に星の大樹の命名式がありました。
 一応未来から来たということで特別扱いはされていますが多分歴史には残らないと思います。
 歴史というのは全てが決まっていて俺がここでどうこうしても何も変わらないということがわかりました。
 実際ルンゴナンゴに勝負を挑みましたがあっさり返り討ちにされました。彼は強いです。強すぎます。
 現在も隣に彼がいます。ノルバレンの属州長官に抜擢されたささやかなパーティの途中です。
 多分俺はエルヴァーン討伐の旅に出ます。歴史に残ることはないでしょう。自分と同じ種族を殺すとなると心が痛みます。
 先に言っておきます。お前の時代には既に俺はいません。戻る方法がないので死んでいるはずです。
 この手紙は丁度俺が出てから十日後に届くようにしていますが多少ずれると思います。
 それでは適度にお元気で』
「……あいつすげぇな」

保守

376 :既にその名前は使われています:2007/11/26(月) 18:11:01.05 ID:9GA7GsHf
「ただいまなの〜」
「おう、お帰り。これちょっと見ろよ」
「なになに……」
「おかえりくぽ〜、今日はシチューくぽー」
「お、俺も手伝うか」
「お願いくぽー」
「ちょっと、これすごいじゃないなの」
「おう、すごいな。あいつ」
「あのルンゴナンゴに会えるなんてすごいなの!」
「俺も異界の口から過去世界行ってみようかな〜」
「ジャガイモおねがいくぽー」
「あいよー」
「手伝うなの」

保守

377 :既にその名前は使われています:2007/11/26(月) 19:54:14.32 ID:9GA7GsHf
「ええい! 保守だ!」

378 :既にその名前は使われています:2007/11/26(月) 20:14:47.57 ID:XmJHUyzU
禁断の工口に突入したら監獄にいた…。
何を言ってるかわから(ry


379 :既にその名前は使われています:2007/11/26(月) 22:34:45.12 ID:9GA7GsHf
「まだ図書館開いてるかな?」
「さすがにもう終わってるなの。時間考えろなの」
「そうか、残念」
「なにが調べ物なの?」
「ん、ちょっと歴史についてな」

保守

380 :既にその名前は使われています:2007/11/27(火) 00:20:51.55 ID:QvGQKHT0
「Zzz……ほしゅー……Zzz……」

381 :既にその名前は使われています ◆tQar3mtsYE :2007/11/27(火) 01:18:22.34 ID:acX/E4Ps
「ねぇ、最近やたらと踊り子を見かけるんだけど」
「あ〜、なんだっけ、ブリリアント歌謡団?とかいうのに冒険者が多数入団したらしいですよ」
「なんだか変な名前ね。貴方と良い勝負だわ」
「ヒデェ」
「何か言いまして?」
「いえ別に。それはそれとして夕飯出来ましたよ」
「相変わらず料理まで変ですこと」
「いいから冷めないうちに食べてくださいよ」

出された料理にケチャップで書かれた文字は『保守』と。

382 :Kiesel ◆nu123wJPbk :2007/11/27(火) 03:37:29.18 ID:cow6mlVj
「この場所の名前を言ってみろ」
仁王立ちの少女を前に、正座した少年は俯いて口にした。
「・・・過去ジャグナー」
「何時間ここにいる?」
「・・・・・・よん?」
「5時間だバカッ!!」


過去世界で嫌になるほど迷子になってきました。
MP尽きるは敵のど真ん中でインスニ切れそうになるは、久しぶりに大冒険でした。
いや・・・そんなに時間かからないだろという言葉は心に刻ませていただきますorz
前回は>>317-321でした。
保守代わりに続きを少し。

383 : ◆nu123wJPbk :2007/11/27(火) 03:41:21.97 ID:cow6mlVj
とん、と軽くステップを踏む。
どこか芝居じみた仕草で剣を構えて、彼は薄く笑う。
解放への高揚。力への渇望。まだ、まだ。足りない。もっと。もっと。だって私はここにいるのだから。
「楽しい?」
振られる声にそちらを見る。ノーブルチュニックを着たヒュームの少女が、優しく微笑みかけていた。
「"星"・・・うん、すっごく楽しい!見て、ほら!」
嬉しげに言って示した先には、エルヴァーンの男がふたり、それぞれに倒れていた。
ひとりはぼろぼろに傷付き、ひどく痛めつけられている。もうひとりは一見どこにも異常がなく見えたが、意識を失っているらしく伏したまま動かない。
男たちを眺め、少女はそれを読みかけの本が見つからないくらいには、それを問題視した。まったく、この子は手が焼ける。
「あなたがやったの?」
「そうだよ!」
興奮気味の自慢げな声に溜息がこぼれる。この程度で自制がきかないとは、先が思いやられる。
しかし、少し力がありすぎるか。何段階かロックして、自信を削いだほうがこの子のためだろう。それに、困惑するのを見守るのも楽しそうだ。
「いい子ね。でも、ちょっとやりすぎかしら」
「えぇ・・・"蜂"や"蠍"はこれくらいやるんでしょう?」
「彼らは違うわ。無闇に力を誇示しない」
「だって、私にはこれだけの力があるのに」
「力があっても、見せびらかすのはまだまだ未熟よ」
笑って、彼の唇に己のそれを重ねた。私の可愛い子。
彼は不意のことにきょとんとし、それから自分の唇に指で触れる。

384 : ◆nu123wJPbk :2007/11/27(火) 03:50:38.43 ID:cow6mlVj
「この世界で、あなたは何を見るのかしら?」
くすりと笑い、つんと彼の額をつつく。柔らかな感触の余韻を不思議そうに確かめる彼は、その言葉にきょとんとする。
「世界・・・?」
「キース!!」
夜闇を裂く声にはっと顔を逸らす。ち、と舌打ちが聞こえた気がした。
真紅の衣装をまとうミスラの少女と、シアーチュニックを着たエルヴァーンの青年が、こちらに向かって駆けてくるのが見える。
"欠片"か。それにしては反応が遅い。本来ならば、"凶鳥"が目覚めた直後に気付いてもおかしくはないだろうに。
いや。もしや彼らは、本来の"鍵"を見失っている?こんなにも自然に、しかも奔放に"凶鳥"が振舞う以上は、その可能性もあるだろう。
思い、少年を見た。
「"シオン"」
どこか嬉しげに呼んだ名前に彼女は顔をしかめ、ふいと背を向け倒れている男に近寄る。
生きている。『器』も、"彼"も。『器』が死んでも問題はないが、いちいち新しいモノを探すのも面倒だ。
「"剣"、いつまでも寝てないで。"凶鳥"は一旦手放すわ」
少女とは思えぬ力で男を抱き上げると、男は小さく呻いて弱々しく顔をあげた。
「"星"か・・・いいのか?あれは・・・お前の、気に入りだろうに」
「自分の力を制御できるようになったら、その時に改めて手に入れれば済むもの。"蜘蛛"をけしかけても面白そうだしね」
「・・・相変わらず悪趣味だな。お前らしいが」
嘆息には応えず、歌うように音律を紡ぐ。少女と青年が辿り着くわずか前に詠唱が完成し、姿を消す。
見知った相手を見失い首を傾げる少年と、意識もなく倒れ伏す男が、後には残された。

385 : ◆nu123wJPbk :2007/11/27(火) 04:06:19.14 ID:cow6mlVj
「キース・・・ティア!?」
何事があったのか測れずシオンが立ち尽くし、その横を抜けてカイがティアの側に膝を突く。
仰向けに起こし手首と首筋に手を当て脈拍を測り、ただ意識を失っているらしいと判断すると、そっとささやくように詠唱する。
柔らかな音律はいたわりの込められたケアル。温かい輝きが長躯に行き渡り、その表情がいくらか和らいだかのように見えた。
「一体、何が・・・何を?」
誰に問うたか、シオンが呆然と口にする。
キーゼルは誰もいない空間を無言で見つめ、そして剣を鞘に収めた。感情のない瞳がふいと伏せられ、拳に力を込める。
私は何をした?私は、私のしたいことをした。でもそれはいけないことだ。いつも言われていたのに。
違う。違う、私は私のやらなきゃいけないことをした。いつも言っていたじゃないか。『守らなければいけないものを守るために』。
「・・・ごめん、なさい」
どうしてだろう。分からない。だけど、何となく分かる。きっと、そうだ。でも、じゃあ、どうしたらよかったのだろう。だって、そうしないといけなかったのに。
来なかったけど、確かにあの時いた。だから私は怒られない。怒られることはしてない。悪い子じゃない。でも、どうしてだろう。
私は、何をした?
「キーゼル?」
向けられた声に振り返ると、長躯のエルヴァーンが側に来ていた。
ガンビスンを羽織ったラフな服装ではあるが、しかしいつでも戦闘に移れるだけの気配をまとっている。
当然か。彼らは"主"のそばに立ち、そしてその力を"主"のために用いる。なればこそ、彼らは存在していられる。
「あ、」
「ティアからの連絡が途絶えたので、何かあったのかと・・・」
「ミガイフォングさん、手を貸してください」

386 : ◆nu123wJPbk :2007/11/27(火) 04:15:20.53 ID:cow6mlVj
カイが呼び、ミガイフォングはそちらを見やり顔をしかめた。カイに体を預け、ティアはようやく体を起こしている。
意識が戻ったばかりなのだろう。虚ろな瞳をどこかへ向け、ふと閉じた。軽薄な笑みはその顔にはない。
その様子にまったく、とわざとらしく溜息をつき、ミガイフォングが己とほぼ変わらぬ体格の男を抱き上げる。
「彼を助けるのは、気が引けますが・・・」
「・・・言ってろ」
掠れた声がそれだけを返し小さく息を吐く。多少回復したと言え、すぐに全快するわけではない。
それに、応えた方向はまったく見当違いで、どうやらまだ完全に覚醒しているわけでもないようだった。
医術の心得がなくとも、決して無事な状態ではないのが見て取れる。
「キース」
シオンが呼ぶとその愛称を持つ少年は、茶に似た黒の瞳をわずかに揺らし、それから目を伏せ、その瞳に青をともす。
戻ろうか。呟くように、キーゼルが言った。




387 :Kiesel ◆nu123wJPbk :2007/11/27(火) 04:36:27.24 ID:cow6mlVj
今回は以上です。
レジコの登録は2時間くらいで終わりました。
ええ、3連休でしたしね。3連休・・・orz
サポ白で過去世界行ってカジェル忘れたりとかもうね!
ちょっと浮かれすぎなきらいもあります。
そして実は今回が初めてのリトライファンタジーでした。


388 :既にその名前は使われています:2007/11/27(火) 11:31:13.66 ID:5YU8W/Rp
キーゼルさんには一度キャラ相関図を図解で示して欲しいw
gifでくれw

過去バタは迷うよね…(´Д⊂

389 :既にその名前は使われています:2007/11/27(火) 11:57:03.14 ID:4DgP7jDs
「あやしいモノは奥にある」
「冒険するなら遠回り」

「最後にものをいうのは体力」

迷わずサンドリアまで到着したのだが?


390 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/27(火) 12:42:18.65 ID:mlBnFGv/
皆さんががんばって投下してくださると、私などはいろいろと恐縮してしまう今日この頃です。
というか、すでにここに投下する内容じゃなくなっている気がする今回の内容。
とにかく、気が向いたらばご覧ください。
前回の投下は>>184-187となっております。

391 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/27(火) 12:42:38.78 ID:mlBnFGv/
「ご主人様ー、起きるクポー」
声が聞こえる。なんだか妙に聞き覚えのある、それで居てちょっとだけ心の奥底がイラっと来る。そんな声。
どうやら、私を起こそうとしているようだ。
「ん……だれぇ?」
まだ少し眠い。寝ぼけ眼を擦ってベッドから身を起こす。
するとそこには、モーグリがいた。
「ご主人様のお世話をしている、このモーグリをお忘れクポ?」
「それは覚えてるよ、うん。でも……何でここに居るの?」
私は昨日、モーグリを呼び出さずにそのまま眠ってしまったはずだった。
なのに何故か、目の前には今このモーグリがいる。何故だろう。
「仕様が変わったクポ、これでどこのモグハウスでもモーグリはご主人様と一緒クポ」
なんだかよくわからないけど、世の中がもう少しだけ便利になった、そう言う認識でいいみたいだ。

「ん……そうか、装備のままで寝てたんだ。道理で……あちこち痛いわけだ」
どうやら寝ている間に擦れてしまったらしい、関節の辺りが微妙に痛い。
「これ、ケアルで治るかな……?」
ひとまず試してみよう。軽く手をかざし、魔法の言葉を紡ぐ。
………何も起こらない。

392 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/27(火) 12:43:36.16 ID:mlBnFGv/
「モグハウスでは、魔法は使えないクポ」
そういえばそうだった。そんな基本的なことも忘れていた。
「それじゃあ……ちょっと外出てくるね、ついでに朝ご飯も済ませてくるよ」
「行ってらっしゃいクポー」
モーグリに見送られて、私は再びサンドリアの街へと飛び出していった。

「ふう……結構広いなぁ。食料品店はもうすぐのはずなんだけど……」
北サンドリアのモグハウスを出てまずはケアルを一つ。身体の傷はあっさりと癒えて、私はそのまま南サンドリアを歩いていた。
オボロの事は心配だ。早く探しに行かなきゃならないとは思う。
OPが使えない以上、テレポでコンシュタットへ飛んで、そこからバストゥークを経由するほか方法はなさそうだ。道具は揃えて、モグハウスに置いてあるから心配ない。
後は手早く腹ごしらえを済ませて、砂漠へと急ぐだけ。
そんな時、私の耳に聞き覚えのある声が飛び込んできた。
「こらぁーっ!お前達、待たんかっ!」
「へっ!誰が待つもんか!みんな逃げろーっ!」
男の声と、それに続く子供達の声。声のする方を振り返ると、そこには……。
「ヴィジャルタール!?」
「おお、シェティか。私は今急いでいるのだ、お前に構っている暇など無い。こら、待てぇっ!」
行ってしまった。どうやら子供の一団を追いかけているらしい。よくよく見れば、エルヴァーンの子供達の中に、ヒュームが一人。
まさか、あんな子供にまで敵愾心を剥き出しにしているのだとしたら……。アウトだ。どう考えたってアウトだ。
もしも私の考えている通りだとしたら、これは止めなきゃ駄目だろう。心の中で小さくオボロに謝って、私はその後を追った。

393 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/27(火) 12:45:14.22 ID:mlBnFGv/
「一体どこまで追いかける気なんだろ……もう外に出ちゃってるのに」
鬱蒼と生い茂る森、木漏れ日がちょっと眩しいそんな場所。
駆け回る子供達と、それを追いかける怪しい男を追いかけて私もここまで来たわけだ。
「よーし、みんな別れろっ!あの場所で合流だ!」
「あの場所だな、わかった!」「捕まるなよーっ!」
子供達は散会した。意外と森にも慣れて居るんだろうか、迷うことなく一目散にかけていく。
「く……小賢しいことを、ならばせめてヒュームだけでもっ!」
どうやら彼は、相変わらずヒュームに固執しているらしい。さっぱり理由は分からないが、そろそろこの辺で止めるとしよう。
その時、足下から礫が飛んできた。これは、多分ストーンの魔法。
「っ!?一体どこから……」
周囲に視線を巡らせると、居た。奇妙な袋を被ったオーク。呪術師だろうか。
でもこんなところに現われるようなオーク、練習相手にもならない相手のはずなのに……。今はそんなことを考えてる場合じゃない。急いでこいつを片づけて彼を止める。
「邪魔……っ、しないでっ!!」
再度の詠唱に入り始めたオークに駆け寄って、跳ぶ。直上から槍を叩き付け、その背後に着地する。
やっぱり大した相手じゃない。今の一撃でオークは完全に息絶えていた。
「あ……しまった」
辺りを見回してみても、もう子供の姿も彼の姿もない。こんなオークに時間を取られたばっかりに。
考えていても仕方がない、彼を見つけて止める。それに今のことで気づいてしまった。この森にはオークが居る、子供が見つかったら大変なことになってしまう。それも止めなくちゃならない。
「……うん、行こう」
誰とはなしに呟いて、私は走り出した。

394 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/27(火) 12:45:41.65 ID:mlBnFGv/
深い森、すでに道からずいぶんと外れた辺りをヒュームの子供が走っていた。
その後を追うヴィジャルタール。ようやくその手が子供を捕まえて。
「うわっ!何するんだよ、放せよーっ!!」
「ええいっ!じたばたと暴れるでない!子供とはいえヒュームはヒューム、いったいどこの捕虜収容所から逃げ出したのだ、まったく。あげくに我等誇り高きエルヴァーンの子と遊んでいるなどとは、街の者たちはいったい何をしておるのだ」
ぶつくさと悪態をつきながら、子供を抱えて歩き出す。
「ずいぶんと道から外れてしまったな……」
そんな彼らの眼前に現れた、影。オークの斥候だった。
「オークだと……?馬鹿な、奴らがなぜこのロンフォールの地に?」
彼が驚くのも無理はない。彼が元居た時代である天晶歴693年には、オークの軍勢は遙か北方にあり、クォン大陸への上陸すら満足に果たせていない状態であったのだ。
オークの軍勢が大々的にクォン大陸への侵攻を始めたのが、それからおおよそ60年後の750~760年頃となれば、ヴィジャルタールにとって目の前のオークはにわかに信じがたい存在であったのも頷けるだろう。
このような解説を入れている間にも、オークはその手の斧を振り上げヴィジャルタールへと襲いかかっていた。
「理由はわからぬが、このようなところに居るオークを見逃すわけにはいかんか、それに向こうも見逃すつもりはないようだからな。ヒュームの子供、そこを動くな」
そして、ヴィジャルタールは剣を抜き払った。

395 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/27(火) 12:46:53.29 ID:mlBnFGv/
今の我々が知る、過去の世界のそれならばいざ知らず、今現在のオークの斥候など正規の騎士の敵であるはずもなく、剣が二、三度翻ればそれだけで、その場に骸を晒すことになった。しかし。
「ふむ、やはりオークなど私の敵ではないな、はっはっは……さて、子供、待たせたな」そこに、子供の姿はなかった。
「な……」「う、うわぁぁっ!!」
だが、声は聞こえてきた。……それは、悲鳴ではあったが。
「子供の悲鳴……こっちか!」
ヴィジャルタールは走った、さほどの距離を行くこともなく見つかった。
恐怖に竦み、動けなくなってしまった子供と、その眼前に立ちふさがり今にも斧を振りおろさんとするオークの姿が。

強きを挫き弱きを守る、それが騎士の誉れ。
王立騎士団の一員としてそれを教え込まれたヴィジャルタールにとって、今まさに失われんとしていた子供の命は、守るべき弱き者だった。
そしてその騎士としての倫理は一瞬とはいえ、大戦で積もった深い憎しみを上回っていた。
故に彼は飛び込んでいった。振り下ろされる斧の、その軌跡の内側へと。

396 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/27(火) 12:47:55.53 ID:mlBnFGv/
本日は以上になります。
……タイトルを、妄想・稀なる客人に変えても通用しそうな気がします。
ではこの辺で。

397 :Kiesel ◆nu123wJPbk :2007/11/27(火) 15:33:26.95 ID:cow6mlVj
投下乙ですー。
個人的に好きな『変』わった『人』が、やっぱり『変』わった『人』で悶えます。
べ、別にヴィジャルタールが変人って言いたいわけじゃ・・・ごにょごにょ。


>>388
試しに相関図を作ってみたら、微妙に線が入り組みまくって悩んでます。
あー、えー・・・どうしよう。敵味方愛憎入り乱れちゃったりとか。
過去世界は、現在と同じなのに違うマップだから悩みます・・・・


>>389
私の場合、最後にものを言ったのは精神力でした・・・orz
始めに踏破してみせた諸氏には感服の至りです。

398 :既にその名前は使われています:2007/11/27(火) 17:59:45.60 ID:QvGQKHT0
「ただいま〜」
「おかえりくぽ。調べ物できたくぽ?」
「おう! 新しい料理覚えたぜ! マーボーカレーだ!」
「歴史を調べに言ったんじゃないくぽ?」
「歴史は食えない」
「くぽ……」

保守

399 :既にその名前は使われています:2007/11/27(火) 18:06:25.19 ID:lnYKnnh9
>>398
不覚にもwwww

400 :既にその名前は使われています:2007/11/27(火) 19:40:38.60 ID:QvGQKHT0
「ただいまなのー」
「おう、おかえり」
「おかえりくぽ。もうご飯出来てるくぽ」
「お、準備がいいなの。さっそくご飯なの」
「「「いただきま〜す」」」

「からっ!」
「からいくぽ!」
「からすぎなの!」

保守

401 :既にその名前は使われています:2007/11/27(火) 19:43:49.98 ID:4DgP7jDs
つ からage

402 :既にその名前は使われています ◆tQar3mtsYE :2007/11/27(火) 20:42:59.25 ID:acX/E4Ps
お話をつらつら書いてるけどぜんぜん纏まらないage

403 :既にその名前は使われています:2007/11/27(火) 20:43:35.08 ID:acX/E4Ps
ageてないよ俺orz

404 :既にその名前は使われています:2007/11/27(火) 23:10:47.77 ID:QvGQKHT0
「Zzz……」
「今日は寝るのやたら早いな……」
「疲れていたのかもしれないくぽ」
「毎日ご苦労様なこった」
「ところでご主人様」
「ん?」
「いつまで一緒に暮らすくぽ?」
「ですよねー。いつの間にか住んでるからな……」
「実は二人とも……」
「……それも悪くないな」
「くぽ!?」
「寝るぞ」
「ちょっ、待てよ! 今の発言はどういうことくぽ!」

保守

405 :既にその名前は使われています:2007/11/28(水) 01:17:30.57 ID:9LZDW+xN
こうして、またひとり。

406 :既にその名前は使われています:2007/11/28(水) 02:56:23.47 ID:OIFOptn3
続きは書いてるけど中々まとまらない…

せめてage

407 :既にその名前は使われています:2007/11/28(水) 11:02:15.61 ID:C85tsSyb
急がず焦らずです。


408 :既にその名前は使われています:2007/11/28(水) 12:26:03.69 ID:JnR6Y6pB
1日置いたカレーがうまいって言うしねъ(`ー゜)

409 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/28(水) 12:54:42.38 ID:jtrUrSAv
二日連続投下ー
ヴィジャルタールは書いてて楽しいです、ホント。
前回の投下は>>391-395となります。

410 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/28(水) 12:55:08.86 ID:jtrUrSAv
「バニシュっ!!」
私がオークへ向けて魔法を放ったのとほぼ同時に、オークの斧がヴィジャルタールの背中を薙いだ。
オークは魔法によって吹き飛んで、木に叩き付けられて動きを止めた。
ヴィジャルタールは、子供の上に被さったまま動かない。
「ヴィジャルタールっ!」
「く……シェティ?お前、何故こんなところにまで」
よろよろと起き上がりながら言う。その背には、鎧の上からでもありありとわかる傷跡が残されていた。
「見かねて追いかけてきただけだよ。ほら、傷見せて。すぐ治すから」
「そのようなことは無用だ、私はヒュームの助けなど……っ」
完全に立ち上がり、そのまま歩き出そうとしたところでその体がぐらりと揺れた。
私は駆けだして、倒れかけたその体を支え。
「無茶しないの、意地張って死んだって何にもならないでしょ!」
「それは違うぞシェティ。誇り高きサンドリアの騎士たるもの、たとえ死んでも貫き通さなければならない」
「はいはいわかったから、とにかく今はおとなしく傷を見せなさい!」
いったいどこまで頑固なのだろう。本当に心の底からあきれかえってしまうほどだ。
でも、この人はあれだけ毛嫌いしていたヒュームの子供を助けた。きっと、悪い人じゃないんだと思う。
傷口に癒しの光を浴びせながら、私はほんの少しだけ口元が緩んでしまっていた。

411 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/28(水) 12:55:41.02 ID:jtrUrSAv
「痛みが消えた……白魔法も使えるとはな。お前、本当に何者だ?」
「ただの冒険者だよ……と、こっちの君は大丈夫だった?」
そして今度は、どこかいたたまれなさそうに佇んでいたヒュームの子供に向かって。
「うん、ちょっと擦りむいただけだから、大丈夫」
どこかで擦ったのだろう、頬から軽く血が滲んでいる。でも、それ以外はほとんど大丈夫そうだ。
「あ……ほんとだ。でも大丈夫、すぐに治るよ」
そして再び、小さな光をの光を浴びせ掛け。

「よし、では今度こそ王都へ戻るぞ。子供、お前もよいな?」
「うん、でもその前にみんなのところに行かないと……」
「何を言っておる、これ以上お前を野放しにしておけるか、さっさと戻るのだ!」
「駄目だよ!だって僕が行くのをみんな待ってるんだ。行かなかったら、きっとみんな心配するよ」
大人と子供がなにやら言い合っている。結局はこうなっちゃうんだなと少しあきれて見守っていたのだけど、子供の言葉でヴィジャルタールが表情を変えて。
「先ほどの子供たちが、お前を待っているというのか」
「うん、だから行かないとならないんだ!」
「……ふん、ならば仕方あるまい。だが私もついて行くぞ。また逃げられるわけにはいかんからな!」
「わかったよ。それじゃあ行くよ、こっち」
そして子供が歩き出す、それに続いてヴィジャルタールも。やっぱりまだ目が離せなさそうだから、私も。

412 :竜騎がゆく ◆OGiz5i2nGA :2007/11/28(水) 12:57:03.97 ID:jtrUrSAv
「あのさ……おじさん」
子供が、隣を歩いていたヴィジャルタールに呟いた。
「なんだ子供。……それと、おじさんというのはやめろ。私にはヴィジャルタール・カフューと言う名前がある」
「うん。じゃあ、ヴィジャルタール。……さっきはありがとう。助けてくれて」
消え入りそうなか細い声で、小さく頭を垂れながら。
でも、ヴィジャルタールの反応はこれまた奇妙なものだった。
「なっ!?私はヒュームに礼など言われることをした覚えはないぞっ!……ただ、つい体が動いてしまっただけだ。弱き者を守るのが騎士の勤めだからな」
声を張り上げて、顔を背けて。何とも奇妙なことに、大の大人が礼を言われて照れている。私はそれがなんだか無性に可笑しくて。
「くす……くくっ」
二人の後を追いながら、腹を捩って笑いを堪えていたのだった。

413 :既にその名前は使われています:2007/11/28(水) 17:00:53.68 ID:CFzDrQkO
「うぃーっす、ただいまー」
「おかえりくぽー、最近引きこもりじゃなくなったくぽ」
「ご主人になんてことを。まぁちといろいろと用事を済ませてるんだよ」
「何の用事くぽー?」
「秘密だ! さぁ、ご飯を炊け! マーボーカレーはさらにうまくなっているぞ!」

保守

414 :既にその名前は使われています:2007/11/28(水) 18:41:36.21 ID:CFzDrQkO
「ただいまなの〜」
「おかえりくぽー」
「あれ? もう一人はどうしたなの?」
「ふははははは! 俺のポテトサラダが火を噴くぜぇ!!」
「……ポテトサラダは火を噴かないなの」

保守

415 :既にその名前は使われています:2007/11/28(水) 19:36:04.46 ID:4uwmwmD7
ソロムグのカンパニエでサンドNPC見て思った。
ルーファスさんも爵位もってたよね。
あとリードさんもか?偽名とか使ってるからあてにならにいけど。


416 :既にその名前は使われています:2007/11/28(水) 21:49:31.66 ID:CFzDrQkO
「うまかったなの……」
「そうだな、結構うまくいったもんだ」
「また作るくぽ」
「まぁ機会があったらなー」
「ところでなんで荷物まとめているくぽ?」
「整理整頓は心がけないとな」

保守

417 :既にその名前は使われています:2007/11/28(水) 23:51:33.27 ID:16yEKBvH
Sは子爵らしいね

418 :既にその名前は使われています:2007/11/29(木) 00:43:50.74 ID:PFMXbVSq
ルーファスさんが、ファーロス・S・シュヴィヤールで、S=子爵。

リードさんが、リードリッヒ・V・ヴォルドゥモールで、・・・Vってなに?

419 :既にその名前は使われています:2007/11/29(木) 01:05:08.17 ID:g+AnJzOd
ま、とりあえず寝る前保守〜

420 :既にその名前は使われています:2007/11/29(木) 01:38:05.52 ID:EHUO0M+8
Lead>(いまさら(・V・)のかおもじだなんて言えない…っ)

421 :既にその名前は使われています:2007/11/29(木) 07:09:21.15 ID:EDWCSai/
hosyuとくよー

422 :既にその名前は使われています:2007/11/29(木) 10:31:04.07 ID:BD+LGXbA
Vはクリルラさんと同じなら、司祭らしいけど…どうなんだろ。

423 :既にその名前は使われています:2007/11/29(木) 13:30:40.03 ID:kCS42sLV
ほしゅだー

424 :既にその名前は使われています:2007/11/29(木) 13:30:50.06 ID:BD+LGXbA
保守かな

425 :既にその名前は使われています:2007/11/29(木) 14:55:05.99 ID:dM7D2ZdR
つまりラスボスはリードさんだったんだ

426 :既にその名前は使われています:2007/11/29(木) 17:04:59.46 ID:7BmzwGwH
ラストモンスターあげ

427 :既にその名前は使われています:2007/11/29(木) 19:25:59.63 ID:cu2roG4W
「さすがに三日連続マーボーカレーは飽きるな……」
「結構量作ったの後悔してるくぽ」
「明日から違うの食べるなの」

保守

428 :既にその名前は使われています:2007/11/29(木) 21:42:47.77 ID:cu2roG4W
「さてと、結構整理できたな」
「綺麗綺麗くぽ」
「案外片付け上手なの」
「まぁな、一人暮らしだと嫌でも身につくもんだぜ?」

保守

429 :既にその名前は使われています:2007/11/29(木) 23:46:37.57 ID:cu2roG4W
「Zzzなのー……」
「こいつ本当に寝てるのか?」
「口癖って怖いくぽ」
「よし、それじゃあこれ」
「? 手紙くぽ?」
「いえすいえす! ちっと出かけるからその間の管理についてだ」
「……どこへ行くくぽ」
「いろいろさ、世界を見にな」
「今からくぽ?」
「冒険に出るのに朝も昼も夜もないんだよ。心があればそのときから冒険さ」
「わかったくぽ。ちゃんと連絡するくぽよ?」
「わかってるってーの。そいつによろしく言っといてくれ」
「いってらっしゃいくぽ」
「おう、いってきます」

保守

430 :既にその名前は使われています:2007/11/30(金) 01:04:47.13 ID:qk4c6fKz
「Zzzなのー……」
「ご主人様……」

保守

431 :既にその名前は使われています:2007/11/30(金) 05:20:10.21 ID:RGbh0+Za
hosyu

432 :既にその名前は使われています:2007/11/30(金) 06:50:28.77 ID:dvbYRAu+
爆睡万歳




ホシュ

433 :既にその名前は使われています:2007/11/30(金) 10:21:23.51 ID:UJUc/s5r
俺の名前は、岸田竜。陸上部所属。
オリンピックで見た10種競技に憧れて日々練習に励んでいる。
高飛びと棒高跳びには誰にも負けたくない。
槍投げにもそこそこいける自信がある。
「竜、今日も調子いいな」
「ああ、絶好調だぜ、そっちはどうだ」
「今朝は抑え目にする予定だ、朝から全力出してへばっちゃかなわんし」
「言えてるな」
そして、こいつは内藤安徳。いつも朝練を一緒にやっている。
こいつも俺と同じようにオリンピックを見て10種競技を始めたという。
俺の一番の親友であり、良きライバルでもある。
得意種目は砲丸投げ、ハンマー投げのようだ。
一見細く華奢にすら見える体のどこから
そんな力が出てくるのか、いつも不思議に思うのだが。
本人に聞いて見ると、無駄の無い動きと、瞬間的に力を発揮するのが
コツというが、自分でやってみるとなかなか思うようにはいかない。


434 :既にその名前は使われています:2007/11/30(金) 11:47:32.54 ID:UJUc/s5r
「リュウくん、ヤスくん、おはよっ、今日もがんばってるね」
振り向くと我等がマドンナ(表現が古いか?)佐伯美姫が立っていた。
清楚な感じで綺麗な長い髪が似合っている。芸能人かモデルになれるんでは?
という噂が立つほどの健康美を備えている。
「お、マネージャーおはよー」
「おはよう、もうそんな時間か、じゃあリュウ、引き上げるか」
俺達は挨拶を返すと、朝練の片付けを始めた。
「手伝うよ」
そういって美姫も手伝ってくれて一緒に片付けをすませた。
「じゃあ、ヤス、ミキ、また後でな」
「おう、部活んときまた」
「じゃあね、ヤスくんは安心だけど、リュウくんは授業もしっかりね」
「うるせ、わかってるっつの、ひとこと多いんだよ」
そう言って俺達は授業を受けるために各クラスに分かれていった。


435 :既にその名前は使われています:2007/11/30(金) 12:03:54.38 ID:UJUc/s5r
「ふー、終わった終わった、やっと授業が終わったぜ」
「じゃあな、リュウ、部活がんばれよ」
そういってクラスメイトが教室を出て行こうとしていた。
「おう、またな、ところでお前も陸上やってみね?」
と、何気なく陸上部の勧誘をしてみた。
「はは、おれはやめとくよ、今は音楽やりたいし」
「へー、何か楽器やってんの?」
俺は部活の道具一式を背負いながら聞き返した
「最近ギターやってんだ」
「お、すげーじゃん、今度聞かせてよ」
「ああ、いいよ、まだ下手だから、もちょっとうまくなったらな」
「楽しみに待っとくけど、忘れないうちに早くしてくれよ」
そんなやり取りをしてから部活に向かった。

436 :既にその名前は使われています:2007/11/30(金) 13:08:24.84 ID:UJUc/s5r
「お、リュウ来たか、遅かったな。また居残りか?」
「ちげーよ、最後の授業がちょい長かったんだよ」
「ほんとにー?ほんとかなー?」
美姫がくすくすと笑いながら疑うようなそぶりを見せた。
「ったく、ミキまで・・・。ひでーなぁ、おまえら。
 確かにこないだは居残りだったけど、今日は違うっての」
といいつつも、俺はそんなヤスとミキが好きなんだなと思った。
ヤスの存在は俺自身を高めてくれる。ヤスには負けられない、
いや、負けたくない。そして、それはミキがいるからでもある。
ミキは学年、クラスを問わず学校中から注目されるほどの存在だ。
毎週毎月のように誰かに告られていたそうだが、今はいろいろ
やりたいことがあるという理由で、断り続けていると聞いた。
最近では、告る奴もめっきり減って、そういうのはほとんどなくなった。
俺には変な自信がある。ミキは必ず俺かヤスを選ぶだろう。
そんなことを思いながら急いで着替えてグラウンドに出た。


437 :既にその名前は使われています:2007/11/30(金) 15:25:29.48 ID:dqzjXlBK
書くのは初めてかな?
セリフ回しが慣れてなさげで
なんともこそばゆい

これから期待age

438 :既にその名前は使われています:2007/11/30(金) 18:13:30.33 ID:pDRm7DKk
こんな健全な学園生活を送っている若人が
なにゆえヴァナに落ちてくることになるのか、なかなか想像がつかんですね。
wktkして待つ。

439 :既にその名前は使われています:2007/11/30(金) 18:14:51.73 ID:qk4c6fKz
「……ということくぽ」
「こたつは?」
「こたつ?」
「こたつは誰が持つことになるなの!!」
「ええっと……持っていっていいみたいくぽ」
「よし! なら問題ないなの! 長い間ありがとうだったなのー!」
「……本当にこたつだけが目的だったくぽね」

「さみぃ! チョコボさみぃ!」

保守

440 :既にその名前は使われています:2007/11/30(金) 21:51:22.18 ID:MvbxZJBK
ついに旅立ちか

441 :既にその名前は使われています:2007/11/30(金) 23:38:16.06 ID:UJUc/s5r
ほす

442 :既にその名前は使われています:2007/11/30(金) 23:48:07.10 ID:GSqNkH/x
百代の過客あげ

443 :既にその名前は使われています:2007/12/01(土) 01:20:17.93 ID:jJEPYdWj
「ほしゅー……Zzz……」

444 :既にその名前は使われています:2007/12/01(土) 01:25:03.21 ID:g/BNCuzX
俺:テレポお願いします
嫁:3kいただきます。
俺:【はい。お願いします・・・】

忘年会で近所の居酒屋に行くだけでだぜ?
結婚しててFFやってる俺も俺だけどな!!

445 :既にその名前は使われています:2007/12/01(土) 07:12:24.84 ID:hG/9EslD
ohage

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